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メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

ショーウィンドウ

2007-09-15 16:19:52 | 日記
ファッションにはほとんど興味がないけど、ショーウィンドウを見るのはけっこう好き。
売りたいアイテムを絡ませて1ランク上の生活を提案して見せる、そんなショーウィンドウ
の限られた空間にはそれぞれ物語りがある。

店員やアーティストたちが創りだす、日常で見れる一過性の身近なアートのひとつだ。
もともと博物館や遊園地のリアルなパノラマ展示が大好きだから、それに通じるものがあるのかも。
モノを売る人たちは特に、季節感の先どりにこだわってたりするから、それを見て
「ああ、もうそんな季節ですか~」なんて再認識したり。

毎朝通る地下道にあるデパートのショーウィンドウは、今は秋冬ファッションでキメた美人さんが
2人、大きめのバッグやキャリーケースを持って立っている。
「これからちょっと海外へ旅ですの」ってな感じだ。


いいなあ。わたしも行くよ。


■こんなサイト発見。

金曜の帰りは、友だちの誕プレを買ってきたv
そういえば昔、写真集や画集のコーナーに入り浸ってた時期もあったなって思い出した。
お楽しみにぃ~

今日から3連休のはじまり。まずは、たくさん働いて疲れた心身をのばして、
ゆったりお茶を飲もう。


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『鬼火~LE FEU FOLLET』

2007-09-15 15:13:50 | 映画
『鬼火~LE FEU FOLLET』(1963)フランス
監督:ルイ・マル 音楽:エリック・サティ
出演:モーリス・ロネ、ベルナール・ノエル、ジャンヌ・モロー ほか

人生に絶望した男が自殺するまでの陰鬱な話。主演のモーリス・ロネが美しく、
複雑な心理を丁寧に体現している。

story
アランはアルコール依存症の治療でベルサイユの施設で暮らしている。
医師は「もう完全に治ったのだから、退院して青春を楽しんだらいい」と勧める。
妻と離婚の話もしていながら、妻の友だちリディアと一夜を過ごす。
NYで働く実業家の彼女に一緒になろうと言われても断るアラン。
彼女からもらった小切手を金に代えて、おもむろに旅支度をしてパリの旧友を突然訪ねる。
やつれた彼の姿に戸惑いながらも、それぞれの暮らしをして満足している友人らは
アランを立ち直らせようとするも、彼の絶望は深く、その心には届かない。

「わたしの手は何も触れることができない。自分が愛するように、自分を愛してほしい」
何の欲望も持てないってゆってるわりに、裏を返せばすべてを完全に征服していたいが故の絶望じゃないか。
すべては移ろいやすく、変化するもの。そのとめどない変化のスピードに追いつけず、
死によってすべて清算できると思い込んでいるけれど、何の解決にもならない。
パリまで乗せてくれたバスの運転手と会話を交わすシーン。
生きる為に必死に働く者にとっては、平日の昼間からウロウロしてるアランを見て、
そんないい身なりで悩み事も何もあるものかってところだろう。


ジムノペディ第1番 は、随分と前、映画のサントラで知ってからずっと
心の奥底で鳴り響いている1曲。ずっしりくる低音の連続ではじまって、
なんとも儚くて、静かで、もの哀しいメロディはまさにメランコリアな世界。

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