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米雇用統計改善好感、NYダウ113ドル高、ドル一時98円で原油70ドル(学校で教えてくれない経済学)

2009-08-08 08:16:14 | 経済学
米労働省が発表した7月の雇用統計で、米国の失業率が9.5%から9.4%へ低下し、エコノミストが予測した前月比275,000減が247,000減と大きく外れたことがポジティブ・サプライズとなり、NYダウは前日比113ドル高、9,370ドルで取引を終了した。

米雇用統計は、ドルの対ユーロ、対円相場を引き上げ、1ユーロ=1.4154ドル、1ドル=97.54円まで値上がりした。債券相場は値下がりし、利回りは年3.8%台へ上昇した。NY原油(WTI)先物相場は、バレル1.01下げ、70.93ドルで取引された。

8月7日付けのWSJ紙電子版によれば、株価がこのまま上昇するかどうかエビデンス(根拠)探しが続くと警戒しているとの一部ディーラーの慎重な見方を紹介していた。慎重な見方は商品相場のこのところの急騰についても見られると、今朝のWSJ紙は指摘した。

この日のNYダウ上昇には金融株の値上がりが貢献した。JPモルガン4%,アメリカンエキスプレス4.4% とそれぞれ値上がりした。雇用統計改善はウォルトデイズニー株を5.2%引き上げた。高収益を発表したAIG株はこの日も20%値上がりしたとWSJ紙は書いた。

Matthew Cartin記者は、「商品相場上昇には限界」のタイトルで、金属相場はここ1ケ月で23~30%値上がりした。貴金属相場は4~15%値上がりした。特に銅相場は10ケ月来の高値を付けたが前年対比では19%安い。米議会で投機規制の動きが出ていると指摘した。

銅相場の急騰は中国向けの需要は40%増えたがその他では20%減少した。更なる商品相場上昇には世界景気がどこまで回復すうかにかかっている。世界全体では大量の過剰設備ヲ抱えている。金融市場での信用収縮は収まっていない。ブラジル、中国、インドでの需要が増えても全体としても伸びは抑えられるとCartin記者は冷静に指摘している。

ドル相場のこの日の上昇については、米雇用統計の予想外の改善を受けて株価が上げ、特に円を売ってドルを買い、買った円で米株を買ったことがドル買い円売りを刺激した。株価が下がればドル売り、円買いになることをRiva Froymovich記者は示唆している。

ドルは対ユーロで、1ユーロ=1.4445ドルまで売られたが1.50の壁突破は出来なかった。雇用統計改善は景気回復を示唆している。株は上げたが債券相場は下げ、利回りは年3.8%台に達した。利回りアップはドルにプラスに働くが、株価にはマイナスと指摘した。

NYダウは一時150ドル高まで上げていた。取引終了にかけてはしゃぎ過ぎに気付いたのか売りに転じて113ドル高にとどまった。相場の世界は水鳥の生態によく似ている。餌場を怠りなく観察している。「完璧を求めず、最善を尽くせ」と水鳥が教えている。(了)

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