【萩原先生の授業】
魚は食べるもの、あるいは観賞するものという認識しかなかったけれど、期せずして『魚』の講座を受講することになった。
分類学上でみると、魚は脊索動物門(背中に棒状の神経を持つ動物)であり、脊椎動物亜門(背骨をもつ動物)として、無鰐網(ヤツメウナギ・ヌタウネギ)・軟骨魚網(ギンザメ・サメ・エイ)・硬骨魚網(チョウザメ・ほとんどの魚)に分類され、世界には2万8000種、日本には4220種が確認されているという。
魚が地球上に現れたのは、古生代のカンブリア紀後期(約5億年前)と推測され、最古のものは無鰐網であるが、ほとんどが古生代のうちに絶滅し、現在無鰐網のヤツメウナギ/顎はなく吸盤状(ビタミンAが豊富でトリ目の特効薬とされる)やヌタウナギ(顎も目もない)の直接的な遺伝子の解明は確認されていない。
軟骨魚網はシルル紀に出現し、デボン紀に発展。生きた化石ともいわれる現在のサメ、ラブカは三浦半島近海でも採集されている。夏の海辺に出現したラブカを係員たちが捕縛、地中の埋めるところを知人の電話を受け飛んで行った経由のある『ラブカ』は、現在博物館に収納されているとのこと。(ちなみにサメの肌は歯が変化したもの)
硬骨魚網はデボン紀(約4億1600万~3億6000万年前)に出現、現在、最も繁栄しているのはスズキ目であり、世界に1万2千種が確認されているという。
「生活型から見ると、純淡水魚(コイ・フナ・ドジョウ・ミナミメダカなど)、通し回遊魚(ウナギ・マルタ・サケ・アユ・ヨシノボリ類・ウキゴリ類など)、周縁性淡水魚(アカエイ・ボラ・スズキ・クロダイ・ゴンガメアジ・コトヒキ・マハゼ・クサフグなど)に分けられます」とのこと。「ちなみに(回遊魚である)ヨシノボリは4メートルほどの絶壁の壁を水流に逆らって登ることを印をつけておいたヨシノボリを翌日上で確認しております」
「絶滅した三浦半島の淡水魚にホトケドジョウが生息していましたが、1980年代の環境破壊により、湧水がないと生きていけない/水温に変化がないことの条件を欠いたため絶滅してしまった由。なお、博物館には確かに生息したというべき標本があります」(ホトケドジョウはヒゲが6本、普通のドジョウは10本という差異がある)
「絶滅寸前の淡水魚にミナミメダカがありますが、品種改良、交雑などの影響で在来の血統は激減し、純粋の野生個体が生息される場所は三浦半島では一箇所のみの確認になっています」等々のお話。
三浦半島の幾つかの川にも外国原産の魚が多く見つかる昨今、本来の生態系が破壊され、生物の多様性が危機的な状況にあるらしい。「佐渡のトキも・・・あれも外来種であって、わが国のトキは絶滅したのですから」と先生も苦笑。
「カダヤシ(北アメリカ原産)オオクチバス(北アメリカ原産)ブルーギル((北アメリカ原産)などの本来三浦半島には生息しない繁殖が確認されています。サケなども目撃されていますが、三浦半島は水温が高いため繁殖の例は確認されていません」
「生物多様性が叫ばれていますが、種類を多くというのでなく、元々の在来種が殖えていくことを望む運動とのことをいいます」と、先生。
聴講生の「『マンボウは最も進化した魚の一つです』とのことですが、最も進化したというのはどう言うことでしょうか」という質問に、「遺伝子の変化が最も多く認められるということです」との答えがあった。「また生死を境に色の変化が見られる魚があります。真鯛の紅色は餌からくるアスタキサンによるものであり、また他に構造色による変化などもあります」と、説明。
知らないことばかりの魚のお話、萩原先生、ありがとうございました。
研究のためとはいえ、昼夜に関わらず、川や海の生物を確認探求されているご様子。建築学の菊池先生は気になる建物の周辺をうろついて怪しまれた経験をお持ちらしい、大変ですね。
魚は食べるもの、あるいは観賞するものという認識しかなかったけれど、期せずして『魚』の講座を受講することになった。
分類学上でみると、魚は脊索動物門(背中に棒状の神経を持つ動物)であり、脊椎動物亜門(背骨をもつ動物)として、無鰐網(ヤツメウナギ・ヌタウネギ)・軟骨魚網(ギンザメ・サメ・エイ)・硬骨魚網(チョウザメ・ほとんどの魚)に分類され、世界には2万8000種、日本には4220種が確認されているという。
魚が地球上に現れたのは、古生代のカンブリア紀後期(約5億年前)と推測され、最古のものは無鰐網であるが、ほとんどが古生代のうちに絶滅し、現在無鰐網のヤツメウナギ/顎はなく吸盤状(ビタミンAが豊富でトリ目の特効薬とされる)やヌタウナギ(顎も目もない)の直接的な遺伝子の解明は確認されていない。
軟骨魚網はシルル紀に出現し、デボン紀に発展。生きた化石ともいわれる現在のサメ、ラブカは三浦半島近海でも採集されている。夏の海辺に出現したラブカを係員たちが捕縛、地中の埋めるところを知人の電話を受け飛んで行った経由のある『ラブカ』は、現在博物館に収納されているとのこと。(ちなみにサメの肌は歯が変化したもの)
硬骨魚網はデボン紀(約4億1600万~3億6000万年前)に出現、現在、最も繁栄しているのはスズキ目であり、世界に1万2千種が確認されているという。
「生活型から見ると、純淡水魚(コイ・フナ・ドジョウ・ミナミメダカなど)、通し回遊魚(ウナギ・マルタ・サケ・アユ・ヨシノボリ類・ウキゴリ類など)、周縁性淡水魚(アカエイ・ボラ・スズキ・クロダイ・ゴンガメアジ・コトヒキ・マハゼ・クサフグなど)に分けられます」とのこと。「ちなみに(回遊魚である)ヨシノボリは4メートルほどの絶壁の壁を水流に逆らって登ることを印をつけておいたヨシノボリを翌日上で確認しております」
「絶滅した三浦半島の淡水魚にホトケドジョウが生息していましたが、1980年代の環境破壊により、湧水がないと生きていけない/水温に変化がないことの条件を欠いたため絶滅してしまった由。なお、博物館には確かに生息したというべき標本があります」(ホトケドジョウはヒゲが6本、普通のドジョウは10本という差異がある)
「絶滅寸前の淡水魚にミナミメダカがありますが、品種改良、交雑などの影響で在来の血統は激減し、純粋の野生個体が生息される場所は三浦半島では一箇所のみの確認になっています」等々のお話。
三浦半島の幾つかの川にも外国原産の魚が多く見つかる昨今、本来の生態系が破壊され、生物の多様性が危機的な状況にあるらしい。「佐渡のトキも・・・あれも外来種であって、わが国のトキは絶滅したのですから」と先生も苦笑。
「カダヤシ(北アメリカ原産)オオクチバス(北アメリカ原産)ブルーギル((北アメリカ原産)などの本来三浦半島には生息しない繁殖が確認されています。サケなども目撃されていますが、三浦半島は水温が高いため繁殖の例は確認されていません」
「生物多様性が叫ばれていますが、種類を多くというのでなく、元々の在来種が殖えていくことを望む運動とのことをいいます」と、先生。
聴講生の「『マンボウは最も進化した魚の一つです』とのことですが、最も進化したというのはどう言うことでしょうか」という質問に、「遺伝子の変化が最も多く認められるということです」との答えがあった。「また生死を境に色の変化が見られる魚があります。真鯛の紅色は餌からくるアスタキサンによるものであり、また他に構造色による変化などもあります」と、説明。
知らないことばかりの魚のお話、萩原先生、ありがとうございました。
研究のためとはいえ、昼夜に関わらず、川や海の生物を確認探求されているご様子。建築学の菊池先生は気になる建物の周辺をうろついて怪しまれた経験をお持ちらしい、大変ですね。