続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

不運の連鎖。

2012-06-21 07:13:27 | 日常
 家の居住者が目まぐるしいほどに替わる家がある。
 最初の居住者は新婚の若い夫婦だった。二人の子供を設け順風満帆、狭小住宅のその家を売り近くの建売に転居して行った。(ただその転居先で夫は眼下の川に飛び込み自殺を図ってしまった)
 
 次の入居者は親から結婚式を挙げなくていいから家を買うように勧められた若い夫婦。ところが、歩きながらでも漫画雑誌を手放さなかった夫に愛想をつかしたのかすぐに離婚してしまった。(この親が今でも家主になっているらしい)

 空き家になってからしばらくしてやはり若い夫婦が入居すると、次々子供を生み、四人の子持ち。奥さんは美人で働き者、夫の方も三つの仕事を掛け持ちしていた。
「夫が若いといいよ、朝から晩まで働いてくれて」と、美人妻は言ったけれど、夫は次第に身体を壊し、催促状が山のように積まれる結果となり、離婚。(時々様子を見に来てくれていた美人妻の母親からの愚痴、その母親は、その後まもなく交通事故で他界してしまった)

 その後しばらく空家状態が続いた後、老いた母親と中年の息子が暮らす様になった現在ではあるけれど、母親は去年他界、独居である。男がどんな暮らしをしているのかは分からない。それどころかここ一週間ほど出入りの様子も伺えない。(もっとも玄関は死角にあるけれど)
「ぼくは、三日やそこら食べなくても平気ですから」と言い、大食のわたしを驚かせたけれど、それはダイエットなどではなく、《食べ物が無くても》という恐怖すべき状態を言ったのだった。
 心配している、けれど術が無い。

 危惧している、もう一週間も電気が点かない。夜は真っ暗なその家を見ると胸が塞いでしまう。見るからに頑強そうなのに、「頚椎をやられましてね」と、ただ生活保護の需給を待っているらしい。《何とか頑張りなさいよ》肩を叩きたい気分だけど・・・。

 明日をも知れない暮らしの中で育ったわたし・・・深くため息をついている。

『風の又三郎』357。

2012-06-21 06:23:01 | 宮沢賢治
耕助が泳いで行って三郎の置いて来た魚を持ってきました。みんなはそこでまたわらひました。

 耕助はコウから、恒星。
 泳いではエイと読んで、永。
 行ってはコウと読んで、光。
 三郎はサンから、Sun(太陽)
 置いてはチと読んで、質。
 来たはライと読んで、雷(カミナリ)。
 魚はギョと読んで、御。
 持ってはジと読んで、字。

☆恒星は永(とこしえ)の光である。太陽の質(中身)は雷(神なり)。
 御/あやつるのは、字(文字)である。

『城』859。

2012-06-21 06:10:44 | カフカ覚書
「あなたの招聘のことも、十分に考慮したうえのことだったのです。ただ、付随的ないろんな事情がからんできて、事態をこんがらからせてしまったのです。そのことを公文書によって証明してさしあげましょう」

 einngegriffen→Ahn griffen・先祖、介入。
 公文書/Akten→Acht/追放、破門。

☆「あなたの招集の事も十分考慮したのです。(死への)入門の伝説。「ただ付随的な事情とともに先祖の介入でもつれてしまったのです。そのことは追放の手段の証明になるでしょう」