1965年初版 第21刷 岡上鈴江/訳 ブックデザイン/依光隆 カバー・イラスト・挿画/中山正美
※「ジュヴェナイルまとめ」カテゴリー内に追加します
【注意】
トリックもオチもネタバレがあります
極上のミステリーなので、ぜひ読んで犯人当てをしてみてください
こういうシリーズも『サザエさん』式に歳をとらずに
永遠と同じ年の夏休みが続くのかと思っていたら
ちゃんと時間の流れがあってビックリ
殺人などの事件は起きないから、また遺産か宝石どろぼうか?と思っていたら
子どものすり替え事件でとても濃い内容だった
私はどんなウソもニガテだから、すぐ話しちゃいそうだけど
体の弱い妻の体調、性格を重視して隠すことを選んだ夫の苦しみは想像しがたく
大人の判断だと思う反面、やっぱり家庭が不幸になるなら
ツラいことも正直に言って、一緒に解決する考え方のほうがいいなあ
【内容抜粋メモ】
登場人物
ジュディ 医師ボルトンの娘 探偵好きな少女
ホレース 兄 かけだしの新聞記者
ピーター ジュディの幼馴染 弁護士
デール・メレデス 推理作家
アイリーン ジュディの友だち デールの妻
ジェーン アイリーンと同室にいた妊婦
フランク 夫
ラドウィグ・ブル 弁護士
●真夜中の物音
ジュディは真夜中に物音を聞いて起きる
兄ホレースとともに見に行くと、外に出していた猫のブラックベリーが家の中にいる
父の診察室のドアが開いていて、窓から侵入者があり
父が逃げる姿を見て、大事なものがなくなっていないか調べたが分からなかった
●電報
ジュディは今はピーターの秘書をしている
朝食の時、ジュディはテーブルの下にNYの銀行の預金通帳を見つける
持ち主はラドウィグ・ブルという見知らぬ男性
同級生の友だちアイリーンは、美しい歌声でラジオ番組に出ていたが
作家デールと結婚して、ペンシルベニアに住んでいる
デールから電報が来て、娘が生まれて
名前をジュディ・アイリーン・メレデスにしたとある
ジュディに子守を探してほしいと頼む
●エンゲージ・リング
ピーターは祖母から受け継いだエンゲージ・リングをジュディにあげて、2人は婚約する
アイリーンの娘に会うために、ペンシルベニアに行き
デールと一緒に赤ちゃんの衣服などを買う
アイリーンと同じ日に産んだジェーンと相室で仲良くなったから
同じ衣服をおそろいで買う
病院では赤ちゃんの取り違いがないように足型をとり
いろんな色のビーズで名前を入れた腕輪をはめるから間違えることはないと話すデール
アイリーンの父が亡くなったばかりで、ショックで寝込んでしまったが
出産で明るさが戻った
病室に迎えに行くと、ジェーンを紹介される
退院の迎えにも来ない夫とは、いつもケンカばかりするのだと話す
娘は自分の名前と同じにつけた
ジュディは婚約指輪のダイヤが外れていることに気づく
看護婦たちが総出で探してくれるが見つからない
●タワー・ハウス
デールと病院内を探している間に、ジェーンの夫フランクが迎えに来て、2人はもういない
夫婦が住むタワー・ハウスに着いて、赤ちゃんの腕輪を見ると、ジェーンの娘だと分かる
ジェーンからもらった住所「東17番地」に行ってワケを話さなければならないと焦る
●ふしぎな影
デールと一緒に「東17番地」のアパートに着くと
4階にジェーンに似た女性のシルエットが見える
管理人に聞くと、若い婦人が来て、荷物を預かっているが、その後姿を見ないと言う
苦労してきたアイリーンの幸せのために
このことは秘密にしてほしいとデールに忠告される
仕方なくアイリーンが気づく前に、腕輪を鉢の中に隠す
その日から、デールは妻子を避けるように部屋にこもって本を書いている
共通の友だちポリーヌに会いたいという口実を作って
ジュディは再び「東17番地」に行く
アイリーンには、実家に泥棒が入った事件について調べていると話す
電話帳で調べると、ラドウィグは弁護士と分かる
●メリット老夫人
出産した病院で住所を聞くと、「東17番地」ではなく、とても大きな屋敷
フランクの母メリット老夫人に会うと
ジェーンは一銭も持たずに子ども連れて姿を消したと言う
ジュディはジェーンの大切なモノを預かっているからとウソをついて探すのを手伝うと申し出る
アイリーンにジェーンの行方不明を話すと
夫の家でとても辛く扱われていたから、見つけないほうがいいと止める
デールとジュディはもう一度「東17番地」を訪ねて
非常ばしごで侵入しようとしているところを刑事に見つかるが
デールの本のファンで、ネタ集めだと思い、協力してくれる
部屋に入ると、窓際にはジェーンに似た蝋人形が飾ってあるだけだった
ここの窓も壊されていて、指紋をとればラドウィグのものだろうと推理する
●ラドウィグ父子弁護士事務所
ラドウィグは親子で弁護士をしていて、メリット老夫人が雇い
医者の証明書を盗もうと実家に侵入した疑いで
刑事は息子のほうを逮捕する
その隙に部屋に忍び込み、「メリット事件の証拠物件」と書かれた書類を盗み出すジュディ
ラドウィグにピストルを向けられてもひるまない
父に聞くと、ジェーンは一時期、神経衰弱で参っていたことがある
盗まれたのは患者のカードで、メリット老夫人はジェーンが“気ちがい”だと立証して
子どもを取り上げる計画だった
●ピーターの提案
自分の娘と信じ込んでいるアイリーンにウソをつき続けることが耐えられずにいたジュディを心配して
ピーターがやってきて、一緒に事件を解決しようと言ってくれる
ピーターの存在をこれまで以上に切実に必要としている自分に気づく
ピーターはすべての新聞に子守の求人広告を出す
「赤ちゃんをお持ちの若い婦人」と書いた文をアイリーンが読んで怒る
娘の体調が悪くて、かかりつけ医に診せようとすると
デールは専門医に連れて行くと強く言って、夫婦の関係もぎくしゃくする
ジュディ:
私たちが結婚したら、2人の間に秘密は絶対つくらないようにしましょう
どんな悪いことが起きても、私は知りたいと思うから
●現れたジェーン
十数人の応募者を断って、諦めかけていたところに、ようやくジェーンが娘を連れて来る
ジュディがそれとなく示すと、子どもの取り違いに気づいて
意識を失うほどショックを受ける
ジェーンは夫がいきなり連れ出したから、慌てていて
そっくりな赤ちゃんを間違えて抱いてきたと話す
鉢に隠した腕輪をジェーンの娘にはめる
かかりつけ医を呼び、事情を察した医師は
アイリーンに伝えなかったのは賢明だったと話す
ジェーンを子守に雇えば、メリット老夫人に奪われる心配もなくなる
ジェーン:自分の子どものようにかわりがります
アイリーンは、ジェーンが失神したのは
お腹がすいていたからだと思い、食事をふるまう
●ダイヤ
ラドウィグは訴訟を取り下げた
ジェーン:
赤ちゃんの服の中にあったダイヤを質に出して
餓死してしまうところを助けてもらった
働いて返そうにも、持ち主が分からない
ジュディは、自分の婚約指輪だが、困っている時に役に立ったのは
ピーターの祖母のお陰で、返すのはいつでもいいと言う
■解説
サットンは、若い頃、会社の秘書、出版関係の仕事などをして、21歳で結婚
4人の子どもを育てながら、ジュディのシリーズを30冊以上書いた
その他にも、少年を扱ったものも数冊書いている
※「ジュヴェナイルまとめ」カテゴリー内に追加します
【注意】
トリックもオチもネタバレがあります
極上のミステリーなので、ぜひ読んで犯人当てをしてみてください
こういうシリーズも『サザエさん』式に歳をとらずに
永遠と同じ年の夏休みが続くのかと思っていたら
ちゃんと時間の流れがあってビックリ
殺人などの事件は起きないから、また遺産か宝石どろぼうか?と思っていたら
子どものすり替え事件でとても濃い内容だった
私はどんなウソもニガテだから、すぐ話しちゃいそうだけど
体の弱い妻の体調、性格を重視して隠すことを選んだ夫の苦しみは想像しがたく
大人の判断だと思う反面、やっぱり家庭が不幸になるなら
ツラいことも正直に言って、一緒に解決する考え方のほうがいいなあ
【内容抜粋メモ】
登場人物
ジュディ 医師ボルトンの娘 探偵好きな少女
ホレース 兄 かけだしの新聞記者
ピーター ジュディの幼馴染 弁護士
デール・メレデス 推理作家
アイリーン ジュディの友だち デールの妻
ジェーン アイリーンと同室にいた妊婦
フランク 夫
ラドウィグ・ブル 弁護士
●真夜中の物音
ジュディは真夜中に物音を聞いて起きる
兄ホレースとともに見に行くと、外に出していた猫のブラックベリーが家の中にいる
父の診察室のドアが開いていて、窓から侵入者があり
父が逃げる姿を見て、大事なものがなくなっていないか調べたが分からなかった
●電報
ジュディは今はピーターの秘書をしている
朝食の時、ジュディはテーブルの下にNYの銀行の預金通帳を見つける
持ち主はラドウィグ・ブルという見知らぬ男性
同級生の友だちアイリーンは、美しい歌声でラジオ番組に出ていたが
作家デールと結婚して、ペンシルベニアに住んでいる
デールから電報が来て、娘が生まれて
名前をジュディ・アイリーン・メレデスにしたとある
ジュディに子守を探してほしいと頼む
●エンゲージ・リング
ピーターは祖母から受け継いだエンゲージ・リングをジュディにあげて、2人は婚約する
アイリーンの娘に会うために、ペンシルベニアに行き
デールと一緒に赤ちゃんの衣服などを買う
アイリーンと同じ日に産んだジェーンと相室で仲良くなったから
同じ衣服をおそろいで買う
病院では赤ちゃんの取り違いがないように足型をとり
いろんな色のビーズで名前を入れた腕輪をはめるから間違えることはないと話すデール
アイリーンの父が亡くなったばかりで、ショックで寝込んでしまったが
出産で明るさが戻った
病室に迎えに行くと、ジェーンを紹介される
退院の迎えにも来ない夫とは、いつもケンカばかりするのだと話す
娘は自分の名前と同じにつけた
ジュディは婚約指輪のダイヤが外れていることに気づく
看護婦たちが総出で探してくれるが見つからない
●タワー・ハウス
デールと病院内を探している間に、ジェーンの夫フランクが迎えに来て、2人はもういない
夫婦が住むタワー・ハウスに着いて、赤ちゃんの腕輪を見ると、ジェーンの娘だと分かる
ジェーンからもらった住所「東17番地」に行ってワケを話さなければならないと焦る
●ふしぎな影
デールと一緒に「東17番地」のアパートに着くと
4階にジェーンに似た女性のシルエットが見える
管理人に聞くと、若い婦人が来て、荷物を預かっているが、その後姿を見ないと言う
苦労してきたアイリーンの幸せのために
このことは秘密にしてほしいとデールに忠告される
仕方なくアイリーンが気づく前に、腕輪を鉢の中に隠す
その日から、デールは妻子を避けるように部屋にこもって本を書いている
共通の友だちポリーヌに会いたいという口実を作って
ジュディは再び「東17番地」に行く
アイリーンには、実家に泥棒が入った事件について調べていると話す
電話帳で調べると、ラドウィグは弁護士と分かる
●メリット老夫人
出産した病院で住所を聞くと、「東17番地」ではなく、とても大きな屋敷
フランクの母メリット老夫人に会うと
ジェーンは一銭も持たずに子ども連れて姿を消したと言う
ジュディはジェーンの大切なモノを預かっているからとウソをついて探すのを手伝うと申し出る
アイリーンにジェーンの行方不明を話すと
夫の家でとても辛く扱われていたから、見つけないほうがいいと止める
デールとジュディはもう一度「東17番地」を訪ねて
非常ばしごで侵入しようとしているところを刑事に見つかるが
デールの本のファンで、ネタ集めだと思い、協力してくれる
部屋に入ると、窓際にはジェーンに似た蝋人形が飾ってあるだけだった
ここの窓も壊されていて、指紋をとればラドウィグのものだろうと推理する
●ラドウィグ父子弁護士事務所
ラドウィグは親子で弁護士をしていて、メリット老夫人が雇い
医者の証明書を盗もうと実家に侵入した疑いで
刑事は息子のほうを逮捕する
その隙に部屋に忍び込み、「メリット事件の証拠物件」と書かれた書類を盗み出すジュディ
ラドウィグにピストルを向けられてもひるまない
父に聞くと、ジェーンは一時期、神経衰弱で参っていたことがある
盗まれたのは患者のカードで、メリット老夫人はジェーンが“気ちがい”だと立証して
子どもを取り上げる計画だった
●ピーターの提案
自分の娘と信じ込んでいるアイリーンにウソをつき続けることが耐えられずにいたジュディを心配して
ピーターがやってきて、一緒に事件を解決しようと言ってくれる
ピーターの存在をこれまで以上に切実に必要としている自分に気づく
ピーターはすべての新聞に子守の求人広告を出す
「赤ちゃんをお持ちの若い婦人」と書いた文をアイリーンが読んで怒る
娘の体調が悪くて、かかりつけ医に診せようとすると
デールは専門医に連れて行くと強く言って、夫婦の関係もぎくしゃくする
ジュディ:
私たちが結婚したら、2人の間に秘密は絶対つくらないようにしましょう
どんな悪いことが起きても、私は知りたいと思うから
●現れたジェーン
十数人の応募者を断って、諦めかけていたところに、ようやくジェーンが娘を連れて来る
ジュディがそれとなく示すと、子どもの取り違いに気づいて
意識を失うほどショックを受ける
ジェーンは夫がいきなり連れ出したから、慌てていて
そっくりな赤ちゃんを間違えて抱いてきたと話す
鉢に隠した腕輪をジェーンの娘にはめる
かかりつけ医を呼び、事情を察した医師は
アイリーンに伝えなかったのは賢明だったと話す
ジェーンを子守に雇えば、メリット老夫人に奪われる心配もなくなる
ジェーン:自分の子どものようにかわりがります
アイリーンは、ジェーンが失神したのは
お腹がすいていたからだと思い、食事をふるまう
●ダイヤ
ラドウィグは訴訟を取り下げた
ジェーン:
赤ちゃんの服の中にあったダイヤを質に出して
餓死してしまうところを助けてもらった
働いて返そうにも、持ち主が分からない
ジュディは、自分の婚約指輪だが、困っている時に役に立ったのは
ピーターの祖母のお陰で、返すのはいつでもいいと言う
■解説
サットンは、若い頃、会社の秘書、出版関係の仕事などをして、21歳で結婚
4人の子どもを育てながら、ジュディのシリーズを30冊以上書いた
その他にも、少年を扱ったものも数冊書いている