昭和元禄落語心中 -助六再び篇- 第12話 とまとめ ○
こんないいものが無くなるわけねえべ
「アニメーションの2期」っていうと大概「1期」よりも面白くないのよね
いろいろ理由はあって、新規の面白みが無くなったり、あるいは何というか
ハナシ作りの「スタミナ」的なものが切れてぐだるような、などなど
まあでも一番要なのは「時の流れ」がないがしろにされているから、って
ことなんだろうとおもう。「ちょっと流行ったからって1期と同じ顔で
へらへらしやがって」って2期がはじまるとおもうのね。
さて、こっからは誉めるとこですよねなにせこのおはなし
「1期」を視聴していないと面白さが半減するからねえ(それでも相当面白いが)
「助六」「八雲」という落語家が「過去」と「現代」を「落語」を
通してつないでいるわけで、それも「リフレイン」っていう下品なそれではなくて
なんというか「人生」っちゅう複雑な味わいにしあがっているわけで
それが可能なのは「伝統芸」ってのを通じて成立しているからこそ、だとおもわれるのね。
「アニメーション」としては「中の人」がいるのが大きいねえ、というかほぼ全てで
あったかとおもわれる(美術演出もすごいけど)
これだけ「声優」に仕事を負わせて、しかも見事にやってのけたのは
ここ10年以来なかったのではないか、とおもわされるね
アニメ好きなひとが普段ぼんやりともっている中の人に対する好意を
「実力」で「尊敬」に値するとこまでもってくるという希有な体験ができただけでも
ありがたいことではある。
政宗くんのリベンジ 第12話 死んでもマイクを手放すな とまとめ △+
「白雪姫ただし王子ヌキ」とか、頑張るよなあ
メインキャラだいたい「負けず嫌い」だよね、それがこのおはなしを
「反骨のおはなし」として「ヌルいラブコメ」と一線をひいている気がする。
ま、でも別段珍しいことでもないか「少女漫画」ではそれこそベタな展開
カン違いと過去の誤解があって、バタバタしている内に気持ちが
だんだんかたむいていく、っていうある種の理想的な関係やね
そういう意味では意図せずいい方向に向かっているという若人らしい
関係をたのしむそういうハナシだったようにおもえるね
豚足が愛姫ちゃんに「カン違いしたアプローチ」をかけ続けるのも
それ自体は失敗でもなんかかんかいい感じになる、ってのが
失敗を極度におそれる現代の若人とは一線を画していて
まんが的にはいい解答の主人公になっていたとおもう
このおはなしもはんぱなところでリベンジはならなかったけど
まだまだ失敗やカン違いを重ねる必要があるかとおもうので、これでいいのかと。
ガヴリールドロップアウト 第12話 ガヴリールドロップアウト! とまとめ △++
「コレジャナイ感」ですよねえ、「品行方正な天使」とかつまらんわな
そう、つまり視聴している側も「堕ちて」いるわけで
まあそもそも「品行方正なハナシ」とかデミちゃんでも出さないと成立しないわけで
仮構のおはなしらしくガヴリールには存分に堕ちて、たのしませてもらったかとおもう。
逆にもう「悪魔」が「天使」になってるよねw 自分でも何を言っているのかわからんけど
「堕天」のハナシではなくて「天使還りした悪魔」がハナシの中心だったのではないか、と
ベタだけどサターニャがいつもメロンパンを取っていく犬を何の迷いもなく
保健所に助けにいくとことか「善」ってかんじで
そういう「ちょっといいはなし」をちょっとひねくれた天使・悪魔が
ふたたびハナシとして甦らせているのがいい感じの温度だったかとおもう
ギャラルホルンも吹かなければ、ただのラッパにすぎないのだ。