ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

鰻3

2006年09月10日 | 食べ物


サーモンは、脂以前にどうやら問題があるらしいが、
当然のこと、この藤原組長似のすし屋には置いてない。
サーモンが置いてあるかないかというのは、すし屋の
判定基準として使えるかもしれない。
しかし、残念なお知らせが。
子供たちの一番好きなすしネタは、このサーモンであ
る。
以前テレビで報じていた。
常に一位かどうかは分からないが、好きなネタである
ことは、多分間違いないだろう。
大丈夫か。
くるくる寿司の威力は計り知れない。

で、主人は嘆息する。
「あんなものに慣れちゃうから、本物なんか分かるは
ずないよ」
「近海ものも少なくなったし、もうやめちゃおうかな」
「折角出したって、客がわかんねーんだから」(この
辺になると大分エンジンがかかってっくる)
変に自分なりの基準を持つと、こういう事態に追いや
られる。
マーケティングに沿ったコンビに的味が、この先更に
勢力を増すのは目に見えている。
「はああ」と嘆息のシンクロを主人として、大体お開
きとなる。

まあ、こんな藤原組長似の主人が、鰻の話をしている
時にある店を紹介したのだった。
おおー、いよいよ本丸に近づいてきた。
ここでK(城の主人公、カフカのkであると言われて
いる)は考えた。
「このまま、鰻に行って良いものだろうか」
「先ほどの部屋では、角を曲がったところにそれがあ
ると言われた」
「果たしてそれが、私が目指してるそれである保証は
どこにもない」
角を曲がったKは、思ってた以上に伸びている廊下に
軽い眩暈を覚えた。
紋切り型カフカ的迷宮。

コメント