ラジオで流れていて、思わず反応してしまうのは、な
んと言っても「70年代ロック」だ。
それは、郷愁というより、その頃のロックが一番個性
的でかつ充実していたからだ、と思っている。
この前も「ジミ.ヘンドリックス」「ジャニス.ジョッ
プリン」「ドアーズ」と立て続けにかかっていて、な
んだなんだと聞き耳を立ててしまった。
今聴いても、なんら古びていないし、強烈な個性は輝
いている。
最近のものが、全て同じように聞こえてしまうのは、
単にこちらの年のせいなのか、或いは、実際当時と比
べると個性に乏しいのか、よく分からないところだ
(と言いながら、本心では個性が無いと思っている)。
今日も、かかっていた。
「レッドツェッペリン」だ。
ハードロック(今はヘヴィメタか)は、ツェッペリンと
ディープパープルだけで良いんじゃないか。
これを超えたグループはその後出てないと思うが。
プログレッシブだと「ピンクフロイド」「キングクリ
ムゾン」がいる。
時代の力なのだろうか。
時代のエネルギーがロックに注ぎ込まれ、本流という
ものが存在した幸福なロックの時代だった、と今から
見ると強くそう思える。
現在、「ベック」の新作を聴いているが、それなりに
個性は感じるが、新しさに関しては、嘗てのプログレ
以上と思うことは無い。
70年代以降で好きだったプリンスも、すでに旬は過
ぎてしまった感じだし、ヒップホップは全て同じに感
じるしで、今の音楽に関しては特別興味を引くものが
見当たらないのが現状だ。
ましてJポップと言われる日本のものに関しては、全
く興味が無い。
いまだ嘗て、一度も良いと思ったことが無い事に関し
ては、一貫している。
結局、嘗て聴きこぼしたプログレ系の「ソフトマシーン」
とか「カン」などを聴いて、こんなのがあったのかと
再発見的喜びとともに感心し、ラジオから流れてくる
懐かしロックに郷愁を掻き立てられ、「ホテル カリ
フォルニア」に当時の自分の姿を重ね、「ああ、あの
頃か」と呟き、「なんだかんだと言いながらも名曲か」
と独りごちる。
こんなのって、どうなんだ。
これだったら「ジョンケージ」を本格的に聴きなおそ
うか、の方が刺激的だ。
といろいろ考えるが、まあ、どっちでも良いか。
興味の向くままに、お好きなようにで。