オブジェでできた球体、これは何を表しているのだろう。
水平線上の闇に浮遊する球体は、ライオン・椅子・鏡・樽・トルソ・吹奏金管楽器・ミシン・緑の葉(植物)・新聞らしきもので覆われている。明らかに地上のものではない。
そして『旅人』
わたしたち人間は地上の生物である、重力圏において肉体は地に束縛を受けている。しかし、精神はどうだろう、重力に屈することなく自由なのではないか。どこへでも空想夢想を図ることができる。
しかしながら、そこに道はない。指標をこの目で確認することは不可能である。つまりは自由ではあっても目指すべき目的の道標は存在しない。
精神は闇の中で彷徨している。あらゆる迷いの中で浮遊している。
マグリットの精神、椅子(しかるべき立場)トルソ(恋慕)ラッパ(主張)ミシン(生産)緑の葉(生きる糧/酸素・食糧)新聞(英知)自身を映す鏡、その他を抱えて寄る辺ない深淵を彷徨っている。
《いかに生きるべきか》は最大の課題である。
そして、決して欠落させてはならないもの・・・それは他でもないライオン(百獣の王)にも等しい、人としての尊厳である。
人はその重みを有しながらも、重力から解き放たれた精神をもって宙を探索する旅人である。
(写真は国立新美術館『マグリット展』図録より)
水平線上の闇に浮遊する球体は、ライオン・椅子・鏡・樽・トルソ・吹奏金管楽器・ミシン・緑の葉(植物)・新聞らしきもので覆われている。明らかに地上のものではない。
そして『旅人』
わたしたち人間は地上の生物である、重力圏において肉体は地に束縛を受けている。しかし、精神はどうだろう、重力に屈することなく自由なのではないか。どこへでも空想夢想を図ることができる。
しかしながら、そこに道はない。指標をこの目で確認することは不可能である。つまりは自由ではあっても目指すべき目的の道標は存在しない。
精神は闇の中で彷徨している。あらゆる迷いの中で浮遊している。
マグリットの精神、椅子(しかるべき立場)トルソ(恋慕)ラッパ(主張)ミシン(生産)緑の葉(生きる糧/酸素・食糧)新聞(英知)自身を映す鏡、その他を抱えて寄る辺ない深淵を彷徨っている。
《いかに生きるべきか》は最大の課題である。
そして、決して欠落させてはならないもの・・・それは他でもないライオン(百獣の王)にも等しい、人としての尊厳である。
人はその重みを有しながらも、重力から解き放たれた精神をもって宙を探索する旅人である。
(写真は国立新美術館『マグリット展』図録より)