続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『風の又三郎』143。

2011-10-27 06:19:54 | 宮沢賢治
「待ぢでるんだ。又三郎偽こがないもんな」
「あゝ暑う、風吹けばいゝな。」
「どこがらだが風吹いでるぞ。」
「又三郎吹がせだらべも。」
「何だかお日さんぼゃっとして来たな。」

☆対(向かい合う)幽の太陽は戯れである。
 諸を封じ、睡らせる、普く睡らせる。
 幽(死者の世界)の太陽を推しはかると、仮の秘(奥深くて計り知れない)の鬼(亡霊)である。

七宝焼きサークル。

2011-10-26 06:10:13 | 日常
 七宝焼きのサークルが発足したのは昭和の時代・・・あれから四半世紀。
「もうすぐ四十才になるの」と、年齢を悲観していたのも笑止・・・今では六十も半ば。

 月日が経つのは驚き呆れるほどに早い。
 サークルの仲間みんなが等しく年を重ねて話題は健康維持対策・・・あのサプリ、このサプリ。

 予定には通院などが書き込まれるようになって、サークルの実施日も誰かしらの欠席がある。
 講師も八十半ば・・・。

 そう長くは続かないであろう予感をみんなが抱いている。
 でもみんなが会の存続を希望している。「月イチくらいで会いたいわね」という一致した意見。


 七宝焼きそのものには執着がない。イヤリングは耳が痛いし、ネックレスは留め金の取り外しに困難をきたしているし、指輪もうっとおしい・・・(ブローチも新聞紙の花のほうが軽くてよほど効果的)

「みんな作ったもの、どうしているの?」誰に聞くともなく出る質問に誰ともなく失笑。
「箱に収めて溜まっていくばかり」という嘆き。
「同窓会で配って来たわ」という人も。

 元気で毎月会えるということが嬉しいサークル活動・・・最近はサークル後の食事会のほうが楽しみになっている。

『城』637。

2011-10-26 05:37:08 | カフカ覚書
編みものとは、部屋じゅうを暗くしかねないほど巨大なお内儀の体躯にはあまり似つかわしくない小さな仕事だった。

 部屋/zimmer→Thema/テーマ。
 (部屋)じゅう/fast→Faste/荒れ地。
 体躯/Gestalt→Gestandig/告白。
 小さな/klein→Klan/氏族。
 仕事/Arbeit→Alibi/不在証明。

☆それは荒れ地のテーマを暗くしかねないほど大きな告白であり、あまりよくない(都合の悪い)氏族の不在証明だった。

怖いもの知らず?

2011-10-25 06:49:38 | 日常
 馬掘自然教育園の山で見つけた二十㎝ほどのきのこ・・・みんな首を傾げていたけど、食べてみるつもりで持ち帰った。

(フフフ・・・)秘かなる不敵な笑いがこみ上げてくる。


「おい、おれの鍋には入れるなよ」と夫。(ハイハイ、承知!)
 五㎝ほど切って少しの油をしいたフライパンで加熱。
 恐る恐る試食・・・。

「あっ、なんか舌がしびれる、ウッ・・・」
 驚愕の夫。

 アッハハハ・・・何でもないよ。
「三時間経っても何でもなかったら、大丈夫ね」
「知らないよ」と、夫はぶつぶつ。


 で、結局全部食べて、まだ生きているわたし。(へへへ・・・)

『風の又三郎』141。

2011-10-25 06:36:35 | 宮沢賢治
ひゅうひゅう振りながら上の野原への路をだんだんのぼって行きました。みんなは早くも登りながら息をはあはあしました。

 振りながらはシンと読んで、新。
 上はショウと読んで、象。
 野原はヨ・ゲンと読んで、夜、弦。
 路はロと読んで、露。
 行きましたはコウと読んで、光。
 早くもはソウと読んで、相。
 登りながらはトと読んで、兎。
 息はソクと読んで、仄。

☆新しい象(すがた)は夜に弦(弓を張った糸)のように露われる光である。
 相(すがた)は兎(兎)を、仄めかす。

『城』636。

2011-10-25 06:24:40 | カフカ覚書
そのうえ、べっとのすぐそばの椅子には、宿のお内儀が腰をかけて、靴下を編んでいた。

 sass(sitzen)→Sasse/土地所有者、地主。
 ベット/Bett→wett/縁が切れている。
 靴下/strumpf→strafe/罰。
 編んでいた/strickte→streiten/争う、論争する。


☆そのうえ、縁が切れている土地所有者という言葉に接して、罰について論争していた。

多生の縁。

2011-10-24 06:39:11 | 日常
 夕日を見ると萎れかけた心も少し元気になる。

(明日は天気)の予兆・・・。

 昨日、京急馬堀海岸駅で「防衛大学はどう行くんですか」と駅員さんに聞いている人がいた。
「下にバス停があります、そこからバスが出ています」という風な答えに
「いえ、わたしは歩いていきたいんです」と答えた奇特な初老の紳士。

「わたしもそちら方面に行きますから」と友人を待って一緒に歩き出した。
「『歩こう会』の下見で、防衛大学の文化祭に併せて行くつもりなんです。観音崎に出て・・・」
「どちらから?」
「戸塚です。」
「ああ、わたしもつい最近、JR戸塚駅から舞岡公園に行って来たばかりです」
「稲刈りは終わっていましたか?」

 期せずして弾んだ会話。
『歩こう会』の幹事は大変、こんなに遠くの町まで地図を片手にやってきて、徒歩での時間を計り右折左折のポイントに印を付け、トイレを確認している。
 参加するだけの能天気なわたし・・・本当に申し訳ない気持ち。


『歩こう会』当日は、晴れたらいいですね!
 夕日を見ながらひと時の思いにかられた。袖摺りあうも多生の縁。