◇ なぜ利上げの可能性まで否定したのか = 日銀副総裁の異常な発言が、市場を驚かせた。内田副総裁は先週8日、奈良県での講演で「 マイナス金利政策を解除したあと、どんどん利上げしてゆくような道筋は考えにくい」と言明。市場はこの発言を好感、その日の日経平均は700円以上も上昇した。しかし副総裁がこんな重要な発表をするのは、きわめて珍しい。しかも翌9日には、植田総裁が国会で全く同じ趣旨の発言をしている。なんだか、おかしい。
市場では「日銀は3月か4月にマイナス金利政策を解除する。その後も短期の政策金利を0.25%まで引き上げる」という見方が大勢を占めていた。もし4月までに解除しないと、アメリカが利下げを始めるかもしれない。そうなると、日本が逆行して利上げはしにくくなるからだ。内田副総裁の発言も、この点は是認した形となっている。
ところが副総裁の発言は、その後の利上げについては否定的だった。副総裁はマイナス金利からの離脱に伴い「短期の政策金利は0.1%に上昇するが、利上げはそこで終わり」と述べている。市場が「夏ごろまでに0.25%、さらに年末に向けて金利は上がる」と読んでいるのとは大違いだ。しかし、なぜ日銀は慌てた格好で利上げの可能性を、否定しなければならなかったのだろう。その理由が、どうもよく判らない。永田町あたりから、何か聞こえてきたのだろうか。
市場の反応も、よく判らない。マイナス金利の解除は、短期金利の上昇を意味する。円高になるかもしれない。金融株などを除けば、株式全般にとってはマイナス材料だろう。だが内田副総裁の発言はこの点を飛び越して、その後の緩和政策持続を強調した。だから株式市場は大歓迎したのだが、早とちりのようにも思われる。チグハグ感の強い日銀と市場の対話だった。
≪13日の日経平均 = 上げ +1066.55円≫
≪14日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
市場では「日銀は3月か4月にマイナス金利政策を解除する。その後も短期の政策金利を0.25%まで引き上げる」という見方が大勢を占めていた。もし4月までに解除しないと、アメリカが利下げを始めるかもしれない。そうなると、日本が逆行して利上げはしにくくなるからだ。内田副総裁の発言も、この点は是認した形となっている。
ところが副総裁の発言は、その後の利上げについては否定的だった。副総裁はマイナス金利からの離脱に伴い「短期の政策金利は0.1%に上昇するが、利上げはそこで終わり」と述べている。市場が「夏ごろまでに0.25%、さらに年末に向けて金利は上がる」と読んでいるのとは大違いだ。しかし、なぜ日銀は慌てた格好で利上げの可能性を、否定しなければならなかったのだろう。その理由が、どうもよく判らない。永田町あたりから、何か聞こえてきたのだろうか。
市場の反応も、よく判らない。マイナス金利の解除は、短期金利の上昇を意味する。円高になるかもしれない。金融株などを除けば、株式全般にとってはマイナス材料だろう。だが内田副総裁の発言はこの点を飛び越して、その後の緩和政策持続を強調した。だから株式市場は大歓迎したのだが、早とちりのようにも思われる。チグハグ感の強い日銀と市場の対話だった。
≪13日の日経平均 = 上げ +1066.55円≫
≪14日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
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