どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

思い出の短編小説『花子塚』

2023-01-13 02:22:22 | 短編小説
 <霊山筑波の麓に立ちこめた霞の奥から、西へ西へと稲田の間を流れて、ついに利根川にながれこんでしまう一筋の小川がある。この小川の利根への落ち口からかなり離れたところに、危なそうな土橋が架かっている。この土橋の袂に一つの塚がある。「花子塚」という。塚の裾はきれいな小川に洗われている。>  ここまで読んだ時、三郎は頭の一角でカチッと音がして8ミリ映画のフィルムが回りだすのを感じた。  常陸の伝説を . . . 本文を読む
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