昭和51年初版 鈴木武樹/訳 土井栄/絵
※「ジュヴェナイルまとめ」カテゴリー内に追加します
【注意】
トリックもオチもネタバレがあります
極上のミステリーなので、ぜひ読んで犯人当てをしてみてください
船の話はとても濃かったけれども
軽いアメリカンなノリだった
見出しでほぼネタバレしているし
やたらと名前が出てきてごちゃごちゃする
中学の男の子たちは、野球、釣り、ヨットに忙しくて
強盗殺人事件などなくても、毎日が刺激だらけだ
ライバル校との争いは、そのまま大人同士のケンカ
戦争にまでつながっているように思える
【内容抜粋メモ】
登場人物
ウミカゼ町のハイスクール
ジェリ 主人公
キャリブ ジュリの隣りに住むクラスメイト 探偵志望
ホワイティー ピッチャー
オーマンディーハマ町のハイスクール
ジェイキ・パーマ
マイク・ディラック
ハリ・アタマ・スウェンスン ヨーロッパの大学教授 バクチ好きで犯罪の天才
マニ・ボムガートナ 暗黒街専門の弁護士
警察署長 メイタ
●銀行強盗
ニュージャージー州のウミカゼ町に住むハイスクールの生徒ジェリと
隣りに住むクラスメイトのキャリブは親友
キャリブの夢は私立探偵になることで
いつも図書館で本を調べたりしている
彼の目下の話題は、ハリ・アタマ・スウェンスン
銀行強盗で殺人をして、他の事件にも関わっていると睨んだ警察が
裁判でどこまで証言させられるかが注目されている
これまで一度も負けたことがないのが自慢の
マニ・ボムガートナという弁護士を雇い
無罪を主張するつもりでいる
真夏の暑い中、ジェリはキャリブに誘われて
自転車で数十kmも走って裁判を見に行く
●裁判
思った通り、ハリは何も喋らず、マニは芝居がかった調子で無実を訴えた
郡の刑務所に送られるのを阻み、町の留置所に入れられる
その後、マニはヒイラギ浜に行って戻るのをジェリが後を尾けて見る
●野球の試合
ライバルのオーマンディーハマ中学は、ここ7年間、連勝していたが
今回、ジェリがキャッチャーをするチームには
素晴らしいピッチャーのラリ・ダブスがいて、ほぼ勝ち確定と思われた
「クモ・クラブの会」は、キャリブ、ジェリ
野球チームのジム、ピッチャーの2人が所属している
このメンバでボートレースの町長杯レガッタにも出場する予定
キャリブは、音にはすべて音紋があり
声紋は指紋同様、同じものはなく、裁判でも正式な証拠として認められていることを話す
ピッチャーのホワイティーもクラブに入れようとキャリブが提案すると
ジムは反対する
ホワイティーは緊張からか、毎回、エンジンがかかるまで時間がかかりすぎるという理由
●脱走
ハリは留置場から脱走 町に潜伏していると思われる
町から出るには、大きな橋を通らねばならず、警察がすでに検問しているし
島を出る船も見張られている
キャリブとジェリは1本マストのヨット“モモノオー”号に自転車を積み
スウェンスンが潜伏していそうな浜の辺りを調べると
小屋の中にスウェンスンと似た容姿の男が本を読んでいるのを見つける
警官に教えると、1か月前から俳優のタマス・セント・タマス・タマスが
小屋で芝居のセリフを覚えに来ていると話す 変な名前
●イタズラ
オーマンディーハマの連中がウミカゼ町のハイスクールの壁に
「ウミカゼをやっつけろ」とペンキでいたずら書きをしたため
野球の試合が中止になる
頭に来たウミカゼの生徒は、オーマンディーハマのハイスクールの壁に
「オーマンディーハマをやっつけろ」とペンキで書き返したため
町長が怒って、レガッタまで中止にされてしまう
それもこれもすべて、オーマンディーハマのトラブルメーカーのジェイキが仕組んだ罠
ラリに投げられたら負けると分かっていたため
互いの学校に行き、いたずら書きを消す時はジェイキはいなかった
キャリブとジェリは、去年の夏のYMCAでオーマンディーハマのマイクと親友になったため
オーマンディーハマの野球チームについての情報を聞き出す
ジェイキはいろいろとやり過ぎて、今ではオーマンディーハマでも持て余しているという
ニューヨークヤンキースのエース、ヌードルズ・ヘンゼルマンは
試合で怪我をして、ひと月ほどでカムバックすると報道される
●俳優
キャリブは、タマスとハリが組んでいるか、変装しているとにらむ
タマスを調べると、売れない大根役者で、その日暮らしだと分かる
1か月前、『タバコロード』という芝居の主役を決めるコンクールで
タマスが主役に選ばれたが、芝居がいつあるかは発表されていない
警察署長のメイタさんに話すと、警察はとっくにタマスを調べていた
キャリブは、事件を調べることを止められてしまう
町長はレガッタを開催するには、オーマンディーハマとの野球の試合は
中学生のみでやれと条件を出される
ラリは卒業してしまうタイミングなので、勝ち目はないという空気になるが
キャリブは監督となり、ホワイティーの立ち上がりの悪さは
緊張からくるものではないと分析して
また図書館でいろいろと調べる
(海外の司書はなんでも調べてくれるんだよね
日本だと、貸し借りがメインだけど
ジェイキは、秘密兵器として、ヌードルズがコーチしてくれていると吹く
●頭に包帯を巻いた男
キャリブが見に行くと、頭に包帯をした男は、ひと月前からいる鋼鉄工だと分かる
キャリブはその男と握手をして、彼の手にはピッチャーのまめがないから
ヌードルズではないと確信する
●女王陛下二世号の持ち主は暗黒街の親玉
女王陛下二世号にマニが乗っているのが見える
タマスも乗ったため、メイタは変装用の付けヒゲかどうか引っ張るが本物だった
●試合
2対2の同点から、ホワイティーを起用して、見事、勝利をつかむ
キャリブはすぐにジェリを誘い、ヨットを出す
頭に包帯を巻いた男が女王陛下二世号に乗ろうとしていて
メイタはキャリブの助言により、声紋をとって調べると言うと
ハリは観念して自白する
●自白
博打で大金の借金があるハリは、暗黒街の親玉の話に乗って強盗をした
ハリはレーザー光線を使えるため、仲間にしようと仕組み
レーザーで指紋を変え、整形させた
タマスは何も知らず、ハリに似ているという理由で囮にされたため無実となる
ジムはホワイティーをクラブに入れることを提案する
■訳者あとがき
アメリカの中学生の生活がとても生き生きと描かれている
アルバート・I・メイヤー
アメリカの作家で、主にスポーツ小説を書いている
ニュージャージー州の町長をしていたこともある
その後、芝居に凝り、テレビにも出演した
※「ジュヴェナイルまとめ」カテゴリー内に追加します
【注意】
トリックもオチもネタバレがあります
極上のミステリーなので、ぜひ読んで犯人当てをしてみてください
船の話はとても濃かったけれども
軽いアメリカンなノリだった
見出しでほぼネタバレしているし
やたらと名前が出てきてごちゃごちゃする
中学の男の子たちは、野球、釣り、ヨットに忙しくて
強盗殺人事件などなくても、毎日が刺激だらけだ
ライバル校との争いは、そのまま大人同士のケンカ
戦争にまでつながっているように思える
【内容抜粋メモ】
登場人物
ウミカゼ町のハイスクール
ジェリ 主人公
キャリブ ジュリの隣りに住むクラスメイト 探偵志望
ホワイティー ピッチャー
オーマンディーハマ町のハイスクール
ジェイキ・パーマ
マイク・ディラック
ハリ・アタマ・スウェンスン ヨーロッパの大学教授 バクチ好きで犯罪の天才
マニ・ボムガートナ 暗黒街専門の弁護士
警察署長 メイタ
●銀行強盗
ニュージャージー州のウミカゼ町に住むハイスクールの生徒ジェリと
隣りに住むクラスメイトのキャリブは親友
キャリブの夢は私立探偵になることで
いつも図書館で本を調べたりしている
彼の目下の話題は、ハリ・アタマ・スウェンスン
銀行強盗で殺人をして、他の事件にも関わっていると睨んだ警察が
裁判でどこまで証言させられるかが注目されている
これまで一度も負けたことがないのが自慢の
マニ・ボムガートナという弁護士を雇い
無罪を主張するつもりでいる
真夏の暑い中、ジェリはキャリブに誘われて
自転車で数十kmも走って裁判を見に行く
●裁判
思った通り、ハリは何も喋らず、マニは芝居がかった調子で無実を訴えた
郡の刑務所に送られるのを阻み、町の留置所に入れられる
その後、マニはヒイラギ浜に行って戻るのをジェリが後を尾けて見る
●野球の試合
ライバルのオーマンディーハマ中学は、ここ7年間、連勝していたが
今回、ジェリがキャッチャーをするチームには
素晴らしいピッチャーのラリ・ダブスがいて、ほぼ勝ち確定と思われた
「クモ・クラブの会」は、キャリブ、ジェリ
野球チームのジム、ピッチャーの2人が所属している
このメンバでボートレースの町長杯レガッタにも出場する予定
キャリブは、音にはすべて音紋があり
声紋は指紋同様、同じものはなく、裁判でも正式な証拠として認められていることを話す
ピッチャーのホワイティーもクラブに入れようとキャリブが提案すると
ジムは反対する
ホワイティーは緊張からか、毎回、エンジンがかかるまで時間がかかりすぎるという理由
●脱走
ハリは留置場から脱走 町に潜伏していると思われる
町から出るには、大きな橋を通らねばならず、警察がすでに検問しているし
島を出る船も見張られている
キャリブとジェリは1本マストのヨット“モモノオー”号に自転車を積み
スウェンスンが潜伏していそうな浜の辺りを調べると
小屋の中にスウェンスンと似た容姿の男が本を読んでいるのを見つける
警官に教えると、1か月前から俳優のタマス・セント・タマス・タマスが
小屋で芝居のセリフを覚えに来ていると話す 変な名前
●イタズラ
オーマンディーハマの連中がウミカゼ町のハイスクールの壁に
「ウミカゼをやっつけろ」とペンキでいたずら書きをしたため
野球の試合が中止になる
頭に来たウミカゼの生徒は、オーマンディーハマのハイスクールの壁に
「オーマンディーハマをやっつけろ」とペンキで書き返したため
町長が怒って、レガッタまで中止にされてしまう
それもこれもすべて、オーマンディーハマのトラブルメーカーのジェイキが仕組んだ罠
ラリに投げられたら負けると分かっていたため
互いの学校に行き、いたずら書きを消す時はジェイキはいなかった
キャリブとジェリは、去年の夏のYMCAでオーマンディーハマのマイクと親友になったため
オーマンディーハマの野球チームについての情報を聞き出す
ジェイキはいろいろとやり過ぎて、今ではオーマンディーハマでも持て余しているという
ニューヨークヤンキースのエース、ヌードルズ・ヘンゼルマンは
試合で怪我をして、ひと月ほどでカムバックすると報道される
●俳優
キャリブは、タマスとハリが組んでいるか、変装しているとにらむ
タマスを調べると、売れない大根役者で、その日暮らしだと分かる
1か月前、『タバコロード』という芝居の主役を決めるコンクールで
タマスが主役に選ばれたが、芝居がいつあるかは発表されていない
警察署長のメイタさんに話すと、警察はとっくにタマスを調べていた
キャリブは、事件を調べることを止められてしまう
町長はレガッタを開催するには、オーマンディーハマとの野球の試合は
中学生のみでやれと条件を出される
ラリは卒業してしまうタイミングなので、勝ち目はないという空気になるが
キャリブは監督となり、ホワイティーの立ち上がりの悪さは
緊張からくるものではないと分析して
また図書館でいろいろと調べる
(海外の司書はなんでも調べてくれるんだよね
日本だと、貸し借りがメインだけど
ジェイキは、秘密兵器として、ヌードルズがコーチしてくれていると吹く
●頭に包帯を巻いた男
キャリブが見に行くと、頭に包帯をした男は、ひと月前からいる鋼鉄工だと分かる
キャリブはその男と握手をして、彼の手にはピッチャーのまめがないから
ヌードルズではないと確信する
●女王陛下二世号の持ち主は暗黒街の親玉
女王陛下二世号にマニが乗っているのが見える
タマスも乗ったため、メイタは変装用の付けヒゲかどうか引っ張るが本物だった
●試合
2対2の同点から、ホワイティーを起用して、見事、勝利をつかむ
キャリブはすぐにジェリを誘い、ヨットを出す
頭に包帯を巻いた男が女王陛下二世号に乗ろうとしていて
メイタはキャリブの助言により、声紋をとって調べると言うと
ハリは観念して自白する
●自白
博打で大金の借金があるハリは、暗黒街の親玉の話に乗って強盗をした
ハリはレーザー光線を使えるため、仲間にしようと仕組み
レーザーで指紋を変え、整形させた
タマスは何も知らず、ハリに似ているという理由で囮にされたため無実となる
ジムはホワイティーをクラブに入れることを提案する
■訳者あとがき
アメリカの中学生の生活がとても生き生きと描かれている
アルバート・I・メイヤー
アメリカの作家で、主にスポーツ小説を書いている
ニュージャージー州の町長をしていたこともある
その後、芝居に凝り、テレビにも出演した