『LONDON CALLING~THE LIFE OF JOE STRUMMER』(ネタバレ注意
これはかなりイイ。
ベストなタイミングで観たせいもあって、今まで観た音楽関連の伝記的なフィルムの5本指に入るかも。
初めて入った渋谷アミューズCQNは、こないだリンチの『INLAND EMPIRE』を観た劇場と似たような狭さとスクリーンサイズで、お客はクラッシュからのオールドファンも、
若いコもいたが、わたしと友だちみたく何も知識のない人が観ても、1本の映画として
そこかしこにステキな創意工夫が散りばめられていて、とってもアートな作品だった。
タイトルはクラッシュのアルバムタイトルでもあり、代表曲のひとつでもあり、
またストラマーがパーソナリティで全世界1億2000万人以上のリスナーがいたらしい
30分のラジオ音楽番組名『Joe Strummer's London Calling』でもあったんだ。
自分がいなくなった後の伝記映画のナレーションを本人がやっているのはとても不思議だった。
外交官の父の転勤でドイツ、インド、スペインと移り住んでやんちゃだった幼児期から、
ロンドンの寄宿学校に入れられて「やるか、やられるか」のいわば弱肉強食の逃げ場のない
閉鎖的世界で暴力の頂点に立たざるを得なかった学生時代。
ストーンズを聴いてバンドを組み、ウッディ・ガスリーにちなんでウディと呼ばせてた時代。
バンド101ers が波に乗ってたのに、ピストルズのパンクにヤラれてすっかりそれまでの
ヒッピー的暮らしから一転させてしまう変わり身の早さ。恋人も友人もすっかり入れ替えて、
合わないメンバはどんどんクビにしていく姿に友だちは「最初イヤな奴だと思った」
とゆったけど、そうじゃない気がするなあ。
心臓疾患を抱えて1分1秒たりとも余分な時間がない中で、好奇心の塊のような
彼にとって、本当にやりたいことが見えていたなら、その理想的な形になるまでの
試行錯誤の段階は当然あって、どのみちヒッピーやパンクブームなどは時代の流れで
そのままそこに留まっていても先に進めないって分かってた先見性の表れじゃないかな。
改めて聴くと意外とパンクって政治色が濃いんだな。レゲエとも通じるか。
とにかくわたしもあのバカっぽいまでにストレートな感情剥き出しの音楽が好きなひとりだ。
いとこやそれぞれの時代を共にしたメンバがジョーの大好きなキャンプファイヤの炎を囲んで語ってるのもイイ。
ジョニデ、マット・デュロン、ジム・ジャームッシュほかアンディ・ウォーホルの顔もあったな。
ライブシーンではシェインが騒いでるシーンがそこかしこにあって思わず笑ってしまった。
クラッシュでエゴの固まりと化し、どうにもならなくなって解散した後に一人の旅がはじまって、
もうクラッシュを知らない世代になったときにやっと再始動したそのきっかけが
ポーグスのピンチヒッターってゆうのもまったくムダのない神さまの采配じゃないか。
晩年のやる気マンマンだったメスカレロスとのシーンは前回ケイトから借りたDVDとも
数シーンかぶってて、ここでも♪Johnny Appleseed が入ってるのが嬉しい。
今作のサントラも相当イイことになってるだろう。なにせ選曲がストラマー本人だし。
それにしてもあれだけ幼少期からの映像が残ってるってゆうのは裕福な家だったんだな。
今作を観たら誰でも、ストラマーという複雑で柔軟で人間臭い人間を愛さずにはいられなくなるだろう。
■bounce.com
これはかなりイイ。
ベストなタイミングで観たせいもあって、今まで観た音楽関連の伝記的なフィルムの5本指に入るかも。
初めて入った渋谷アミューズCQNは、こないだリンチの『INLAND EMPIRE』を観た劇場と似たような狭さとスクリーンサイズで、お客はクラッシュからのオールドファンも、
若いコもいたが、わたしと友だちみたく何も知識のない人が観ても、1本の映画として
そこかしこにステキな創意工夫が散りばめられていて、とってもアートな作品だった。
タイトルはクラッシュのアルバムタイトルでもあり、代表曲のひとつでもあり、
またストラマーがパーソナリティで全世界1億2000万人以上のリスナーがいたらしい
30分のラジオ音楽番組名『Joe Strummer's London Calling』でもあったんだ。
自分がいなくなった後の伝記映画のナレーションを本人がやっているのはとても不思議だった。
外交官の父の転勤でドイツ、インド、スペインと移り住んでやんちゃだった幼児期から、
ロンドンの寄宿学校に入れられて「やるか、やられるか」のいわば弱肉強食の逃げ場のない
閉鎖的世界で暴力の頂点に立たざるを得なかった学生時代。
ストーンズを聴いてバンドを組み、ウッディ・ガスリーにちなんでウディと呼ばせてた時代。
バンド101ers が波に乗ってたのに、ピストルズのパンクにヤラれてすっかりそれまでの
ヒッピー的暮らしから一転させてしまう変わり身の早さ。恋人も友人もすっかり入れ替えて、
合わないメンバはどんどんクビにしていく姿に友だちは「最初イヤな奴だと思った」
とゆったけど、そうじゃない気がするなあ。
心臓疾患を抱えて1分1秒たりとも余分な時間がない中で、好奇心の塊のような
彼にとって、本当にやりたいことが見えていたなら、その理想的な形になるまでの
試行錯誤の段階は当然あって、どのみちヒッピーやパンクブームなどは時代の流れで
そのままそこに留まっていても先に進めないって分かってた先見性の表れじゃないかな。
改めて聴くと意外とパンクって政治色が濃いんだな。レゲエとも通じるか。
とにかくわたしもあのバカっぽいまでにストレートな感情剥き出しの音楽が好きなひとりだ。
いとこやそれぞれの時代を共にしたメンバがジョーの大好きなキャンプファイヤの炎を囲んで語ってるのもイイ。
ジョニデ、マット・デュロン、ジム・ジャームッシュほかアンディ・ウォーホルの顔もあったな。
ライブシーンではシェインが騒いでるシーンがそこかしこにあって思わず笑ってしまった。
クラッシュでエゴの固まりと化し、どうにもならなくなって解散した後に一人の旅がはじまって、
もうクラッシュを知らない世代になったときにやっと再始動したそのきっかけが
ポーグスのピンチヒッターってゆうのもまったくムダのない神さまの采配じゃないか。
晩年のやる気マンマンだったメスカレロスとのシーンは前回ケイトから借りたDVDとも
数シーンかぶってて、ここでも♪Johnny Appleseed が入ってるのが嬉しい。
今作のサントラも相当イイことになってるだろう。なにせ選曲がストラマー本人だし。
それにしてもあれだけ幼少期からの映像が残ってるってゆうのは裕福な家だったんだな。
今作を観たら誰でも、ストラマーという複雑で柔軟で人間臭い人間を愛さずにはいられなくなるだろう。
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