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食糧品相場高騰に終わりはない?原油は値下がりする?(学校で教えてくれない経済学)

2008-04-14 10:19:00 | 経済学
 日本では、4月14日は、新聞の休刊日である。休刊日といっても、自分と関わりがないと思う人が増えているかもしれない。しかし、特に加齢と共にボケだけは、確実に進む。休刊日でも、読み、書き、そろばんは、ボケ防止には、欠かせない。お時間の許す方は、しばらく、お付き合いいただきたい。
 4月14日のウオールストリートジャーナル(WSJ)紙電子版に、「食糧価格高騰に終わりはない」という記事が一面トップに出ていた。
 ニュージーランドでは、農家の労務費が20%増えた。昨年平均で、一頭平均1000ドルだった食肉用の牛の値段が、2008年になって、1,900ドル以上に値上がりした。
米中西部の農地の値段が、エネルギーと肥料代の値上がりにつれて、急騰している。燐酸アンモニアなど一般肥料代が、昨年のトン450ドルが、今年に入り、トン1,200ドルに値上がりした。食糧相場の値上がりで、特に中国の大量買いにより、トラクターなどの農業機械が値上がりした。
トウモロコシの値段は、1986年には、ブッシエル(27.2キログラム)1.50ドルまで暴落した。しかし、ここ2年、様相は一変した。今年2月に4ドルを突破、ブッシエル5.9575ドルと6ドル目前である。
ただ、農産物市況は、天候に左右され、乱高下する上に、低価格時代が長く続いた歴史がある。農家は、暴落のリスクを嫌い、増産には慎重で、それが相場の先高感を支えている。
食糧品相場の値上がりには、原油相場高騰も影響した。その原油相場は値下がりするとOPECの石油アナリスト、Mohammad Alopour-Jeddi氏が、4月12日、IMFの国際金融委員会に提出したレポートで述べていると4月12日付けのWSJ紙が紹介している。
「原油相場は、ファンダメンタルズと金融市場と全く違った要素から、ここ数ヶ月、逆方向(値上がり)に進んだ。金融不安から、ドル相場が下がり、インフレ懸念から、原油その他の商品に資金が流れ込んだ。」と述べている。
原油のファンダメンタルズからみれば、「世界景気の鈍化で石油需要は、2008年日量130万バレル増えるが、供給が、非OPEC産油国の増産、エタノールなど代替油の増加で日量140万バレル増加する。」と予測している。
OPECは、現在のバレル110ドル台の相場は投機相場であるとして、「金融不安から来るドル安が原因で、投機資金が原油その他の商品市場へ流れ込んだ結果である。原油在庫はここ5年で最高の水準にある。世界で石油は余っている。」と、米国などの再三の増産要請にも応じていない。
先週末ワシントンで開かれたG7ではドル安に対する懸念が表明された。ポールセン米財務長官は「強いドル」を維持すると宣言した。ブッシュ米大統領は、「今のドル相場は過小評価だ」とまで演説で述べた。
日本では、トウモロコシの値段が3倍になっても、自分と関わりがないと思っている人が多い。お金をいくら出しても、物が手に入らない時代を経験した人が、次々、あの世へ旅立たれていることも大いに影響している。学校で、今、何を教えているのか不安である。(了)

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