さきち・のひとり旅

旅行記、旅のフォト、つれづれなるままのらくがきなどを掲載します。 古今東西どこへでも、さきち・の気ままなぶらり旅。

糸魚川夜の酒 そして旅の中断

2020年05月23日 | 山陰・北陸日本海


糸魚川の寂しい通りを歩き、「地魚」と提灯に書かれた居酒屋に入る。


カウンターにテーブル席もあり、久しぶりに賑やかな店に入る。そういえばこのところ
俺ひとり、もしくはあとからもうひとりという感じがこの2日続いたなあ。


新潟では甘エビのことを「南蛮海老」と言います。赤唐辛子(南蛮)に似ている
からだそうです。


イカのワタ、ホイル焼きです。これがうーまーいーw 味が濃いから酒飲みまくり。


一番奥のテーブルに座ったので、なんかはじっこでひとり全体を見渡すことに。
カウンターでは常連さんが2~3人でワイワイ。そして横のテーブルでは、おそらくは
同じ会社の連中が数人で大騒ぎ。

ついに東京では「緊急事態宣言」が出され、これからいろいろと規制が入ることに
なったのだが、ここではどこ吹く風、グループで酔っ払って盛り上がっていました。
その会話の中で、「泊(電車で1時間くらい?)では、ついにひとりコロナが出た
らしいぞ」なんて話が出ていました。

ううむ、なんか平和だ。そりゃ遠くの町でひとり出たくらいじゃ危機感ないよねえ。
しかし観光案内所ではすんごく嫌な感じもあったけどなあ。この夜は一軒で終わりに
なったのでした。


ホテルに帰って、明日行こうと思っていたフォッサマグナ・ミュージアムのページを
開いたら、が~~ん! 緊急事態宣言の出ている地域からの入館はお断り!
ひどいwww 俺、もうひと月以上ほとんど自宅で仕事しているんだけどなー。


そして本命の「谷村美術館」もこうだ!!! いきなり来たよ!
旅に出る前はOPENだったのに。

ここは仏像を展示している静かな美術館。ガラガラで有名なのに。
ドリアン助川が『線量計と奥の細道』という本で、放射能の線量系を持って自転車で
奥の細道のルートをたどるという楽しい本で(俺がやりたいようなこと、やられたな)、
この美術館を訪れているのです。ここが今回の旅のハイライトだったのに。。。

まさかID確認までしないだろうから、「柏崎市から来ました」とか言って適当な住所
電話番号を書いてもいいかな、と一瞬よぎったが、嘘をついてうしろめたい気持ちに
なりたくもない。

そーですか。入れてくれませんか。じゃー帰りますよ。糸魚川に2泊して、明日一日中
行くところもないんじゃどうしようもなかんべよ。

というわけで、さっき前払いで2泊分ホテルに払ったけど、事情を話して1泊にして
返金してもらいました。その場の前日キャンセルなんだけど、おそらくは事情を考えて
あっさり返してもらえました。「あっちもこっちも東京から来たやつはお断りだと
書いてありますよ」と言ったら、フロントのお嬢さんは「えっ!」と驚いておりました。


旅を切り上げて帰るのは記憶にないな。寂しいもんです。不当な差別だ、というの
ではないでしょう。旅に出てから状況が変わったのだから、タイミングが悪かった。
また心晴れやかに旅ができる日まで。。。