続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

毛利彩乃先生の授業。

2014-11-24 06:27:16 | 美術館講座
『愛読書からつくるフランス装仕立てのブックカバーとノート』(神奈川県立近代美術館 鎌倉)

 予めの知識ゼロ、「よく分かんないけど、行って見よーっと」という安易な気持ちでの参加。
 ただ造本というものにはすごく魅かれるものがあって、ハウツー本を買ったり、造本の講座は過去二度ほど受講している。(追浜公民館/あみのたまよ先生/2005年、横須賀三浦教育会館/ねもとよしたか先生/2014年)
 いつか一冊だけの自分の本を、という絵空事の夢を見ている(笑)

 フランス装の歴史・本の装丁・・・本がものすごく大切で宝物だった時代を思い描きながら先生のお話を伺っていると胸が熱くなってしまった。
「本の文化は決して無くなりませんからね」と、先生。
 本文(内容)と装丁の関係が一つの世界を創りあげるという大前提を忘れがちな傾向にある。あまりにも当たり前に見ているので深く考えてないのかもしれない。にもかかわらず、本を手に取ったときの印象は少なからず装丁によることが大きく、音楽におけるイントロの魅力如何に共通しているかもしれない。

 本を指し、「ここが天、こちらが背、この部分が前小口・・・」丁寧な説明。本そのものを愛しているのがよく伝わってくる。
(何でもいい加減なわたし、反省すること仕切り)先生の説明、細部にわたるプロセスの指導・・・丁寧で優しい語り口。
《この講座の受講生15名のために、あんなに一生懸命説明して下さっている》と思うと感動。アシストして下さった美術館の方々皆さん親切。家に閉じこもっていてボォーッとしては味わえない心地よさ。


 持参した本は「不思議の国のアリス」「鏡の国のアリス」の二冊。「不思議の国のアリス」の方を選びコラージュした表紙を作成。美術館側で用意してくださった素材は、アクリル・水彩・クレヨン・色鉛筆、チラシ、ポスターなど様々。なかに数字や文字などをカットして抜く道具などもあることを終了後に知り、(ああ、これがあれば、「鏡の国のアリス」のイメージが・・・と、ちょっぴり後悔)
《もっと時間があれば》というのは楽しい傾向、ありがとうございました。


*本というもの、活字というものを覚めた目で見ている昨今、やっぱり『本は無くなりませんから』の言葉は胸に響いた。(信じていいんですね)

『畑のへり』18。

2014-11-24 06:15:51 | 宮沢賢治
「ははあ、しかし世の中はさまざまだぜ。たとへば兎なんと云ふものは耳が天までとゞいている。そのさきは細くなって見えないくらゐだ。

 世の中はセイ・チュウと読んで、省、注。
 兎はトと読んで、図。
 云ふはウンと読んで、運。
 耳はジと読んで、字。
 天はテンと読んで、展。
 細くはサイと読んで、際。
 見えないはゲンと読んで、現。


☆省(注意してみる)注(書き記す)図りごとを運/めぐらせている。
 字を展(ひらく)際(とき)に現れる。

『城』1804。

2014-11-24 05:51:42 | カフカ覚書
ハンスの説明によると、女教師が猫の爪でKの手を引っかいてみみずばれができたのを見て、そのときKの見方をしようと決心したのだという。


☆ハンスによると、残虐な線条を通って外に出た。いかなる空虚もKの国似たいへんなことを惹き起すことを刻みつけたので、その汚点を助けるために決心したのだという。