ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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まさかと思うが、米国企業間で人の奪い合いが始まる?!(学校で教えてくれない経済学)

2009-08-11 09:39:33 | 経済学

日経CNBCテレビを見ていたら「午前5時7分、駿河沖地震震度6弱の地震」のテロップが流れた。NHKに切り替えたところ一般もBSも同じ画面で地震情報を流していた。CNN英語放送に切り替えたらそこでも日本で地震が発生したと報道していた。

地震には震度7だから心配で震度6弱だから大丈夫という基準はない。震源地が駿河湾沖海底20キロと聞くだけで東海地震を想定する。東海地震が東南海地震の発生を刺激する。今回は今のところ被害が軽微と伝えられているが、油断できないだろう。

油断できないということでは、米国の7月の米雇用統計が、予想外の出来事だと多くのエコノミストはじめ政府、企業、市場関係者は歓迎している。今のうちに人を確保しておかないとあとあとの操業に禍根を残すという見方が米国で急速に出て来たというのである。

8月10日付けのWSJ紙を読んでいたら、“Pace of Job losses Sets Stage for quick Labor-Market Reboud(雇用減のペース、急速な労働市場復活の舞台を用意)”のタイトルで、JostinLahart記者が、「多くの企業にとって、景気回復に備えて多くの労働者を職場に呼び戻す必要が生まれる」と書いていた。
 
米国の企業は余りにも大量の首切りを行った。減ったとはいえ、7月のデータは、なお25万の労働者が職を失った。米国の雇用数は1年で670万減った。これは1940年代以降では過去例を見ないとLahart記者は書いた。

「米国の企業は、過去経験したことがない規模とスピードでコスト切り下げに狂奔した。それが人減らしによって行われた」とUBSエコノミスト、JamesO’Sulivun氏のコメントを紹介している。「工場のベンチにただ腰をおろして次の仕事を待っている姿は見られない。」「ライバル企業が首を切った労働者をその場で雇い始めた」とも書いている。

Lahart記者は「670万の雇用減のうち330万減がサービス部門の減少である。これはサービス部門での減少が少なかった2001年と1990,91年のリセッションの時と基本的に違う。」と書いている。果たして米国企業による人集めラッシュが起こるのであろうか。

8月10日、NYダウは前日比31ドル下げ、9,337ドルで取引された。「4週連続で上げたあとだから当然の利益確定売りが出たにすぎない。全く心配していない」というアナリストが目立つ。大丈夫かと思うが、米国が7~9期に急回復するという見方も出て来ている。

過度な悲観も良くないが7月の雇用統計一本ではしゃぐアメリカ人には気をつけたい。(了)

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