千里山ブラウズ

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モノレールの広告

2008-01-30 00:14:52 | Weblog

 僕のデザイン学校の同級生で建築設計をされている女性が、以前大阪モノレールの“走る広告塔”を見て酷評していたのを想い出しますが、街の中にはスペースがあれば広告に使うというのが今では当たり前のような感覚になっています。駅前広場に停車中のバスや地下鉄車両のボディーはもちろん、最近ではジェット機にもキャンペーンのデザインが描かれて話題になったりしています。
 『こんにちは! モノレールです』の新春号のコラムに、このピンクの関西電力「オール電化」号のことが紹介されていました。オール電化の「安心」「快適」「経済的」「エコ」というキーワードを、ちょうど4両編成に当てはめて表現していると説明し、「ピンクを基調とした車両はモノレール初とあって若い女性から“かわいい”と人気です」と自画自賛しています。
 僕自身はモノレールには未来的なイメージを持っていて、例えば中環沿いにあるフォルクスで食事中などに高い窓枠の辺りをモノレールが走ってくると、その立体的な街の空間構成が不思議で面白く感じられるのですが、やはりこのデザインの車両が走ってくると興醒めかなとも思います。バスは主に市街地の大きな通りに面したコースをたどり、また地下鉄は文字通り地下に隠れた私有地内を走っているものです。大阪モノレールは記事にも書かれているように「彩都を含む北摂、北河内の住宅地をめぐる列車」です。高い告知効果の反面に企業の公共意識の低さも感じ取られてしまう危険もあるでしょう。
 今夜のNHK『クローズアップ現代』では昨夜に続きヨーロッパのCO2削減に対する取り組みが紹介され、カーボン・マネジメントという言葉で社会や企業のあり方が問われようとしています。地球温暖化によると思われる異常気象でダメージを受け続けているヨーロッパは、いち早くカーボン・マネジメントに本気で取り組み始めこれをビジネスチャンスにも見据えています。
 環境意識と同じように公共空間への高い意識が、これからの社会では個人や企業にも求められるようになると思います。