千里山ブラウズ

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千里山かさじぞう物語り

2006-02-14 00:07:06 | 千里山フェチズム
むか~し昔、せんり山というところに、おじいさんと、おばあさんが、それはもう仲良く暮らしておったそうな。ある日おじいさんは、おばあさんが編んでくれた毛糸のちゃんちゃんこと、マフラーを持って町へ売りに出かけたそうな。それは寒いさむい日だったんだと。おじいさんが風の吹くなかを、どんどん歩いていくと、三匹のサトちゃんがなんにも着ずに寒そうに立っておったそうな。おじいさんは不憫に思い「さむかろのう」と言ったそうな。すると三匹は寒い風のなかでコクリとうなずいたんだと。そこで迷わず、おじいさんは売り物の毛糸のちゃんちゃんこと、マフラーをそれぞれのサトちゃんに着せてやったそうな。
‥‥おじいさんは手ぶらで家にもどるとおばあさんに「おばあさんが一生けんめい編んでくれたものを、わしは勝手にサトちゃんたちに着せてあげてしまった。許せや」とあやまったんだと。するとおばあさんは「おじいさん、それは良いことをなすったのう、こんどは帽子も編まにゃあな」とニッコリしわだらけのやさしい顔で微笑んだんだと。せんり山というところはこういう言い伝えがいっぱいある良かまちじゃということじゃ。