ナヨクサフジ(弱草藤)
(季節の花300)より
へまをやっては深々と頭を下げる
飽き飽きするほど見慣れた風景だ
どこまで本気なんだろうかと
みんなの胸中をすきま風が通り抜ける
ナヨクサフジよ あなたの謙虚さは信じます
真夏の暑さに萎れたわけではなく
持って生まれた素直さが表れています
あなたのような方の会見なら許せるのですが
弱草藤というのは江戸時代の命名ですか
ナヨナヨなんて時代錯誤の発想です
あなたは芯が強いから何も言わないが
俯いているのは慎ましいだけですよね
世の中にインチキがはびこっても
あなたはまっすぐに生きている
モラルの低下に同調することなく
やさしい容姿のうちに強い意志を抱いて
虚しい俗世の話にはオサラバしましょうか
あなたの姿を見ていると心が洗われます
身に備わった無私の心は天からの贈り物
気高い色と得も言われぬ形がお似合いですよ
隣の空き地にごみを捨てる人は
いつのまにか自分がごみに囲まれている
そんな寓話を話すつもりでしたが
あなたを前にするといつしか愚痴も引っ込みます
(2018/09/30より再掲)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます