ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

ドル小康状態も、原油WTI118ドル(学校で教えてくれない経済学)

2008-04-26 18:01:34 | 経済学
 米国のガソリンスタンド売りの値段がガロン(3.785リットル)、3.51ドルまで値上がりしてきた。夏のドライブシーズンになれば、間違いなくガロン4ドルを越えるだろうと4月26日のWSJ紙が解説している。
 リッターでは1.06ドルだから、1ドル104円で換算すれば、約110円になる。リッター110円のガソリンが米国で、高いか安いか理論の分かれるところであるが、車に乗らないと、生活できないアメリカ人にとっては、生活費に食い込むことだけは確かである。  
 NY原油(WTI)先物相場は、4月26日、バレル2.46ドル、2.1%値上がり、118.52ドルで取引された。これでWTIの先物値段は、年初から24%値上がりした。しかし、ガソリン相場は、原油の上げ幅と比べれば、15%しか値上がりしていない。精製メーカーは、割り勘負けしている。
 原油相場は、米国の短期目標金利のFFレートに連動して売り買いされてきた。利下げがあるとドルが売られ、ドルが売られ原油が買われた。ドルが買い戻されたら、原油は売りだが、何かと理屈をつけては、相場に仕立てている。
FFレートが4月末開催の米FOMCで0.25%上げた後、打ち止めになるという思惑から、ドルが買い戻された。NY外国為替市場では、1ユーロ=1.5596ドル、1ドル=104.44円、英ポンド=1.9828ドル、1ドル=1.0367スイスフランとそれぞれ主要通貨に対して値上がりした。
ミシガン大学消費者信頼感指数は、4月62.5へ3月の69.5から低下下。ところが、NYダウは、サブプライムローン問題は最悪期を脱したとして、小幅ながら値上がりした。NYダウが上げればドルは対で値上がりする。日本で借りた円を売ってドルに交換し、買ったドルでアメリカ株を買う結果である。
スイスフランが対ドルで売られているが、年2.0%のスイスが欧州の景況感悪化で利下げされるのではないかとの思惑が根底にあっての動きであると今朝のWSJ紙は解説している。
ところで、今朝のWSJ紙は、Peter Bernstein氏(89)とのインタビュー記事を掲載している。同氏は、1919年の大恐慌を、幼子として、父親の仕事を観察した。1958年、1970年代、1987年、2000~2002年の不況は自ら、コンサルタントしての仕事をした。今回のサブプライムローン危機は過去のいずれとも異なる。2009年一杯続くと話している。
対談の冒頭に、“Too much borrowing”by hedge fundsということばからはじまる。借り入れの全てを次々証券化した。過去の不況には全くなかった。それが解決を長引かせる原因だと話している。食べすぎが健康に一番良くない。借金も程々がいい。借りすぎはいけない。
次に、“Too smart to do again”という言葉が出てくる。余りにも賢すぎてリスクに対応できない。FRBも解決策が分からないのではないかと話している。日本でも、賢すぎる人が増えてきている。余りにも賢すぎる人は危険である。信用できない。
最後に、バーンスタイン氏は、米国は自力では、今回の危機から抜け出せない。アジアの力がどうしても必要になるだろう。アジアでの成長がアメリカを助けてくれると話を終えている。日々の相場の動きも大事であるが、時に、寝転がって空を見ることも大切だろう。(了)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

神戸老舗チョコメーカーM社株主総会風景

2008-04-26 09:12:18 | スケッチ


神戸老舗チョコメーカーM社株主総会風景

江嵜企画代表・Ken



 地元神戸御影に本社を置く、創業1931年のチョコレートメーカーM社の株主総会が、コープこうべ文化センターで開かれるというので出かけた。

今期の当社の業績は、コストアップを吸収して、売り上げ、利益とも伸びた。特に、バレンタインデーでのデパートでの売り上げが好調で、業績改善に貢献した。経常利益が前期比43.8%増、純利益が136.8%伸びたと社長さんは胸を張った。1円増配して年6円の配当とすると発表したが、株価は320円前後で低迷している。

 当社は、昨年10月に、「ショートタイム社員制度」をスタートさせた。パートから正社員へ転換できることと、社員の意思により、自由に働く時間を設定することができる。この制度は、良質の人材確保に貢献している。当期の従業員数は850名で前期比190名増えたが、上記新制度が貢献したと、自画自賛していた。

 事業報告の後、恒例により、出席株主からの質問の時間が用意された。企業の資質を判断するには、社長さんの対応振りがひとつの参考になるから関心を持って聞いた。
 最初に初老の男性が質問した。いくら商品の中身が良くても、売り場での接客態度が消極的だと売り上げは伸びない。お宅の従業員は積極性が足りない。社長はしばしば現場へ足を運んでいるのかと、クレームをつけた。

株主さんの貴重なご意見に感謝すると前置きして、少なくとも週3回は現場を回っており、社長室にはできるだけいないようにしている。売り上げ増なくして利益増なし。利益増なくして会社の発展存続なしと言い聞かせていると答えた。

二番手に名古屋から来たという男性は、まだ若造ですが言いながら、名古屋の松坂屋やその他の町でもM社は商品を出しており、よく売れている。昨今は株主優遇がはやりだが、いい商品を作ることが大切で、末永く生き残って欲しいと発言し、社長さんを喜ばせた。

三番、四番はご婦人が質問した。売り場での包装紙の包み方が下手だ。発送に時間がかかりすぎる。売り子の動作、対応が万事に遅い。慶弔用の包装紙の用意をしていないと噛み付いた。これに対して、従業員教育をさらに徹底させたい。法事仏事にも、今後さらに、力を入れたいと、すこぶる低姿勢だった。

最後に立った中年の紳士は、原料代が値上がりしている。具体的にどうなっているか。今後どう対応するのかと質問した。購買担当の副社長さんが議長に指名されて答えた。

カカオの値上がりが一番響いている。砂糖も値上がりしている。包装紙、容器、ガラス瓶も値上がりした。ただ、売り上げが伸びたので、コストアップが吸収できた。今後さらに原料代、諸経費が確実に上がってくるので、企業努力はするが、ある程度売り値を上げていかなければならいだろうと言葉を濁した。

総会では、頻発している偽装事件にも触れられた。人が口にする食品メーカーは、特に、安全、安心が基本である。今まで積み上げてきた信用も、一度失うとゼロを足すのではなく、ゼロを掛けることになるから、瞬時に崩壊する。一時の増収増益に奢ることなく、誠実に対応して欲しい。

地元神戸の老舗の企業を、せめて気持ちだけでも、応援したいと思う次第である。(了)


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする