ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

静先生退官記念コンサート:芦屋ルパ・シノワ(スケッチ&コメント)

2008-04-18 13:07:59 | スケッチ


静先生退官記念コンサート:芦屋ルパ・シノワ

江嵜企画代表・Ken



 母校、甲陽学院の元体育教諭、静利一郎さん(65)の退官記念コンサートが芦屋ルパ・シノワ(0120-577-747)で開かれるというので、これは面白そうだと思い、出かけた。 今回の催しは、神戸新聞阪神版にも紹介された。
 開場午後6時半だったが、是非ともスケッチしたく、30分前に開場に着いた。
あいにくの雨だったが、レストランに聞いたところ、既に80人以上の予約が入っていると話していた。
 静先生は、前任の山鼻先生同様、柔道の先生で、趣味のカントリー音楽にのめりこみ、アマチュヤのギタリストとしても活躍しておられることも、今回、はじめて知った次第である。
 静先生、先生の演奏仲間のドン山口さん、米国でギターバンドで活躍しているJunction87のメンバー、ビリー・市田さん、ボブ・ルイスさん、ジム・ノーマンさんの
演奏の様子をスケッチした。
 市田さんは16歳でギターを始め、独学で腕を磨いた。70年代の学園紛争のさなか、ギター一本で渡米、アリゾナでは地元一番の人気バンドだったと紹介のパンフレットに
あった。
 ボブ・ルイスさんは、1964年、米海軍に服役の経験があり、日本、フィリピンでカントリーウエスタンを演奏、退役後、仕事として音楽を始めた。
 ジム・ノーマンさんは、14歳のときにベースギターを始め、18歳で空軍服役で中断、20年後、空軍退役を機会にベースギターを再開、活躍しておられる。
 ビリー市田さんの姉君の竹中ナミさんが、テネシーワルツをすばらしい声量で歌われ花を添えた。静先生の教え子の一人、植田さんが見事な歌を披露した。
 演奏の合間にはいる、静先生のトークがまた良かった。先生のお人柄であろう、ユーモアを交えながら、ほのぼのとしており、味わい深い内容だった。
 ウエスタン音楽は恋の歌が多いのだそうだ。恋に破れても、また、明日があるという歌を聞いた。「僕を踏み台にして、よその男のところへいってもいいよ」、という歌もあった。
静先生は、「男って、けなげですよね」と話された。
 あつかましくも、舞台かぶりつきで、ウエスターン音楽を、お開きの8時半まで堪能させていただいた。
 静先生の益々のご活躍をお祈りしたい。(了) 

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陰陽応象大論篇 第五 膝痛を例に その1

2008-04-18 09:14:47 | 診断即治療と虹彩学
膝痛  (1)   (2)   (3)   (4)  

陰陽五行の道理を明らかにして、天・地・人への運用を通し、実践に対する理論の指導的役割を解説しているのが、この篇である。

興味深いのがある。
【大自然の清陽の気は上昇して天になり、濁陰の気は下降して地となる。地気は蒸発し上昇して雲となり、天気は凝集し下降して雨となる。雨は地気の上昇による雲が変化してできたものであり、雲は天気の下降による雨が蒸発してできたものである。
人体の変化もまたこのようなものであって、清陽の気は上竅に出、濁陰の気は下竅に出る。清陽は腠理に発して泄れ、濁陰は内に向って五臓に注ぐ。清陽は四肢に充実し、濁陰は内に向って六府に走る。】

即ち、陽の気は上昇するが、凝集して雨となり下降し、その雨はまた蒸発して天に昇ることで、陰陽は繰り返し上下しているわけだから、どこからが陰、そこからが陽という分別が出来ないのであり、気がスムーズに流れていれば病は起きないが、気の流れが滞ると病が出るというわけです。

「腠理に発する」とは、三焦経のことであり、蔵府器官以外を腠理というわけだから、清陽はどこからでも発すると考えることができる。

さて、膝痛は鍼灸治療の得意とするところだと思いますが、膝痛を的確に治療するにはどうすればいいのだろうか。
それには、陰陽の気の流れが滞っているのを見つければいい。

そこにスクレオロジーが役に立つ。




膝痛の原因は多く、膝自体の問題から、骨盤、その骨盤を歪めている骨盤腔内臓器、即ち子宮、卵巣、前立腺、大腸、そして、腎臓、肝臓、脾臓、膵臓、と続くのだが、少し変わったように感じるのが、心臓が原因の膝痛です。

えっ?と思うかも知れませんが、臨床ではこれが結構多いのです。
これは持論の人体惑星試論で解くのですが、心臓と膀胱経は深い関係があり、心臓に異常が出ると膀胱経に異変を起すので、膀胱経を整えるだけでは、その場だけの治療になってしまう。

そこで心臓を治療することが、根本治療になるわけですが、「心臓が原因の膝痛」って、どのように診断するのかが難しいと思うので、次回の 臨床実験熟 では、スクレオロジーでの膝痛の分別方法と、治療法を紹介する予定です。

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原油(WTI)一時、バレル115ドル、NYダウ256ドル高(学校で教えてくれない経済学)

2008-04-17 08:51:25 | 経済学
 NY原油先物市場で、WTI(軽質油)が、一時、バレル115ドルを突破、前日比1.14ドル、1%上げてバレル114.93ドルで取引を終了した。ブレント(重質油)も値を上げ、バレル112.60ドルで取引された。原油高から金、プラチナ、穀物相場も、つれ高した。
この日の原油相場を押し上げた要因は2つある。一つは米IEA(エネルギー情報局)が発表した、米原油とガソリン在庫が共に大幅に減少したこと、第二に、お決まりのコースであるが、ドルが対ユーロで、新安値を更新したことである。
米ガソリン在庫は、アナリストの予測の170万バレル減に対して、230万バレル減少した。原油高騰による採算悪化で、米石油精製設備の稼働率が90%を割り込み、このままのペースが続けば、夏場のドライブシーズンを乗りきれないとの不安心理が相場を押し上げたと今朝のWSJ紙は解説している。
NY外国為替市場で、ドルが対ユーロで売られ、1ユーロ=1.5949ドル、対英ポンドで、1英ポンド=1.9711ドル、対スイスフランで、1ドル=0.9986スイスフラン,対円では、1ドル=101.82で取引された。
4月末予定の米FOMCの会合での米国追加利下げ期待に加えて、ユーロ圏のインフレ率が、2月の3.3%から3.6%へ上昇し、インフレ懸念から、ECBによる利下げは当面期待できない。米欧間の金利差が拡大するとの思惑が強まり、ドル売りを支えている。
欧州のインフレ率については、エネルギー及び食糧、アルコール,タバコを除いた、コア・インフレ率が、2月の1.8%から3月に警戒水位の2.0%まで上昇した。
米国のコア・インフレ率も、2月の0.2% アップについで3月も0.3%上昇した。米国では、サブプライムローン問題から住宅価格は依然、下げ続けており、インフレ懸念よりも景気対策を優先するスタンスを、米国は、当面続けるとの見方がマーケット支配している。
一方、NY株式市場では、NYダウが、金融株の値上がりが貢献して、前日比256ドル、2.1%高、12,619ドルで取引を終了した。ハイテク株指数のナスダック2.8%、小型株指数ラッセル3.1%、S&P500種平均2.3%それぞれ、前日比大幅に値上がりした。
J.P.MorganChaseは、2008年1~3月期決算で、純利益が23億7,000万ドル(2,400億円)と前年同期比50%減と発表、年内一杯、金融収縮は続くと発表したが、JPモルガンの株価は、前日比6.7%値上がりした。米国第5位の銀行、WellFargoは、住宅ローン事業で、3億2,600万ドルの欠損を出し、純利益が前期比11%減と発表したが、ウエルズ・ファーゴの株価は、4.3%値上がりした。
シカゴ、BrightTrading,トレーダー、DonBright氏は、金融機関が損失を表に出してきたことで、透明性が良くなったことは歓迎する。ただし、海外のヘッジファンドの中には、依然、損失の実態を公表しておらず、先行き楽観できないと話したとWSJ紙は紹介した。
米商務省は、3月の米新規住宅着工件数が、年率換算で、17年来最低の94万7,000件、前月比11.9%減と発表した。先行指標の住宅許可件数は、前月比5.8%減少した。米国では、住宅部門の不振は、依然、続いていることを裏付けた。
日本は、政治のダッチロールが目立つ。何事も他人任せにしないこと。それに尽きる。(了)

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NY原油バレル113ドル突破、NYダウ60ドル高(学校で教えてくれない経済学)

2008-04-16 11:50:21 | 経済学
 NY原油先物(5月)市場で、WTI(軽質油)が、前日比バレル2.03ドル、1.8%高い、113.79ドルで取引された。ブレント物(重質油)相場は、バレル1.42ドル値上がり、112.26ドルで取引された。
 この日の相場上昇の引き金は、米国3位,日量120万バレルの原油を輸入するメキシコの積み出し港が閉鎖されていたという情報である。ただ、メキシコ港湾局は、3つある港の2つは既に再開されていると発表している。
中国が2008年1~3月期、ディーゼル原油を、166万トン輸入した。昨年同期の輸入量が23万トンだったからおよそ7倍である。このニュースに、旺盛な中国買いが続いていることが確認されたとして、投機家は勢いづいたようだと、今朝のWSJ紙は伝えている。
米労働省は、この日、3月の米生産者物価(卸売)が、2月の0.2% 増に続き、1.1%上昇したと発表した。投機筋は、労働省のデータに、インフレの匂いをかぎつけたのかもしれない。
インフレヘッジのために、先高を見越して商品相場に乗る。乗るから上がる、上がるから乗るという流れが生まれる、バブル現象が起こっていると、NY,LehmanBrothers,エネルギー調査アナリスト、AdamRobinson氏の話をWSJ紙は紹介している。
原油に限らず商品相場は、2008年に入り、急激に進んだドル安の流れを受けて、一段と値上がりした。ところがこの日はドルが小幅ながら上昇した。ドルも上げる。原油も上げるパターンは、最近では珍しい現象である。
NY外国為替市場で、NY連銀が、4月のNY地区の製造業指数が、3月のネガティブ22.23ポイントからポジティブ0.63へ大幅に改善したとの発表と、加えて、3月の米卸売物価指数の上昇で、次回、4月30日の米FOMCで、インフレ懸念から、米FRB(連邦準備制度理事会)は、追加利下げしても、下げ幅が縮小されるとの思惑からドルが買われた。
ドルは、1ユーロ=1.5811 ドルから1ユーロ=1.5780ドルへ、1ドル=101.04円から1ドル=101.59円へ、対英ポンドで、1英ポンド=1.9761ドルから同1.9615ドルへ値上がりした。
NY株式市場で、原油相場が史上最高値を更新し、3月の米卸売物価指数が1.1%増加したことを嫌気して安く始まった。ところが、後場に入り、1~3月期決算は、よほどのサプライズがない限り、相場に織り込んだという楽観的空気が生まれ、前日比60ドル高い、12,361ドルで取引を終了した。
利下げ幅では、為替と株式で見方が分かれている。J.P.MorganChase,エコノミスト,1JamesGlassman氏は、「米政府は、インフレ懸念より、米景気改善にスタンスを置いている。米FOMCは、3月末の会合で、0.5%幅での追加利下げをする」と予測している。
同氏によれば、3月の卸売物価指数は1.1%増加したが、エネルギーと食糧を除けば、コア指数は、0.2%増に留まっている。利下げにより、物が安く買え、株式市場にも好影響を与えると述べたと今朝のWSJ紙は紹介している。
日本では、高齢者保険の年金からの天引きで騒いでいる。問題が表面化すると騒ぐ体質は一向に変わらない。10年、20年先の日本を語る政治家の出現が待たれてならない。(了)

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フクシヤ(ホクシャ)

2008-04-16 11:44:08 | スケッチ


フクシャ

江嵜企画代表・Ken



 神戸三宮にある画材店ルナで買い物をした後、いつものように、
4,5軒、三宮駅寄り、山側にある、フラワーショップ、「潤」
(078-221-7127)に立ち寄った。
 何かといえば物入りなご時世だが、この店にいくと、一昔前の時代
ではないかと思われるような、リーズナブルな値段で鉢植えの花が買える。
木曜日に行けば、新しい花が入荷するので、知るひとぞ知る、人気
スポッとひとつである。
 スケッチ出来るような花はないかと,キョロキョロしていると、
丈はせいぜい30センチほどだが、描いてみたいと思う花が見つかった。
鉢植えで、280円であるから、ほっとする値段である。
 鉢に挿したラベルをみると、ホクシヤとあった。 
 店員に、どこの国の花かと尋ねてみたら、よくわかないと、あっさりした
ものだ。帰宅して、広辞苑を引いたところ、「フクシア」、ラテン名、
Fuchsiaと、書いてあった。
 ヤフーのブログで調べると、Fuchsia Hybrids,あかばな科、落葉低木、
原産は、熱帯南アメリカに自生、肉質の液果を持ち、子房とガク片、
花弁の間に花床筒がある。
 花は、枝先の葉腋に1,2個ずつ垂れ下がる、種類は100種余りあり、
交配による園芸品種も多く、色や形も多彩。釣りの浮きに似ているので、
「つりうきそう」と呼ぶ。花は垂れるので、鉢植えや吊り鉢に良いと、
詳しく説明が書いてあった。
 自宅で、早速、スケッチした。(了)


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騒乱の治め方(黄帝内経)

2008-04-15 12:22:45 | 診断即治療と虹彩学
中国はオリンピックに向けて四苦八苦しているが、中国古典の『黄帝内経』の、「四気調神大論篇 第二」の中に
【陰陽に従えば則ち生き、之に逆らえば則ち死す。之に従えば則ち治まり、之に逆らえば則ち乱れる。順に反するを逆と為し、是を内格(体内の機能と外界の環境とが、相反発して互いに適応しないこと)と謂う。是の故に聖人は已病を治さずして未病を治すとは此れを謂う也。夫れ病已に成りて後にこれを薬し、乱已に成りて後にこれを治するは、譬うれば猶渇して井を穿ち、闘して錐を鋳るがごとし、亦た晩からずや。】
という一節がある。

病気になってから治療方法を講ずるのではなく、予防が法を大切で、国家も騒乱が起ってから治める方法を考えるのではなく、騒乱を未然に防ぐと云うのである。

中国のことだけを言ってるのではない!
今の日本の政治も、「闘して錐を鋳るがごとし、亦た晩からずや」(戦争になってから武器を造る方法を考えるのでは、あまりに遅いのではないか)ということです。

自民、民主を問わず、弱い立場の人間(老人や病人)を救うことを考えるのが優先ではないのか、と思うしだいです。

このような政治に近づいてもらいたいと考えるわけです。

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G7明けNY市場、原油111ドル、為替、株は様子見(学校で教えてくれない経済学)

2008-04-15 10:20:32 | 経済学
 週末ワシントンDCで開かれたG7後はじめてとなる、4月14日のNY外国為替市場は、対ユーロでは、先週末とほぼ変わらずの1ユーロ=1.5811ドルで取引されたが、対円では、わずかにドルが買われ、1ドル=101.08前後で取引された。
 今回のG7の声明文で、「前回のG7以降、為替相場は大きく変動した(注:ドルの値下がりを意味する)。我々は、経済及び金融安定の可能性を懸念している。」と書き、前回までのG7で書いた、「為替レートはファンダメンタルズを反映している(注:ドル安容認と受け取られる)」という文言を削除した。
 しかし、G7明けのアジア市場同様に、NY市場は、「文言を変えただけで、実効性につながる具体的な動きが見られない。ドル安の基本的流れは変わらない。」と評価した。
マーケットが期待した具体的動きは、「ドル買い介入」とか、特に、ECBが利下げに踏み切り、米欧の金利差が縮まることだった。そのいずれもが期待できないなら、「G7以前と環境は全く変わっていない」とマーケットは判断したのであろう。
声明文では、「経済と金融問題を懸念する」と書いた。しかし、G7後の記者会見で、ポールソン米財務長官は、問題金融機関に、「公的資金を投入する意向は全くない」と明言した。不始末を犯した金融機関は、自ら解決すべしと、突き放したことになる。
一方、NY原油(WTI)〈軽質油〉相場は、先週末比バレル1.62ドル、1.5%値上がりし、バレル111.76ドルで取引された。ブレント〈重質油〉相場は、バレル1.06ドル高い、109.81ドルで取引された。
この日の原油相場反発は、米中部のルイジアナからイリノイへつなぐパイプラインで油漏れを起こした一時的な動きが材料にされたものである。しかし、原油相場を支えている要因は、①ドル先安の思惑、②中国、インドなどに見られる根強い需要である。
OPECは、「現在の原油相場は、投機的だ。ファンダメンタルズを反映していない。原油は世界的に余っている。原油相場は値下がりする。」と先週末IMFで講演した。OPECは総会でも、再三再四、「世界的に石油は余っている」と主張している。
ところが、「(余っているから)OPECは増産しない。」と言えば言うほど、世界の原油供給の32%を占めるOPECが増産しなければ、供給不足を生む。G7の声明文同様、OPECが「経文」を唱えても、実行が伴はなければマーケットには効き目がない。
原油反発で、金、プラチナ、パラジウムに加えて、ここ数日調整を入れていた、小麦、トウモロコシ、大豆相場も反発した。近くの雑木林に隠れて、しばらく様子見していた水鳥(投機資金)が、商品市場(エサ場)に舞い戻って来たようだ。
NY株式市場は、4月14日、米大手金融機関の1~3月決算発表を控えて様子見に終始し、NYダウは、先週末比23ドル下げ、12,302ドルで取引された。金融機関の「病状」が何処まで悪いのか見極めがつかない限り、すっきりしない相場展開が続きそうだ。
日本では75歳以上の国民に対して、4月15日から、保険料が、支給される年金から天引きされる。そもそも、財政窮乏から生まれた制度である。金の切れ目は縁の切れ目。国任せ、他人任せにしていると、日本は、安心して死ぬことも出来ない国になってきた。(了)

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食糧品相場高騰に終わりはない?原油は値下がりする?(学校で教えてくれない経済学)

2008-04-14 10:19:00 | 経済学
 日本では、4月14日は、新聞の休刊日である。休刊日といっても、自分と関わりがないと思う人が増えているかもしれない。しかし、特に加齢と共にボケだけは、確実に進む。休刊日でも、読み、書き、そろばんは、ボケ防止には、欠かせない。お時間の許す方は、しばらく、お付き合いいただきたい。
 4月14日のウオールストリートジャーナル(WSJ)紙電子版に、「食糧価格高騰に終わりはない」という記事が一面トップに出ていた。
 ニュージーランドでは、農家の労務費が20%増えた。昨年平均で、一頭平均1000ドルだった食肉用の牛の値段が、2008年になって、1,900ドル以上に値上がりした。
米中西部の農地の値段が、エネルギーと肥料代の値上がりにつれて、急騰している。燐酸アンモニアなど一般肥料代が、昨年のトン450ドルが、今年に入り、トン1,200ドルに値上がりした。食糧相場の値上がりで、特に中国の大量買いにより、トラクターなどの農業機械が値上がりした。
トウモロコシの値段は、1986年には、ブッシエル(27.2キログラム)1.50ドルまで暴落した。しかし、ここ2年、様相は一変した。今年2月に4ドルを突破、ブッシエル5.9575ドルと6ドル目前である。
ただ、農産物市況は、天候に左右され、乱高下する上に、低価格時代が長く続いた歴史がある。農家は、暴落のリスクを嫌い、増産には慎重で、それが相場の先高感を支えている。
食糧品相場の値上がりには、原油相場高騰も影響した。その原油相場は値下がりするとOPECの石油アナリスト、Mohammad Alopour-Jeddi氏が、4月12日、IMFの国際金融委員会に提出したレポートで述べていると4月12日付けのWSJ紙が紹介している。
「原油相場は、ファンダメンタルズと金融市場と全く違った要素から、ここ数ヶ月、逆方向(値上がり)に進んだ。金融不安から、ドル相場が下がり、インフレ懸念から、原油その他の商品に資金が流れ込んだ。」と述べている。
原油のファンダメンタルズからみれば、「世界景気の鈍化で石油需要は、2008年日量130万バレル増えるが、供給が、非OPEC産油国の増産、エタノールなど代替油の増加で日量140万バレル増加する。」と予測している。
OPECは、現在のバレル110ドル台の相場は投機相場であるとして、「金融不安から来るドル安が原因で、投機資金が原油その他の商品市場へ流れ込んだ結果である。原油在庫はここ5年で最高の水準にある。世界で石油は余っている。」と、米国などの再三の増産要請にも応じていない。
先週末ワシントンで開かれたG7ではドル安に対する懸念が表明された。ポールセン米財務長官は「強いドル」を維持すると宣言した。ブッシュ米大統領は、「今のドル相場は過小評価だ」とまで演説で述べた。
日本では、トウモロコシの値段が3倍になっても、自分と関わりがないと思っている人が多い。お金をいくら出しても、物が手に入らない時代を経験した人が、次々、あの世へ旅立たれていることも大いに影響している。学校で、今、何を教えているのか不安である。(了)

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G7、ドル安懸念、金融システム安定化強調して閉幕(学校で教えてくれない経済学)

2008-04-13 09:20:23 | 経済学
 米ワシントンで開かれていたG7が4月11日閉幕、共同声明を発表した。声明文の第一行は、世界経済と国際金融システムに挑戦するという言葉で始まる。
 次に、世界経済は、困難な時期に引き続き直面している。長期的には抵抗力を維持しているが、目先の世界景気の足取りは弱い。米国における住宅不振、インフレをもたらす原油と商品価格高騰が続けば、好調なエマージング諸国も、世界的な圧力に抵抗できないと続く。
 第3に、問題の金融機関に、証券化商品などの不透明な情報の迅速な開示を求めた。同時に、一層の金融システム基盤強化に向けて、監視体制を強化し、世界の中央銀行に協調を促した。積極的に資金供給し、マーケットの基盤強化も促がしている。
 第4に、為替市場に言及した。ドル安に対する危機感の表れだろう。為替相場の推移をきめ細かく観察し、適切に協調して対応する。中国に人民元切り上げの加速化を促した。
 第5に、金融安定化フォーラム(the Financial Stability Forum)がまとめた、金融システム安定化に向けた、5つの指針に基づき、100日以内と期限を設け、かつ、優先順位をつけて、早急に実施するよう勧告した。G7の共同声明の中で、6月に開催される大阪での財務相会議を経て、秋に結論を出すと期待している。
OSAKA? Where is it? 300年前、淀屋健在の時代の大坂は、世界に冠たる金融と商業のセンターOSAKAだった。大阪の名が、G7共同声明に現れたことは前代未聞だろう。
 共同声明は、最後に、IMFの意義に触れた。事業費1000億ドル削減の穴埋めに、退蔵している金を売却して、IMFの機能維持に努めると指摘した。
10月開催予定のIMF総会では、政府系ファンド(SovereignWealthFunds)の活用を話し合うと指摘している。今朝のWSJ紙によると、金融安定化フォーラム(FSF)には具体性と実効性に欠けると批判している一部シンクタンクの意見を紹介している。
G7に出席したEU代表の一人は、米国の巨額の貿易赤字、一方、アジアの巨額の黒字がドル安・ユーロ高をもたらしていると指摘した。ルクセンブルグのJuncker首相は、米ブッシュ大統領との個別会談で、ドル安・ユーロ高に懸念を表明した。
ブッシュ大統領は、3月、現在のドル相場は、過小評価されていると前例のない発言をしたと今朝のWSJ紙は紹介している。このところのドル相場が堅調に推移していた背景の一つである。しかし、G7開催を前にして、ドルは再び売られ、1ドル=100円台、1ユーロ=1.58ドル台まで値下がりした。
G7は、ドル防衛に向けて、金融システムの安定と金融機関への透明性の確保を謳い、同時に、人民元切り上げを促がした。しかし、万一、具体的な成果が上がらなければ、ドル売りをむしろ加速させるリスクは高まるとの冷ややかな見方もWSJ紙は紹介している。
ドルは、2000年10月25日に、1ユーロ=82.7セントまで値上がりした。しかし、2002年以降は一貫して下げ基調にある。2008年に入り、ドルは、対ユーロ、対円共に15%値下がりした。一方、G7は、人民元の切り上げを歓迎したが、今ひとつ歯切れが悪い。
日本という国は資源がゼロに等しい。為替レートは、日本人の日々の生活に、直接間接影響を与える。G7をマーケットが信任するかどうか。G7後初の東京市場が注目される。(了)

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GE決算6%減益嫌気、ドル100円、NYダウ256ドル安(学校で教えてくれない経済学)

2008-04-12 09:07:30 | 経済学
 NY外国為替市場で、4月1日、米国景気がリセッション入りしているとの認識が強まり、ドルが、対ユーロ、対円ともに売られ、1ユーロ=1.5826ドル、1ドル=100.64円まで値下がりした。
 GE社が発表した、第1四半期の決算で、利益が6%減少し、2008年の収益見通しも、下方修正したことを嫌気して、NYダウが、前日比256ドル、2%下げ、12,325ドルで取引されたことから、ドル安・円高が加速した。未発表のG7の共同声明文も不透明要因だ。
 NYダウが下がると、円が対ドルで値上がりするパターンが定着している。ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)からは、日本円が買われる道理はない。ただ、人民元が、1ドル=6.99ドル台まで上げて来たことが、対ドルで円が値上がりしたことに影響している。
ミシガン大学調べの4月の米消費者信頼感指数が、食料品とガソリンなどエネルギー費が高騰した結果、3月の69.5から63.2へ低下したことも米ドル売り、米株売りを助けた。ワシントンで開催中のG7の共同声明を見極めたいとする空気も米ドル売りを助けている。
 為替レートは、金利差からも大いに影響を受ける。英国中央銀行は、0.25%の利下げを発表し、年5.0%とした。ところが、インフレ懸念から、ECB(欧州中央銀行)は、年4.0%を据え置いた。米国がリセッション入りを確認すれば、追加利下げとなる。結果、米欧の金利差が拡大して、ドル売り材料を提供する。
 ドルが売られるなら、目減りを少しでも避けたい。ドル建て価格を上げようとする力か働く。米国がリセッション入りなら、本来なら、需要減で原油売りだが、NY原油(WTI)先物相場が、前日比バレル3セント高とほぼ横這いのバレル110.14ドルで取引を終了した。ブレント油も横這いのバレル108.20ドルで取引された。
 IMFは、2008年の世界経済の見通しを、1月作成時点の年4.2%増から、先週、3.7%増へ下方修正した。米国に留まらず、世界的に原油需要が減少すれば、原油は売られてもおかしくない。それがなかなか下がらない。
昔、大阪市と堺市を隔てて流れる大和川で、朝晩、水鳥の動きを観察する機会があった。相場の世界は、水鳥の生態に良く似ている。餌場(原油市場)から離れようとしない。彼らが、餌場を離れようとしないのは、この先、餌にありつけると察知しているからであろう。
 世界景気後退だから需要減か。二桁経済が続く中国、インドでは、原油需要は減らないから原油需給はタイトな状態が続くのか。人間の浅智恵では、どうしても、「綱引き」になる。相場の世界では、相場は相場に聞けという格言がある。水心、魚心は言い得て妙だ。
 G7で、金融のプロが集まっても、サブプライムローン問題を解決できない。日本は89年以降の不動産不況で実態をひた隠しして、病気をこじらせた。今朝のWSJ紙によれば、G7の共同声明で、リセッションの文字を削除する方向で協議が進んでいるとあった。
経済と人間の健康と共通点が多い。ガンでも早期に適切に対応をすれば死なない。昨今、特に、日本では、口を開けば理屈をこねて、事態を益々混乱させる御仁が増えてきた。
度が過ぎるセクショナリズムも専門バカ(ガン細胞)を増殖させる。おのれが何様であるとでも、思っておられるのであろうか。素直さの欠けるひとの集まりには、救いがない。(了)

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