米景気製造業指数2年ぶり悪化受けてNY株続落、英議会でジョンソン英首相、英総選挙に言及後、英ポンド売り進む(学校で教えてくれない経済学)(番外編）

テキサス州での連続乱射事件が8月2度続けて起ったウオルマートは、3日、一部の武器を棚から外すことを決めた。3日付けWSJ,NYタイムズ、ワシントンポスト、ブルームバーグ、英フィナンシアルタイムが揃って報じた。50年前、米国で駐在生活を始めたとき、車で少し出るだけで銃砲店が当たり前の様に並んでいることにまず驚かされた。米国での銃乱射事件は日常茶茶飯事のように繰り返されるが事件直後に話題になるだけだ。2020年の米大統領選挙の争点にもなっていない。NRA(米ライフル協会)と政治家との癒着もアメリカ人の銃保持は憲法で保障されているという大儀の前に正面切った議論にならない。

3日付のWSJ紙電子版は「①香港デモは林行政長官が対応する、私的な会合で録音された林長官の発言が暴露されたが、林長官は自分の意志ではないと記者会見で弁明した、②トランプ米大統領は、3日、2020年の大統領選挙に選ばれたら、中国に対する圧力をさらに強化すると語った、③英議会が3日開催された、ジョンソン首相は、英国のEUからの合意無き離脱を10月31日に行う、英議会が反対すれば10月14日に総選挙を行うと述べた、④米景況観を示す8月のISM製造業指数が50を2年ぶりに割った、米中貿易戦争が悪化の上に悪材料が重なり休み明けのNY市場は株安、米債券利回りが低下した、⑤原油安がサウジアラビアの投資減少、景気減速を招いている」と伝えた。

3日付のブルームバーグは「トランプ米大統領は大統領選に再選されれば中国に圧力をかける、協議継続を望むと語った」とトップで書いた。ワシントンポポスト電子版は①英議会でジョンソン英首相が議会で承認を得られなければ総選挙を実施すると議会で述べた、②ベルリンでの殺人事件でドイツ政府とロシア、プーチン大統領との間で居心地の悪い雰囲気が出て来た」と書いた。近着NW誌日本版は興味深いプーチン特集をまとめている。

久しぶりで4日朝、NHK/BS「ワールド二っユース」で英BBCを見た。英議会で英国の合意無き離脱を議会で審議することを求めた超党派で提案された法案が328賛成と301で20票超える賛成で可決された議会での様子を映していた。現在の英議会は保守党が１議席のみ上まわる。この日の投票結果は多数の造反議員が保守党から出たことで改めて明らかになった。英議会は9日から10月14日まで閉会されることは既に決まっている。この先何が起こるか誰にも分からないということだけははっきりしていると英BBCキャスターは英議会前からの中継を結んだ。

休み明け3日のNY市場は米経済指標悪化が嫌気されNYダウは285ドル、1.0％安、26,118ドル、ナスダック、7,874,1.1％安、S&P500,2,906,0.7％安で取引終了。NY外為市場は1ドル＝105.93円で取引された。ユーロ、英ポンドが英国議会での動きを受け英国の合意なき離脱懸念から売られた。1ユーロ＝115.22円、1ポンド＝127.59円で取引された。NY原油(WTI)はバレル53.95ドルへ続落、NY金はオンス1,558.05ドルと堅調を持続した。(了)