魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

ワインマニアは行方不明になれるのか?

2010年08月04日 | ワイン ~2019年
「<高齢者不明>全国で100歳以上の男女18人 所在不明に」
こんなニュースが駆け巡ります。

90歳以上で、ってやるともっと増えるんでしょうかねぇ。




さてそこで、私たちワインマニアは果たして行方不明になれる
のでしょうか?


だって、所有ワインを一緒に運ばないといけないでしょ!



きっと子供から言われる。


「うちのおじいちゃんはどこにいるかわかりませんが、ワインは
あります」って。


ちがうぞ、ちがうぞ!!!


マニアならワイン残して消えたりはしませんよ。

血のにじむ様な思いで、また爪に火を灯しながら集めたワインたち。

憧れとロマンのコレクション。手放さないでしょう。


ただ、遺産で恐ろしいボトルが残ることは考えられますね。


もったいないとお考えのマニアの方は、ぜひとも飲んでしまい
ましょう。もちろん私にもひと声かけてくださいな。




さて、本日も試飲です。


昨日に続き、ブルゴーニュ屈指の造り手、「アンヌ・グロ」と
「トロ・ボー」が共同で南仏で造るワイン。



2008 レ・カレタル ミネルヴォワ
  (仏、カリニャン種、赤、4千円台)


なんで最近お金持ちなんだ?!と思われるかもしれませんが、
試飲にはお金がかかるとです。1本だけ入れてみて、もちろん
自腹を切っての試飲です。こんな時はうまくいくことを願い
たいですね。


さてこのワイン、甘い焼き菓子、ちょっとだけ寝かせた肉や
肥料系の香りがします。かなり熟した柑橘、サロンパスも。
八角、ハーブ、花の蜜、チェリーなども。


味わいは口に含んで2秒ほどは、「ああ、カリニャンなんだな~」
(もちろん、カリニャンと分かって飲むから)というイメージで
すが、鮮烈な果実味の後に、赤系の蜜のような風味がフィネスと
なって突き抜けていきます。

時間が経って開いてくると赤いお花畑状態に突入するのか?と
期待させます。

・・・・・


さて、時間も経過しましたが、やはり明るくお花畑のようです。
悪くはありません。確かに美味しいですし、きれいです。



採用に関しては、これであと千円くらい安かったらOKを出します。

が、やっぱりこの価格ならこれ以上に美味しいワインはありますよね。

ちょっと悩みます。

美味しいワインですが、これを飲めなくて行方不明になっても、
「意地汚く惜しい!」とまでは思わないでしょう。


いずれにせよ、生きて元気なうちに、悔いの残らぬよう、良いワイン
は美味しく飲んじゃいましょうね。

コメント
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