続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

危うきに近寄らず。

2014-07-13 07:08:15 | 日常
 Aさんの話によると、崖崩れのあった某所を通りかかったら、通行禁止になっていて前後に警備の人が立っていたという。
 散歩の途中、つまり近隣の崖崩れを一目自分たちの眼で確認したいと思い、「通ってもいいですか」と聞くと、当然の如く「通行禁止です」と言われたらしい。

「でも少しだけ・・・」と頼んでみると、
「では、自己責任で」と、許可された由。

「それでね、わたしと夫は、その積んであった土嚢を乗り越えたの。でも同行のBさん、下りる時に躓いちゃったのよ」
 急いで夫は車を取りに行って彼女を彼女の自宅まで送り届けたの。何があるかわからないわねぇ、やっぱり・・・。少し経って電話が鳴ったから出て見ると彼女、(ああ、無事だったのね)と思ったら『わたしはどうしてソファの上に横になっているの?』って聞くじゃない。驚いて彼女の家に直行したわ。」

「記憶がないって言うの、だからすぐに救急病院へ連れていったけど、『脳震盪を起したものと見られますが、ここでは詳しくは分かりませんので病院で調べて下さい』って言われて総合病院でいろいろ検査したの。で、結局『何でもないようですが、何かあったらすぐ来てください』ってことでこの件は幕を閉じたんだけど・・・」


 そういえば、よく「通行禁止」とか「危険」って看板出ているけど、興味半分で(どれどれ)なんて物見高いことをしてはいけないって言う教訓かもしれない。
 何でもないように見えて、何でもあるから、そういう標識がわざわざ貼ってある。

 Aさんの話に大きく肯いたことでした。

『ポラーノの広場』395。

2014-07-13 06:57:42 | 宮沢賢治
デステゥパーゴは毒蛾にさはられたためにたいへん落ち着かない屋うすでした。それにどこかよほどしょげてゐ増した。私は後をつけながらなんだかかあいさうなやうな気もちになりました。もちろんひとりもデステゥパーゴに挨拶するものなんかありませんでしたし、またデステゥパーゴはなるべくみんなに眼のつかないやうに車道の堺の並木のしたの陰影になったところをあるいてゐるのでした。


☆独(ただ一つ)を画(えがく)絡(すじみち)を記している。
 鬼(死者の魂)を愛(惜しみ)察(おしはかること)を願(のぞむ)。
 捨(感情に動かされることのない平静な心)を問う。
 皆(すべて)を蔽(見えないようにする)、黙って陰(見えないところ)で曵(ひきずっている)。

『城』1681。

2014-07-13 06:34:47 | カフカ覚書
じゃ、やっぱりフリーダの言ったとおりだったのだ。この猫が、フリーダのうえに跳びかかったのではないにしても(だって、こんな老いぼれ猫は、もう跳ぶことなんかできまい)彼女のうえをはって越えていこうとしたのだ。ところが、いつもは人気のない部屋のなかに人間がいるのにびっくりして、いそいで身を隠したが、なれない身でいそいだために怪我をしてしまったのにちがいない。


☆フリーダ(平和)はそれにもかかわらず正しかった。連鎖はなるほど跳ぶことはないとしても、這っていくこともあるまい。空疎な一族の人間の存在があることに驚いて急いで隔したために、自尊心を傷つけてしまったのに違いない。