台風14号で外出を控えている本日、10月の中旬に退職者会の「作品展」に出す俳句12句を選んでみた。外部に発表していなだけに人に揉まれていない。客観的な評価はないので、あくまでも自己満足の世界に浸ってしまっている句、とあらためて思った次第である。
★階(きざはし)を喘ぎ登りて冬オリオン
十回目の三・一一迎えて回想二句
★叫びても祈りてもただ雪地裂ける
★海裂けて陸奥の無骨な冬停まる
★梅雨雲の黒々と寄せ腑の病める
★めじろ来て輪廻の速さを啄(ついば)みぬ
★空蝉の丸さ極まり背の裂ける
★ご詠歌のゆらゆらとして木下闇
★夏蝶の寄りて纏わる杖と老い
★棚朽ちてふいご祭りの鉄匂う
★紅を差す地蔵に枯れ野の道を聞く
★木守柿途方にくるる重みかな
★穂のすすき夕陽の透けて人過ぎる
作品展には、幾枚かの写真、ならびに退職者会のこの1年の取組の写真の二組も展示予定だが、間に合わせるのが大変である。