◇ 東京市場は自信満々だが・・・ = 「日経平均4万円は確実、その後の上昇も当たり前」--東京市場では、こんな強気がまかり通っている。じっさい予想される高値の水準について、大和証券は4万3000円、JPモルガン証券は4万2000円に上方修正した。こんな強気を生み出した大きな原因の一つが、史上最高値を付けた34年前との株価の比較。アメリカは14倍、英独仏などは3-5倍。これに対して日本は元に戻っただけ。つまり1倍でしかない。だから伸びしろは、きわめて大きい。
もう1つ、市場に安心感を与えているのは企業業績の回復。この30年間、GDPや給与は伸び悩んだが、企業の利益だけは増大した。その結果、上場企業のPER(株価収益率)は34年前が60倍以上だったのに対し、いまは16倍台にとどまっている。つまり現在の株価は企業業績を反映したもので、バブルの兆候はないというわけだ。この分析は、おそらく正しい。
だが少し掘り下げて考えてみると、心配な点も少なくない。その1つは、買いが半導体関連銘柄に集中し過ぎていること。たとえば日経平均は年初から急騰したが、プライム上場企業のうち日経平均を上回って上げたのは全体の2割に過ぎない。したがって、半導体関連だけはバブル状態なのかもしれない。そこが反落に転じると、どうなるだろうか。
また企業の増益は、円安と値上げによるところが大きい。日銀の政策修正で円高になったら。消費者の買い疲れで、値上げがしにくくなったら。それでも大幅な利益を出し続けられる企業は、どのくらいあるのだろう。そして東京市場の株価が上昇し続ける最大の条件は、やはりニューヨーク市場の動向。ニューヨークがこければ、東京もこける。
≪29日の日経平均 = 下げ -41.84円≫
≪1日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
もう1つ、市場に安心感を与えているのは企業業績の回復。この30年間、GDPや給与は伸び悩んだが、企業の利益だけは増大した。その結果、上場企業のPER(株価収益率)は34年前が60倍以上だったのに対し、いまは16倍台にとどまっている。つまり現在の株価は企業業績を反映したもので、バブルの兆候はないというわけだ。この分析は、おそらく正しい。
だが少し掘り下げて考えてみると、心配な点も少なくない。その1つは、買いが半導体関連銘柄に集中し過ぎていること。たとえば日経平均は年初から急騰したが、プライム上場企業のうち日経平均を上回って上げたのは全体の2割に過ぎない。したがって、半導体関連だけはバブル状態なのかもしれない。そこが反落に転じると、どうなるだろうか。
また企業の増益は、円安と値上げによるところが大きい。日銀の政策修正で円高になったら。消費者の買い疲れで、値上げがしにくくなったら。それでも大幅な利益を出し続けられる企業は、どのくらいあるのだろう。そして東京市場の株価が上昇し続ける最大の条件は、やはりニューヨーク市場の動向。ニューヨークがこければ、東京もこける。
≪29日の日経平均 = 下げ -41.84円≫
≪1日の日経平均は? 予想 = 上げ≫