ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

周防正行

2007年02月15日 | 映画


前回の「Shall We Dance」からもう十年も
経っているいるとは知らなかったの、周防正行監督の
新作「それでもボクはやってない」という映画が公開
されている。
で、このところマスコミにちょくちょく顔を出してい
るのだが、その顔を見ると、やはり十年は経っている
か、と思うのだった、という話はどうでもよく、それ
より、何故これほどまでに寡作なのか、そのことの方
が気になる。
前回の前が「しこふんじゃった」でその前が「ファン
シイダンス」。
今調べたら、「ファンシイダンス」は1989年だった。
ということは、ほぼ二十年で四作。
立派に寡作だ。

監督の話を聞くと、準備に三四年かけるということだ
から、完成するまでに五六年。
計算が合う。
ということは、今現在監督のペースで作ることが出来
る状況であるということだ。
良い環境で仕事をやれる、数少ない羨ましい監督なの
かもしれない。
実際のところはどうか判らないが、そう見えるという
話で、これも全く作品には関係ないが、夫婦の関係も
なにやら良い感じである。
自然体。

そんなことより作品だ。
個人的に一番評価の高い周防作品は「ファンシイダン
ス」なのだが、これが見事に世の中の評価と反比例し
ている。
世の中の評価というのは、人気度という尺度、つまり
興行収入。
こちらが良いと思うものは、人気度では大体駄目で、
こんなの、と思うような作品がヒットするという現実
はもう否定しようが無く、周防作品にかんしても当て
はまる。
「ファンシイダンス」から新しくなればなるほつまら
ないというのが、個人的評価(今回のは見てないので
分からないが)。
だから、ここで良いと紹介している作品は、一般的に
は評価されてないものと受け取った方が良い。
そういう意味では、参考になるのではないか。
反面教師的に。
基本的に、ひねくれた視線なので、評価する点そのも
のが、一般的なところとはずれているのだ。
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