植物講習会の帰路、電車の中で目が合った人がいた。
(たしか、一緒の講座に出ていた人・・・雨天のため室内での講義になったけれど、窓外の小道を一人で散策をしていた・・・)
「外にいたでしょう」と言うと、
「だって、雨の中の紫陽花ってすごくきれいでしょう。だから・・」と微笑んだ。
「30日の野比(FW)は、残念だけど行かれないの」
「どうして?」
「三陸のほうにお手伝い、ボランティア」
「ええっ、すごいわ。でも何するの?」
「もう何回も行っているんだけど、それなりにやる事はいっぱいあるの。去年の夏は草取り、秋には・・・秋は寒かったわ、夜なんか5度しかないの、でもね・・・」
つつましやかな寄付はさせてもらったけど・・・「行ったって足手まといになるだけ」という友人の言葉に肯いたわたし。
「今回は瓦礫処理になると思うわ」と軽く当たり前の風に言う。
「年配者でもやることは沢山あるの、木っ端をまとめれば、若い人が運んでくれるし・・」
同年輩、少し若いかもしれない。それにしても・・・。
三月十一日、揺れは感じたし、停電にもなり、息子たちは帰宅困難者と化した。
大きな惨劇はメディアで知ることになったけれど、「さぁ、行ってお手伝いいたしましょう」という熱意にまで至らなかったわたしは彼女の精神に衝撃を受け、呆然としてしまった。
尊敬すべき人はごく身近で静かに微笑んでいる。
《人に迷惑をかけないように》を目指している小さなわたし、大きくため息をついたままである。
(たしか、一緒の講座に出ていた人・・・雨天のため室内での講義になったけれど、窓外の小道を一人で散策をしていた・・・)
「外にいたでしょう」と言うと、
「だって、雨の中の紫陽花ってすごくきれいでしょう。だから・・」と微笑んだ。
「30日の野比(FW)は、残念だけど行かれないの」
「どうして?」
「三陸のほうにお手伝い、ボランティア」
「ええっ、すごいわ。でも何するの?」
「もう何回も行っているんだけど、それなりにやる事はいっぱいあるの。去年の夏は草取り、秋には・・・秋は寒かったわ、夜なんか5度しかないの、でもね・・・」
つつましやかな寄付はさせてもらったけど・・・「行ったって足手まといになるだけ」という友人の言葉に肯いたわたし。
「今回は瓦礫処理になると思うわ」と軽く当たり前の風に言う。
「年配者でもやることは沢山あるの、木っ端をまとめれば、若い人が運んでくれるし・・」
同年輩、少し若いかもしれない。それにしても・・・。
三月十一日、揺れは感じたし、停電にもなり、息子たちは帰宅困難者と化した。
大きな惨劇はメディアで知ることになったけれど、「さぁ、行ってお手伝いいたしましょう」という熱意にまで至らなかったわたしは彼女の精神に衝撃を受け、呆然としてしまった。
尊敬すべき人はごく身近で静かに微笑んでいる。
《人に迷惑をかけないように》を目指している小さなわたし、大きくため息をついたままである。