◇ 最高益から急減速する見込み = 企業の決算発表がピークを超えた。日経新聞が東証プライム上場の1100社について集計したところ、22年3月期の純利益は36%の増益。4年ぶりに最高益を更新した。コロナによる行動規制が解除されこと、加えて資源の大幅高、円安の進行が貢献している。商社・鉄鋼・海運・自動車・電機などが最高益を出す一方、小売り・電力・空運・観光などは大苦戦。2極化ガ鮮明となっている。
ところが23年3月期の見通しは、一転して急降下。製造業の純利益は7%の減益、非製造業は15%の増益となる。全体としても3%の増益に急減速する見込み。ここでは①相変わらず絶好調が続く②一転して業績が悪化する③いぜんとして不調が続く--の3極化が進みそうだ。このうち製造業を中心に②となる業種が多く、全体の利益を大きく押し下げる。
その代表例がトヨタ自動車だ。22年3月期の営業利益は2兆9956億円で、36.3%の増益。6年ぶりに最高益を更新した。このうち円安の効果は6100億円にのぼっている。しかし23年3月期の見通しは、営業利益が20%の減益と見込む。主たる原因は原材料価格の高騰で、円安によるプラス効果をはるかに上回るマイナス効果になるという。
日銀はまだ「円安は日本経済にとってプラスだ」と言い続けている。しかし企業業績の見通しからも明らかなように、経営者は誰もそんなことを考えていない。おそらく日銀も判ってはいるのだろうが、メンツがあって主張を変えられないのだろう。だが間違ったことを言い続けていると、日銀に対する信頼度はどんどん薄れて行く。それで、いいのだろうか。
≪16日の日経平均 = 上げ +119.40円≫
≪17日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
ところが23年3月期の見通しは、一転して急降下。製造業の純利益は7%の減益、非製造業は15%の増益となる。全体としても3%の増益に急減速する見込み。ここでは①相変わらず絶好調が続く②一転して業績が悪化する③いぜんとして不調が続く--の3極化が進みそうだ。このうち製造業を中心に②となる業種が多く、全体の利益を大きく押し下げる。
その代表例がトヨタ自動車だ。22年3月期の営業利益は2兆9956億円で、36.3%の増益。6年ぶりに最高益を更新した。このうち円安の効果は6100億円にのぼっている。しかし23年3月期の見通しは、営業利益が20%の減益と見込む。主たる原因は原材料価格の高騰で、円安によるプラス効果をはるかに上回るマイナス効果になるという。
日銀はまだ「円安は日本経済にとってプラスだ」と言い続けている。しかし企業業績の見通しからも明らかなように、経営者は誰もそんなことを考えていない。おそらく日銀も判ってはいるのだろうが、メンツがあって主張を変えられないのだろう。だが間違ったことを言い続けていると、日銀に対する信頼度はどんどん薄れて行く。それで、いいのだろうか。
≪16日の日経平均 = 上げ +119.40円≫
≪17日の日経平均は? 予想 = 下げ≫