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致中和、天地位焉。萬物育焉。
中庸を実践すれば天災もおこらず万物が育つ、とはむかしから意識されていたことだった。いまや感情や欲望に任せていては地球の環境が壊れて天災続きになってしまうので、中庸はお説教の文句でとどめおくわけにいかないであろう。しかしこんな事になる以前に、狭い範囲においても、なにかをヤリ過ぎるとバランスがおかしくなって、兎が捕れなくなったり米が育たなくなることは観察されたに違いない。むしろ、そんな「狭い範囲」を失ったからこそ、われわれは環境問題にものすごく鈍感になってしまったのであろう。