「アメリカ人よ、消費しょう」(Get Out the Wallets)のタイトルで、二ユーズウイーク日本版最新号で、ファリード・ザカリア記者(国際版編集長)が、「世界経済、景気回復の鍵を握るのはアメリカの個人消費」「借金を抱え貯蓄に励む国民が財布のひもを緩めるしかない」と書いている。
「現在、アメリカの個人消費は、中国とインドの経済活動全体を足したものの2倍の規模」と書いたあと、「アメリカの7月の住宅価格が底入れしたとNYタイムズ紙とウオールストリートジャ―ナル紙が一面トップで取り上げた」と紹介した。
「これは朗報だ。住宅不況は景気後退と金融危機の元凶だった。まず住宅や車、家電への支出が回復し、その後ほかの耐久消費財に需要が普及するのが、景気後退が終わるお決まりのパターンであるからだ」と続けて書いている。
日本については、「日本の貯蓄率は50~60年代までは低かったが、その後政策によって上昇した。逆に20年ほど前から政府が消費刺激路線に転じると、貯蓄率は急激に落ち込んだ。」「高齢化が急激に進む日本では定年退職組が猛烈な勢いで蓄えを支出に回している」と書いていた。
「今回の不況で、アメリカの貯蓄率は過去15年で最高の7% 近くまではね上がった。8~9% に達しないとアメリカの消費は本格化しないとの見方も多い」とも書いていた。今回の記事にはないが、貯蓄率では日本とアメリカが逆転している。
「アメリカのベビーブーマー世代は年を重ねるごとに貯蓄を減らして消費を増やすだろう。2年前よりローンを組むのは難しいが、他国にくらべればカネは借りやすい。金利は歴史的低水準にある。」と記事は続く。
最後に「アメリカは先進国のなかで、唯一、国レベルで売り上げ税がない。国民は意外に早く消費を再開するだろう。アメリカにとっていいことかどうかわからないが、世界にとってはめでたいことだ」とまとめている。時間が許せば書店でも立ち読みをお勧めする。
一方、8月6日のNY株式市場では、利益確定売りから、NYダウは前日比24ドル安、9,256ドル、ナスダック指数もマイナス19ポイント、1,973で冴えなかった。NY外国為替市場では、1ドル95.44~46円、1ユーロ=136.90~97円で取引された。欧州中央銀行(ECB)は政策金利を1.0%据え置きを決めたことがユーロ売りを誘った。
米国景気の回復がなければ世界経済も元気が出ない。米国の住宅が鍵を握っている。(了)
「現在、アメリカの個人消費は、中国とインドの経済活動全体を足したものの2倍の規模」と書いたあと、「アメリカの7月の住宅価格が底入れしたとNYタイムズ紙とウオールストリートジャ―ナル紙が一面トップで取り上げた」と紹介した。
「これは朗報だ。住宅不況は景気後退と金融危機の元凶だった。まず住宅や車、家電への支出が回復し、その後ほかの耐久消費財に需要が普及するのが、景気後退が終わるお決まりのパターンであるからだ」と続けて書いている。
日本については、「日本の貯蓄率は50~60年代までは低かったが、その後政策によって上昇した。逆に20年ほど前から政府が消費刺激路線に転じると、貯蓄率は急激に落ち込んだ。」「高齢化が急激に進む日本では定年退職組が猛烈な勢いで蓄えを支出に回している」と書いていた。
「今回の不況で、アメリカの貯蓄率は過去15年で最高の7% 近くまではね上がった。8~9% に達しないとアメリカの消費は本格化しないとの見方も多い」とも書いていた。今回の記事にはないが、貯蓄率では日本とアメリカが逆転している。
「アメリカのベビーブーマー世代は年を重ねるごとに貯蓄を減らして消費を増やすだろう。2年前よりローンを組むのは難しいが、他国にくらべればカネは借りやすい。金利は歴史的低水準にある。」と記事は続く。
最後に「アメリカは先進国のなかで、唯一、国レベルで売り上げ税がない。国民は意外に早く消費を再開するだろう。アメリカにとっていいことかどうかわからないが、世界にとってはめでたいことだ」とまとめている。時間が許せば書店でも立ち読みをお勧めする。
一方、8月6日のNY株式市場では、利益確定売りから、NYダウは前日比24ドル安、9,256ドル、ナスダック指数もマイナス19ポイント、1,973で冴えなかった。NY外国為替市場では、1ドル95.44~46円、1ユーロ=136.90~97円で取引された。欧州中央銀行(ECB)は政策金利を1.0%据え置きを決めたことがユーロ売りを誘った。
米国景気の回復がなければ世界経済も元気が出ない。米国の住宅が鍵を握っている。(了)