メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

心の中のベストフィルム~『キャリー』(1976)

2008-09-27 23:29:01 | 映画
『キャリー』~Carrie(1976)
監督:ブライアン・デ・パルマ 原作:スティーヴン・キング
出演:シシー・スペイセク、パイパー・ローリー、ナンシー・アレン、ウィリアム・カット、エイミー・アーヴィング、ジョン・トラヴォルタ ほか

忘れた頃にやってくる「心の中のベストフィルム」コーナー。

原作者のスティーヴン・キングが「私の作品にもっとも忠実に映像化されている」と絶賛したそうな(ウィキ)。
少女の思春期の不安や喜び、悲しみ、学校での陰湿なイジメ、母親との関係も丁寧に描かれていて
単なるスプラッタホラーじゃない心理的怖さや映像の美しさがある逸品だ。

story
父は家出、狂信的な母親のもとで育ったキャリーは、他のコと違うってことでイジメの的に。
体育の授業後のシャワールームで初潮を迎えたが、知識がなかったためパニックになり、
女生徒たちによってたかってからかわれる。その時、電灯が破裂
変わった力を持つキャリーを皆は「お化け」などと噂する。
キャリー自身も心の力で物を動かしたりできることを本で調べて知る。
担当女教師はこの一件を重く見て、彼女をからかった女子生徒らにスパルタ式の体育授業の罰を与え、サボった者にはプロム謹慎を言い渡す。
リーダー的なクリスがキレてボイコット。プロム不参加の代わりにBFをけしかけてある計画を思いつく。
一方、スーは反省して恋人のトミーに「プロムにはキャリーを誘ってくれ」と頼むが、
悪意を感じた女教師は2人を呼び出して問いただす。
プロム当日、なんとか止めようとする母親を振り払い参加。パーティは夢のように進み、
着飾ったキャリーに皆は驚き、トミーもあらためてデートを申し込む。
しかし、クリスと仲間たちの陰謀でプロムの「キング&クイーン」に選ばれて壇上に上がったキャリーの上へバケツいっぱいの豚の血が落ちてくる。。


今作には'70年代のホラーに特徴的な最後まで気を抜けないサプライズがあって、
何度も観て分かっているのにやっぱりドキドキしてしまう/滝汗

ナンシー・アレンやウィリアム・カットってキャストからもう年代を感じる(今頃何処に???
ジョン・トラヴォルタもめっさ若いし!
そして、なんといっても今作を引っ張るのはシシー・スペイセクの個性と演技力。戦慄が走る。

アメリカのハイスクールのいかにもおバカな風潮がカンペキな伏線となって観客のフラストレーション、怒りも少女のテレキネシスと共に爆発する
卒業ラストの儀式とも言える「プロム」てイベントを特別な感情で描いた映画はいろいろあるけど、どぅーなんだろうね???
わたしが行った短大も欧米のモノマネからか、卒業式とは別にこんなパーティがあって
みんな貸し衣装やらに多大なお金をかけて、ハリウッド女優並に着飾って記念写真撮ったりするんだけど、もちろん行きませんでした。。
卒業式に着る袴もろもろですらタルかったので

Carrie Trailer
リメイクもあった/驚
▼コワイジャケも秀逸
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『ソロモンとシバの女王』

2008-09-27 17:35:15 | 映画
『ソロモンとシバの女王』~SOLOMON AND THE SHEBA(1959)アメリカ
監督:キング・ヴィダー
出演:ユル・ブリンナー、ジーナ・ロロブリジーダ、ジョージ・サンダース ほか

前回に引き続きユル・ブリンナー主演映画。もちろん近所のレンタル屋の1週間100円VHSシリーズ。
日に日にVHSコーナーが縮小している気がする。。最後の灯火が消えるまで観るぞ
『十戒』や『スパルタカス』などなどに通じる正統派な史劇スペクタクル。
旧約聖書を題材にしているだけに宗教的だけど、エルサレムの王ソロモンとシバの女王のスケールの大きいロマンスは見ごたえあり。
演じているのがこれまたスケールの大きいユル・ブリンナーとジーナ・ロロブリジーダ。
どちらも負けず劣らず顔のインパクト大!

story
老いて死の床にある父王は神の夢を見たと皆を集める。父が存命中であっても跡を継ぐ気マンマンな
戦争好きの兄アドニアではなく、平和や法律を重んじ、父想いの弟ソロモンを跡継ぎに指名して亡くなる。
唯一の神を崇め従うことを誓ってソロモンは政治、裁判を行い、国は平和の下に繁栄する。
一方、エジプトを筆頭とする近隣国はイスラエルが巨大化してゆくことを恐れていまのうちに滅ぼそうと計画。
エジプトと友好関係を結んでいるシバの女王は、まず自分が行って王を手なづけ弱点を探ると約束して港をもらう。
豪華な貢物とともにイスラエルに着いた女王らは手厚いもてなしを受けるが、
なかなか王と個人的に会うことができずにイライラ。
ソロモンは訪問の目的を聞き出し、正直な気持ちをさらけ合い、2人は本当に愛し始める。
が、シバは多神教の国。ほかの神の祭りをイスラエル国内ですることを許したために神の怒りがくだり、
妹のように慕っていた同盟国の一人娘マグダは「ソロモンの罪に対する罰をわたしに下して」と頼み
雷が落ちて崩れた神殿の中で命を落とす。
国内の乱れを利用して兄はエジプトと組み、ソロモン軍を追い詰める。
多勢に無勢で死も覚悟するが、女王は「ソロモンを救ってくれたら、自国に帰って偽りの神像の代わりに本当の神を祀ります」と誓う。
すると、逃げ去ったと思われた兵士たちが戻ってきて、ふたたび士気があがる。。

スペクタクル映画のクライマックスは、大勢のエキストラを使った大迫力の戦闘シーンだが、
知恵を使って少人数で勝つアイデアが意外で圧巻。

スキンのブリンナーを見慣れてるせいで、ヒゲにふさふさ毛髪姿はなんだか違和感があるけどw
鋭い眼光は今作でもビームのように刺さってくる
出演作を調べたら、映画史に残る名作がいくつかあるほかは意外と知らないものもたくさんあった。
レンタル屋に置いてあるかも不明だけど、探してみたい。


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