続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

マグリット『ジョルジェット』

2015-07-24 06:59:34 | 美術ノート
 そこはかとなく静かな空気が流れている。

『ジョルジェット、僕は君を愛している』

 そういうコメントがどこからともなく聞こえてくる、優しい眼差し、真っ直ぐな視線、穏やかな表情、きりっと結んだ口・・・。

 まぶしい光、太陽の南中した穏やかな海。
 密やかに身を処した彼女の有り様には灯りがともっている。常に灯りを胸に抱き、心静かに癒しを与えてくれている妻の存在。

 卵・オリーブの葉・羽(コウノトリの羽だろうか)が頭上を過る。
 鍵・手紙・手袋・ロウソクが下部にひっそり描かれている。

 彼女の胸の内・・・明かすことのない秘密は黙したままである。その愛おしさが画面に緊迫感と日々の密度を醸し出している、そんな気がする。


 マグリットの妻に対する愛情・讃歌…『愛している』
 『愛している』マグリットの告白に相違ない。

(写真は国立新美術館『マグリット展』図録より)

夏。

2015-07-24 06:44:28 | 日常
 夏である。ステキに夏であることの証明…ひまわりが咲き、夏雲がわき、緑がうっそうと茂る。
 道は乾き、熱気で揺れる街中を少しの眩暈を感じながら汗を拭き々歩いていく。

 わが家の苦瓜には、朝になると蜂が飛んできてブンブン。でもそのおかげで次々実を付けている。

 夏に真っ直ぐ向き合って、夏であることを楽しみたい。

 

『銀河鉄道の夜』26。

2015-07-24 06:34:57 | 宮沢賢治
   二 活版所

 ジョバンニが学校の門を出るとき、ゞ組の七八人は家へ帰らずカンパネルラをまん中にして校庭の隅の桜の木のところに集まってゐました。


☆割(さいて)半(二つの分けた一方)の緒(いとぐち)/破(間違った説を破り、正しい説を説くこと)

 愕(驚く)考えに悶(思い悩み)推しはかる。
 如何に蘇るのか。
 死地也。
 図りごとの化(形、性質を変えて別のものになる)を記し、註(意味を書き記す)
 講(はなし)の場(場所・空間)は偶(二つで一つになっている)横(普通でない)を黙って終えている。

『城』2031。

2015-07-24 06:26:36 | カフカ覚書
身分上の関係からそういう軽蔑的な態度を棄てるわけにはいかないというのなら、こういう態度に耐えられるようにするためには、こちらも、それ相当のお返しをしてやらずばなるまい。


☆身分上の関係からそういう軽視をするというのなら、ためらうことはない。少なくとも耐えるためには相応の返礼をしなければならない。