Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

ヒガンバナが開花

2022年09月20日 20時19分42秒 | 俳句・短歌・詩等関連



 既に開花しているところもあるが、我が家の目の前のヒガンバナが台風一過とともに開花。この場所のヒガンバナはいつも秋の彼岸の前後2日くらいの間に毎年咲く。暦の彼岸とほとんど同時なのが不思議である。
 群落もいいが、10本前後の小さな固まりもおおいに惹かれる。

 現在は大雨・洪水注意報だけが残っているが、警報や他の注意報は解除になっている。雨も15時以降降っていない。
 気温は現在は20℃を下回っているようだ。涼しいを通り越してひんやりと寒いくらいである。

★仏より痩せて哀れや曼殊沙華        夏目漱石
★曼珠沙華落暉も蘂(しべ)をひろげけり   中村草田男
★九十九里の一天曇り曼珠沙華        加藤楸邨

 第3句、1945年の秋の句。「野哭」所収。句集の冒頭には「火の中に死なざりしかば野分満つ」という痛切な句。「今は亡き友に献げる」という詞書が添えてある。敗戦直後、多くの死を痛む句集である。多くの戦死者を飲み込んだ広大な太平洋を望む九十九里の海岸。「一天曇り」であるから、秋の空ながら全体が曇り空、視界に赤い曼殊沙華が強い印象で眼に止まったのだと思う。亡くなった戦争に伴う死者の彷徨のように。曼殊沙華、彼岸花は別名死人花。

 

 



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