オーバーロードII 第9話
舞い上がる火の粉 Soaring sparks of fire △+
三者三様
パーティーの構成がうまいね、未熟者と練達者と化け物だ。
そしてそれぞれに「カッコイイ」ことをしている
未熟者は勇気を、練達者は超越を、そして化け物は「世直し」で
そして彼等が活躍できる調度ころあいの悪党をしつらえるのがうまい
「ファンタジー」らしく現実のしがらみを無視して
こういう「悪の組織」の設定をちまちまつくるたのしみがあって
そしてそれがアニメーションとして縦横無尽に悪さをするのはたのしかろう
そしてその調子づいた輩に正義の鉄槌を下すのはなおたのしかろう
そういう作り手側が愉しくて、見る側も愉しいという
奇跡的なウィンウィンが「ファンタジー」では成立しうるというところが
当今のなんちゃってファンタジーブームの基盤になっているのかもしれない。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン
第9話 「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」 △++
WORKING!!
なんというかあまりにも綺麗に「教科書どおり」の展開で
文句もイヤミも言いづらいねえ。
だって誰かと死に別れた哀しみを、仲間の励ましで乗り越えるとか
何を言えばいいのやら、ということだ。
しかしまあ「仕事」に対する崇高なまでの使命感と矜恃ですわな。
「相応の労働でいい」って考え方に切り替わりつつある
当邦の職業事情の中で敢然と逆行しているのがいっそ清々しい
と、当作品の世界観は別の国でしかも「過去」を描いているような
時代感であった、それならばそれは「当たり前」のことなのかもしれない
しかしその「当たり前」を描き出すことの異様な質の高さは
その仕事自体が「相応の仕事」に逆行しているといえよう。
恋は雨上がりのように 第9話 愁雨(しゅうう) △+
月がきれい
「旧交をあたためる」ってのは確かにいいものだね
ってのもしがらみが無くて、それでいて縁があるから
たのしいことだけやってればいいからだ、金もある程度あるから
それを使ってたのしむこともできる、という次第。
トモダチの作品に「まあまあ面白かった」という評価を下すのが
なんというかにやっとさせられるね、こき下ろすでもなく
かといって賞賛するでもなく、という間合いが納得がいく。
そして自分を良く知る人物が頑張っていたり、いっしょに遊んだ
後にモチベーションが一番上がるのが年をとってから
ボクもようやく理解したことで(恥ずかしながら)
そういうボクみたいな「オッサン」に凄く「優しい」作品なのね、当作品。
ゆるキャン△ 第10話 旅下手さんとキャンプ会議 △++
ろんぐらいだぁす
リンちゃんってソツがない感じの娘なのに「旅」にでると
いろいろとトラブルがあるのね、そこがかえって「愛される」しかけだ。
「ソロ」だとこう暗い山の中だからいろいろとなでしこ達が
かまうことで調度よいぐらいの「空気」のぬくさになるね
「ゆる四コマ」的な無条件の性善説の世界観が
「キャンプ」っちゅうものを通して、冷やしたり暖めたり
することでスッキリと澄み切った気持ちで受け入れられるという次第
それにしても中の人の東山さんがおよろしいねえ(主要キャラみんないいが)
テンションが高くはないけれど、喜怒哀楽がしっかり伝わって
そして「泣き」が入る時が最高にいとおしい。