千里山ブラウズ

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『Love カメラ』Vol.8

2008-01-23 00:11:33 | お薦めします

 地域情報サイト「千里山.NET」やブログのために写真をよく撮るようになってからは、今まで余り気にも留めなかった草むらの朽ち葉や、地面や壁やカーテンなどに落ちるものの影にも心ひかれるようになりました。別に人間が繊細になったというわけではないのですが、自然にそんなものに目が向いてしまうのです。
 僕はまだこんな風な写真を撮りたいということも思わず、とりあえずその瞬間に面白いと感じたものにただレンズを向けているに過ぎませんが、世の中のカメラ上手な人の中には多くの個性的な写真を撮られる人達がいます。パステル画と見紛うような淡くくすんだ色調のノスタルジックなポラロイドを撮る女性イラストレーターや、あえて構えずに何気なく旅の風景や触れあう人達の表情を切り撮っていく若き編集ライター、そして仕事でも花や植物を扱いながら枯れる寸前の美しさに愛おしいほどの感性を漂わすフォトエッセイストなど、それぞれに魅力的な世界を写し出していきます。
 『Love カメラ』はVol.1から全シリーズを通じて、ピントや露出や被写界深度など撮影の技術的なことではなく、雰囲気や表情や「絵」としての大切さのようなものを訴えてきているカメラ雑誌です。日常に潜む楽しさや怪しさまで含めて愛おしむような感性の写真を奨めています。Vol.4ではトイカメラの特集をするなど、例えばNIKONレンズのシャープネスとは対極にあるような、甘ピンで少しブレもあるような写真にも魅力を感じるというように。また古くなって少し機能低下したと思われるカメラだから撮れる味わいもあるというのですが‥‥写真って奥が深くて多様でとても面白いものだと思います。

LOVEカメラ vol.8 [e-mook] (e-MOOK)
宝島社
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