白坂というローカル駅で降りてやってきたのは、ここ「アウシュヴィッツ平和博物館」を
見学するためでした。なぜこんなところに?と思いますよねえ。
どうやらボランティアによって運営されているらしいです。
入ると、まずアウシュヴィッツの映像が編集された20分のビデオを見せてくれました。
なかなかきついぜ。。。
アウシュヴィッツ収容所の鉄条網には高圧電流が流れており、それに近づいただけで
射殺されたそうです。
女性はみんな丸刈りにされて、その髪の毛は布団を作るのに使われたりもしたとか。
毎日の点呼はほとんど拷問に近いものだったそうです。
トイレの使用時間は10秒! ぎゅう詰めの寝るところは汚物の臭いでいっぱいだった
そうです。とにかく人間扱いしていなかったと。
ううむ。
こういったものを誇りに思って自慢していた連中もいっぱいいたわけです。
貨物列車にぎっしり詰め込まれて、この収容所に何万人という人たちが殺されに
連れてこられた。
「民族皆殺し」が目的ですから、もちろん子供たちも容赦なし。
こういうところに全裸でぎっしり詰め込まれ、猛毒ガスで殺された。山積みの死体を
片付けるとき、家族や親子は抱き合って死んでいるからすぐにわかったそうです。
これを実際に使った人がいたんだ、と思うと胸がつまりましたよ。
死ぬときは全裸にされたから、持ち物はすべて取られました。
右の横棒、120㎝の高さだそうです。それより低い子供はすぐに殺されました。老人も
です。厳しい労働ができる若者は死ぬまで休みなく働かされましたが、結局はみんな
殺されたのでした。
奥のひと部屋は、特別展示室で「ひめゆり学徒隊」の写真が並べられていました。
泣かせるようなものばかり選ぶわけですな(;´・ω・)
白河駅のすぐ北にある白河小峰城にやってきました。
東日本大震災では、だいぶ石垣などが崩れたそうですが、修復できたのはつい最近。
寒いし広々とした城址は閑散としていました。
こちらのお城は戊辰戦争で落城し、焼失したそうです。この三階櫓が木造で復元された
のは1991年だそうです。
こちらは南の駅方面。ホームからここがよく見えていました。
天守から町を見下ろすのは殿様気分の贅沢ですなあ。
ま、寒いし風が強くて花粉症の鼻水は出っぱなしだし、ひと通り見たら駅に向かいますか。
次に向かうは白坂という駅。まずは新白河までひと駅。そこから東北本線に乗り継いで
またひと駅。乗ってる時間はとても短いのですが、どっちも本数が少ないから大変だ。
同じホームで向こう側のやつに乗り換えるのでした。
さて到着しました白坂駅。無人駅で、止まる電車もすごく少ない。
ううむ、駅前には何もないぞ。
素敵な屋根の平屋がありました。窓がなくて、内部は暗くないかな?
こんなところをとぼとぼひとり歩く。この先の左にラーメン屋があるのだ。
このあたりには一軒しかない店だから、昼時なので労働者でいっぱいになりました。
「ジャンボ唐揚げラーメン」のから揚げ、1個200円相当だから、だいぶ大きいか?
「牛乳ラーメン」はやだな。
昨夜の夜は醤油ラーメンだったので、塩スープの「五目ラーメン」にしました。
これはこれでとても美味しかったのですが、なんか今回の旅は目当ての店が閉まって
いたり、行けなかったり、ラーメンを続けるはめになったりとうまいことイカンな。
さてなぜ白坂なんて駅で降りて彷徨っているかというと、それは次回のお楽しみ^^;
わりと新しい様子ですが、これも歴史を感じさせる造りですね。
おおお、両サイドに蔵とはすごい。片方は書庫にして、もうひとつは大きなスピーカーを
置いてたっぷり音楽の聴ける書斎にしたいねェ。
前面の入り口はとってつけたように新しくしていますが、二階の窓が全面で素晴らしい。
駅前の広い通りに出たら、向こうに白河城が見えました。城といっても天守閣はなく、
小ぶりな櫓があるだけなのですが。こんな新しく整備された道路は風情がないねェ。
これも立派な蔵造り。真ん中は平屋で、奥がまた大きな蔵かぃ。「からあげ」っつーのが
軽すぎるではないか~。
白河ハリストス正教会。明治に建てられましたが、現在の聖堂は大正時代に建てられた
ものだそうです。ロシア正教は北海道に多いけれど、ここ東北にもちらほらあるんです
ねェ~。
うおっ、アイスキャンデー!氷が立派な商売品となった時代ですな。上の階に英会話学校
があるっつーのもアンバランスで面白いが。どんな人が講師でいるんでしょ。
吉田屋さんは何の商いをやっているんでしょうか。これくらい小さな蔵でもいいから
一度住んでみたいぞ。
こんな立派な蔵なら申し分ないけれど、この手のものは売りに出たのも見たことない
ので、いったいいくらぐらいするもんなのかもわからない。きっと高いぞw
白河の旧街道を彷徨います。白河はいまやローカル線の駅でつながる寂れた町ですが、
もとは「白河の関」があったように、奥州街道の起点として栄えた城下町だったのです。
金子書店の看板に書かれた「おともだち」って雑誌、いまもあるのかな?本屋というのは
文化に触れることのできる貴重な店だったのに、いまや絶滅危惧種。情報に触れることの
できる「スマホ」は文化への窓口になっているか?
うしろは蔵造りのようですが、全面はモダンに改装されて、それも朽ちてきたかー。
前面だけ厳めしく改装されて、それも窓の真ん中で切れてまた改装?ここは脇本陣柳屋の
あとなのである。
うしろがこうなっていて、柳屋旅館のあとが残っているのです。「本陣」といえば
参勤交代の行列がやってきたときに大名が泊まる立派なお宿。戊辰戦争ではこのあたりが
戦いの要衝の地となり、ここに新選組が泊まってここから出陣したとか。さらに明治
天皇も泊まったんだってよ。
なんか立派な商店だ。二階の窓が大きくて立派だなあ。
古本屋は残念ながら閉店か。左の美容室もだいぶ前に閉店かなー。
「輪業」(りんぎょう)って、まさかとは思ったけれど、やはり「自転車屋さん」でした。
「醤油屋さん」っていうのも時代を感じますねー。
二階のドア、出てきたら下に落ちますよね。。。 二階の窓が大きくていいなあ。
ようやくのこと、白河に着きました。ここは古い城下町。新幹線が通った「新白河」の
ほうが今は開けているかもしれませんが、新幹線の駅前、とくに新幹線の各駅停車の
駅前というのは、どこも似ていてとてもつまらないところだ。いっぽうでルートから
はずれてしまった古い町は、だいたい寂れてきて趣があったりするのである。
俺が嫌いなチェーン店とかはあまりなく(儲からないということでしょうね)、なんか
スナックが多いな。
大手のではないビジネスホテルが2軒あったが、ひとつはシングルが満室だったので、
こちらにした。ネットでは予約できないマイナーなところなので電話で直接予約。
ヲヴァ~サンが出ました。到着してみると、ヲズィ~サンがいました。老夫婦ふたりで
やっているのかな。「出るときは鍵を置いていってくれればいいから」と言われる。
お~、昭和チック。一番奥の右が俺の部屋でした。
ネットでホテルサイトに登録していないようなところは、だいたいいい感じです♪
全国チェーンのところはどこも同じ造りだから面白みがないんだよね。
夜の繁華街(というほどの規模でもないが)にあるので、便利なホテルだ。
川沿いにナイスな古い建物を発見。左の家の窓枠も素敵だが、右は廃屋か。㐂
玉㐂屋(たまきや)? 入り口も凝った造り。屋根がすでにはがれつつある。
さて俺が来たかった「梅むら」さん、なんか大丈夫か?
入り口に訃報の貼り紙。がーん!!!「おふくろの味」なのに、その人か?
しかたなくあてもなく彷徨う。
昼もはずし夜もはずし。せっかく旅しているのに、はずれ続きでロクなもん食ってない。
安い餃子は冷凍食品でした。。。 ビールと酒は一応飲んで、どこかに行かねば!
ううむ、居酒屋が少ない。スナックだらけだ。古くて寂れたやつならいいんだが、
どうもそんな感じではない。
「福港」という人気のラーメン屋に行った。白河はラーメンが旨いらしいのだ。
おー、なんか味わいがある店内。店員の女の人も感じがよかった。
ラーメンを注文したあと、よく見ると居酒屋メニューもあるではないか。しまったー、
最初からここに来て飲めばよかったんだ。遅かりし由良助。
麺は手打ちでとても旨かった。ゲプッと食ったあとで酒とつまみはもうダメだー。
帰り道に、こんなかわいい造りのスナックがありました。ちょっと入ってみたかった
けれど、2軒目のラーメンで腹いっぱいになっちまったからなあー。なんかどうも
タイミングをはずし続けの旅になってしまったぞ。ラーメンは当たりだったんだけど。
ホテルの戻ると、各部屋の鍵がずらりと置いてありました。勝手にとっていけと。
セキュリティこれでいいのか?