※「作家別」カテゴリー内に追加しました
【内容抜粋メモ】
もの書く人の傍にはいつも猫がいた
晴れた日
自慢の手作りの庭の花々にホースで水をあげるますむらさん
漫画家ますむらひろしさん 庭の水撒きが日課です
ますむら家の庭 220坪 妻と二人で作った広い庭
庭の植物はおよそ200種類
ま:また寝てますね モンちゃん寝てます
モン3歳 生後2ヶ月の頃 この家にやってきた
ま:水まき手伝え 手伝ってください
ま:
パソコンで描く時代が増えると
だんだん こういうペン自体の 製造中止 とかになってくる感じ
(これは貴重な映像だな
ますむらさんが描く漫画の主人公はほとんどが猫
「アタゴオルシリーズ」
35年かけて描き続けたライフワーク「アタゴオルシリーズ」
猫が人間と対等に暮らす森が舞台です
ま:
宮沢賢治を読んでたんですね
それによって動物と人間という感覚で言うと
人間じゃない生き物がたくさんいて
それを生き物として平等に見ている目線みたいなのがすごく
綺麗事じゃなくて、すごいリアルに読めて
そのあたりからどんどん猫に対して気持ちが自分の中で入っていくという感じ
Q:楽しそうですね
ま:
もうそこの世界に入っちゃうから でも悲しいシーンとか顔も悲しくなってますよ
感情移入して悲しい顔を描いているから、自分も悲しいという気持ちになるし
たぶん人を殴ってるシーンとかは、本当に殴ってるんですよね
そこに入っていっちゃう感じです
ハテナ3歳
モンが来る少し前にやってきた
そして兄弟猫のコマ3歳
ま:コマちゃんの登場です コマちゃん アンヨが濡れるよ
この3匹の猫と夫婦が暮らす家
(自然のツタのようなものをじゃらしにして遊ぶ 元気に遊ぶね
庭の中に水道があって そこで水を飲むにゃんこ
ハンモックを吊るす
ま:モンモン ハンモックの乗らないか?(返事してる
奥さん:ぶつかってるよ
「ATAGOAL for 多摩ねこ基金」@新宿駅
7月 ますむらさんの作品展が開かれました
(1枚の絵に売約済みの赤いシールが何十枚も貼られている すごい人気!
売上は多摩川の河川敷で暮らす 猫たちの命を救う 活動に寄付されます
(本人もやってきた
会場には この活動を続ける写真家 小西修さんの作品も
(小西さんのTシャツ気になる 「ギャー」て言ってる猫
ま:
生息している猫の写真展があるというので 見に来たら
あまりに恐ろしい 厳しい現実で 生々しい感じですね
小西:
大げさでもないし 包み隠すでもなく 包み隠す人は多いんですが そのままです
病気、虐待 厳しい現実の中で生きる猫たちの記録
小西:結局、弱者をいじめているわけですから そういうのは許せないから
ま:
猫に対する考え方とか、猫の向こうに何を見ているかとか
猫が置かれていることにどう感じているかとか共通しているから そこで会えるんですよね
人間が自分たちのいろんな都合で 外側の生き物に対してそういう態度をしてしまうのは
やっぱりちょっとそれは変じゃないかとか
あまりにひどいじゃないかという思いは、人間は誰だって思ってるわけで
それは特別俺だけが思うことではないと思います
また庭で水撒いてる
ま:水かかるよあんた(また返事してる
モンも生後2ヶ月の間は野良猫でした
「モン、ハテナ、コマと歴代の仲間たち」
小さい頃 うちは魚屋だったが 猫がいた記憶がうっすらある
どうやらネズミ捕りのためで 猫好きなわけではなかったようだ
上京して二十歳近く 宮沢賢治の童話にはまって 毎日ポツポツ読みながら
動物を人間と差別しない視線に驚き
野良猫を見ると 仲間みたいに感じるようになった
そんなある日 水俣病の NHK 特集番組を見ていたら
水銀汚染の魚を猫に食べさせた実験画像が流れ
痛みで飛び跳ね続ける猫の その残酷さに無性に腹が立った
(新薬の開発や、あらゆる研究に、さまざまな動物実験がされている
・【最新版】 動物実験を行っている化粧品・美容ブランドまとめ
その怒りが 初めて私に漫画を描かせた
「霧にむせぶ夜」という題で 少年ジャンプの手塚治虫賞に投稿
日本中の猫の代表達が集まって 人間を殺戮しようとする物語は 準入選 になった
「霧にむせぶ夜」
それから間もなく 賢治が作った理想郷「イーハトーブ」と言う 言葉にしびれ
東武線の愛宕駅近くに住んでいた私は「アタゴオル」という空想の場所を考え
猫と人間がのったりと平和に暮らす 森のことを描くようになった
「アタゴオル」
やがて 原稿料をもらえるようになって 本当に猫と暮らしたいと思い
ヒデマル、カツラ、ブチマル、チャチャマル
(ますむらさん若い!
40年もの間に、ちこ、おうじ、もこ、くりこ、はなこ、くら、ちゅうた、
まめ、ぶい、ぽよた、はっちゃん、ちびこ、ふうた、すーける?、
らん、ちらべ、もみ、すずお、てんてん、すすこ
そして今はモン、ハテナ コマの3名
こうして28名の猫たちと私は 実に適当に暮らしてきた
いつもそばにいるものや、餌が欲しい時しか寄ってこないものや
性格はいろいろで そんな中 モミちゃんは結構仲が良かった
庭にござを敷いて寝転んでいるとやってきて 一緒に座ってる
夜も一緒に寝た
腎臓が弱り、痩せてきて そろそろお迎えなんだなと思いながら
病院で毎日点滴して 少しでも生きてもらおうとしたが
それは苦痛を伸ばしていることだったのかもしれない
そして、朝の布団の中で 最後の声を上げて 絶命するモミを見て 私は泣いた
こんなに泣いたことはないくらい泣いた
その晩 デスマスクをスケッチし銀河鉄道のことを描いた
♪In My Life/The Beatles
モミの遺骸は庭の墓に埋められた
この庭には、ポヨタ、スズオ、スズコ、チラベ、フータも眠っている
●ますむらさんの もう一つのライフワーク 宮沢賢治
ますむらさんは 3度目となる「銀河鉄道の夜」に挑戦しています(待ち遠しいなあ
ま:
90何ページで描いた最初のやつが全然
一番最初に描いたやつが、ようするにできないんですね
賢治が書いた文章がとても映像的なので
その映像も独特の宮沢賢治の言葉が持っている色
そうやって作り上げられた言葉を通した風景なんですね
それを実際に描いてみようとすると ここで初めてどうも思うように描けない
だけどそのジレンマの中を埋めていく感じです
俺の中でぼんやりと見える賢治が言わんとしていた絵ってこうじゃないかというのを描きたい自分と
その中で俺の中に何かが一緒に現れてくるんですね オリジナルの何かが
一時は7名まで膨らんでいた所帯は 息子が「ススみたいだ」と名付けた黒猫
ススコが3年前に亡くなって 誰もいなくなり
数ヶ月後、新入り子猫が2名やってきた
しっぽがクエスチョンマークのハテナくん
困ったような顔の模様のコマちゃんの兄弟
それから1ヶ月
友達が 近所の野原で 生きている子猫の画像を送ってきた
もう2名いるから飼えないと言っていたのだが
マンホールに立つその健気な姿を見た瞬間
これはもうだめだ 助けなきゃ
妻に見せたら「助けよう」
(「可愛い」じゃなくて「助けよう」っていう感覚なのね
「お猿みたいでモンキーぽい」と妻がモンちゃんと名付けた
こうして3名は 賑やかに暮らしている
やはり性格はみんな違って モンちゃんが小さいのに威張ってる
その威張りっぷりは、私がくしゃみをすると「ニャー」と鳴く
「うるせえな」って言っているのだ
ハテナは大人しいが 鳴き声が弱々しくて何とも情けない
コマちゃんはやはりマイペースで
何を考えているのかどうも分からない(遊びに誘うがのってこない
それにしても 猫とは不思議な鏡のようだ
猫達といると 日々の現実に振り回されている自分に気づかされ
猫たちのテンポによって 穏やかな意識に戻される
モンちゃんの喉のゴロゴロを聞いていると
自分の中に住んでいて 忘れていたゴロゴロな気分が蘇ってくる
ま:(外でなにか飲んで)うまし そこに「ニャー」と来て「いらっしゃい」ってw
モンちゃんはますむらさん大好きなのね
ま:
今飲んでるんだよ おいで(膝を叩いて膝に乗せる
何ですか? 乗るの?(テーブルの上に乗る
またたびビール はい 乾杯
本当にこの猫は 2ヶ月間、餓死寸前のところを 生きたから
それだけでなんかこいつの後ろに餓死した子が見えるようで
結構そういうのが重たいんですけど 猫 頑張りたまえって感じ
モンちゃんに起こされ テラスの丸椅子で
コーヒーを飲みながら 庭を眺めている時
私は多分 一人の猫なんだ
次回もすごい楽しみ!
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