朝日新聞と神戸国際大学共催の「私鉄再編」,
市民のための公共交通を考える」シンポジウムが
神戸国際大學六甲アイランドキャンパスで(午後1時半から
4時半)開かれるというので出かけた。
第一部はキム・ケイチル、ソウル市政開発研究院団長
(通訳:藤田崇義氏)の講演で、ソウル市内を流れていた清渓川
(チョンゲチョン)を2年強という信じられない短い期間で
復元したという、ロマンあふれるプロジエクトをスライドを
見ながら聞き入った。
第二部は、コーディネーター、土井勉(神戸国際大學教授)、
パネリスト、北村隆一(京都大学大学院工学研究所教授)、
小嶋光信(岡山電気鉄道社長)、佐藤友美子(サントリー
次世代研究所部長)、森雅志(富山市長)で構成された
パネルディスカッションであった。
都市の公共交通が高齢化や産業構造の変化、自動車台数の増加で
現在潮目の変化に直面しているとの土井教授のリードで討議が
進められた。
北村教授は「都市は雑多な人々による多様な活動の舞台であり
面白い。都市と自動車は相容れない。鉄道こそが都市の魅力を
作り出す」として、車の社会化,郊外化、商品化の傾向が
強まる中で、それに対する処方箋を提供された。
小嶋社長は「岡山市内にMOMOの名前でインテリアコーディネートした
電車を走らせて市民の人気を集めた。和歌山では和歌山鉄道を再生させた。」
事例を紹介しながら軽妙な語り口用で聴衆を魅了された。
「日本にある69の私鉄の大部分は赤字であり放置すれば次々倒産する。
現在、特に地方で車社会化が進み住民の健康面でのひずみまで生み出している」とい
うコメントが印象的だった。
森市長は「路面電車を増やした。鉄軌道をはじめとして公共交通を
活性化させる。その周辺に住居、商業、業務、文化を集積させる。公共交通を
軸として街づくりを進めることが高齢化に対する答えだと確信している。」と
話された。
一日あたりの利用客が2,000人から5,500人に増えた。コストとの
見合いでも手ごたえを感じている。「電車の中で住民同士の対話が増えたことが
何より嬉しい」と言われたときの森市長の笑顔がすばらしかった。
佐藤部長はユーザーの立場として「将来を見据えて、地球全体の姿を描くことが基本
だろう。市民はいままで行政にただ文句を言ってきた。一方、行政も逃げることに力
を向けたように思う。これからは街づくりに住民も自分自身が街を
支える立場になって考えることが益々大切になってくるだろう」と話された。
休憩10分、充実した3時間だった。未来に向かって何が出来るか、
我々一人ひとりが試されているような印象を強く受けた。
この日の様子はまとめられて、朝日新聞12月23日に掲載されると
事務局から説明があった。(了)
Kenさんのスケッチは、ブログ容量の関係で削除させて頂きましたが、11月1日に、「かんぽう」さんから『ユニークに乾杯』というタイトルで出版予定です。定価2.000円。
ISBN978-4-904021-03-3 C0071 1905E
株式会社 かんぽうサービス ℡06-6443-2173
大阪市西区江戸堀1-2-14 肥後橋官報ビル6F(〒550-0002)
市民のための公共交通を考える」シンポジウムが
神戸国際大學六甲アイランドキャンパスで(午後1時半から
4時半)開かれるというので出かけた。
第一部はキム・ケイチル、ソウル市政開発研究院団長
(通訳:藤田崇義氏)の講演で、ソウル市内を流れていた清渓川
(チョンゲチョン)を2年強という信じられない短い期間で
復元したという、ロマンあふれるプロジエクトをスライドを
見ながら聞き入った。
第二部は、コーディネーター、土井勉(神戸国際大學教授)、
パネリスト、北村隆一(京都大学大学院工学研究所教授)、
小嶋光信(岡山電気鉄道社長)、佐藤友美子(サントリー
次世代研究所部長)、森雅志(富山市長)で構成された
パネルディスカッションであった。
都市の公共交通が高齢化や産業構造の変化、自動車台数の増加で
現在潮目の変化に直面しているとの土井教授のリードで討議が
進められた。
北村教授は「都市は雑多な人々による多様な活動の舞台であり
面白い。都市と自動車は相容れない。鉄道こそが都市の魅力を
作り出す」として、車の社会化,郊外化、商品化の傾向が
強まる中で、それに対する処方箋を提供された。
小嶋社長は「岡山市内にMOMOの名前でインテリアコーディネートした
電車を走らせて市民の人気を集めた。和歌山では和歌山鉄道を再生させた。」
事例を紹介しながら軽妙な語り口用で聴衆を魅了された。
「日本にある69の私鉄の大部分は赤字であり放置すれば次々倒産する。
現在、特に地方で車社会化が進み住民の健康面でのひずみまで生み出している」とい
うコメントが印象的だった。
森市長は「路面電車を増やした。鉄軌道をはじめとして公共交通を
活性化させる。その周辺に住居、商業、業務、文化を集積させる。公共交通を
軸として街づくりを進めることが高齢化に対する答えだと確信している。」と
話された。
一日あたりの利用客が2,000人から5,500人に増えた。コストとの
見合いでも手ごたえを感じている。「電車の中で住民同士の対話が増えたことが
何より嬉しい」と言われたときの森市長の笑顔がすばらしかった。
佐藤部長はユーザーの立場として「将来を見据えて、地球全体の姿を描くことが基本
だろう。市民はいままで行政にただ文句を言ってきた。一方、行政も逃げることに力
を向けたように思う。これからは街づくりに住民も自分自身が街を
支える立場になって考えることが益々大切になってくるだろう」と話された。
休憩10分、充実した3時間だった。未来に向かって何が出来るか、
我々一人ひとりが試されているような印象を強く受けた。
この日の様子はまとめられて、朝日新聞12月23日に掲載されると
事務局から説明があった。(了)
Kenさんのスケッチは、ブログ容量の関係で削除させて頂きましたが、11月1日に、「かんぽう」さんから『ユニークに乾杯』というタイトルで出版予定です。定価2.000円。
ISBN978-4-904021-03-3 C0071 1905E
株式会社 かんぽうサービス ℡06-6443-2173
大阪市西区江戸堀1-2-14 肥後橋官報ビル6F(〒550-0002)