ひょんなことから、月イチ粟田の夢庵に集うことになったわたし達四人、四人会と秘かに名づけていたら、「この長沢会は云々」と誰かが言い、みんなが納得の表情。(あぁ、長沢会だったのか・・・そういえば長沢にある北下浦コミュニティセンターでの知遇)
年長のTさん以外の三人は同年齢、Mさんなどは中学生の時見覚えがある(なにせ1学年11クラス、500人以上のすし詰め学級・・・同じクラスにならない限りおぼろげ・・・)MIさんは隣りの地区。
そんな集まり・・・同じように年をとり、同じように呆けている。
「ええと、ほら、あの人」
「分かるわ、あの人でしょ。ほらケーキなんか作ってお店出して、美智子皇后が立ち寄ったっていう・・・」
「そうそうその人、『天国に一番近い島』を書いた、なんだったっけなぁ」
「最初、『わたし違っているかしら』とかいう本を書いた人よね」
「そう、残念だけど・・・自殺したんじゃない?」
「・・・」
「名前出てこないけど、みんな同じ人を頭に描いているわね」
「アハハ・・・」
「・・・、だめね、わたしたちって・・・」
会話はすべからくこんな感じでスルーしていく。
翌日、不意にわたしは思い出した。森村桂、森村桂さんだわ! やっと思い出したこの情報を次回(来月)まで覚えていられる自信がないので、即電話。
「ああ、そうだそうだ」と納得しあって一安心。
同じ世代、共通の認識、でも情報は欠落し思い出せない・・・あぁ、だからこその四人会、いえ、長沢会。
年長のTさん以外の三人は同年齢、Mさんなどは中学生の時見覚えがある(なにせ1学年11クラス、500人以上のすし詰め学級・・・同じクラスにならない限りおぼろげ・・・)MIさんは隣りの地区。
そんな集まり・・・同じように年をとり、同じように呆けている。
「ええと、ほら、あの人」
「分かるわ、あの人でしょ。ほらケーキなんか作ってお店出して、美智子皇后が立ち寄ったっていう・・・」
「そうそうその人、『天国に一番近い島』を書いた、なんだったっけなぁ」
「最初、『わたし違っているかしら』とかいう本を書いた人よね」
「そう、残念だけど・・・自殺したんじゃない?」
「・・・」
「名前出てこないけど、みんな同じ人を頭に描いているわね」
「アハハ・・・」
「・・・、だめね、わたしたちって・・・」
会話はすべからくこんな感じでスルーしていく。
翌日、不意にわたしは思い出した。森村桂、森村桂さんだわ! やっと思い出したこの情報を次回(来月)まで覚えていられる自信がないので、即電話。
「ああ、そうだそうだ」と納得しあって一安心。
同じ世代、共通の認識、でも情報は欠落し思い出せない・・・あぁ、だからこその四人会、いえ、長沢会。