メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

消えた犬と野原の魔法 フィリパ・ピアス/作 徳間書店

2024-12-28 14:02:26 | 
2014年初版 さくまゆみこ/訳 ヘレン・クレイグ/絵

「ジュヴェナイルまとめ」カテゴリー内に追加します

以前読んだ『トムは真夜中の庭で』の作家さん
神経質な細かい線で描かれたイラストが魅力的だが
なかなかストーリーが先に進まずもたつく感じがした


【内容抜粋メモ】





ティルは愛犬ベスをなくして悲しい夢を見る
見知らぬ小さいおじいさんは、少年の悲しい夢を覗いて心配になり声をかける

ティルはベスをガマーさんの原っぱに連れて行く途中で
首輪が外れて、走り出し、そのまま消えてしまったと話す
新しい首輪を買ったのに、すぐにつけなかった自分を責めている








おじいさんはベスを探すのを手伝い、2人でガマーさんの庭に来る
いろんな手がかりを聞く橋渡し役として、ベスの大好きなオモチャに決める
どろんこの中で見つけたから「どろんこマン」と名付ける








どろんこマンに質問メッセージを託して
事件当日そこにいた動物たちに聞いてみる
モグラは珍しい人間の足音を聞いたと教えてくれる
(改めてモグラをネットで調べたら、フシギな顔してるんだなあ








ガマーさんの片目ネコのブリンディは大嵐の日に迷子になってるのを拾った
おじいさんは魔女のネコかもしれないと言う
ブリンディは♪ネコちゃん ネコちゃん どこにいた というわらべ歌でなぞかけを出す











年下のガマーさん“マウシー”が帰宅し、4人でスコーンをおやつにお茶の時間にする
おじいさんは“見つけ屋”と名乗り、ベスを探していると話す

マウシーは出かける前、小舟を進めるためのポールみたいのを見かけたが
一瞬で消えてしまったと話す

みんなでブリンディのなぞかけを解き、“2つの緑”は緑色の眼じゃないかと推測
いろいろ合わせると、おじいさんの双子の兄弟が犯人だと分かる











兄弟も見つけ屋だが、見つけたものを自分のものにしてしまう困ったクセがある
首輪にはティルの名前と住所が書いてあるから、それを証拠にベスを返してもらう

ベスの名前はBest in the wide worldからとったと教えるティル
2人が庭のブランコで遊ぶのを見て、ガマーさんたちは一緒に物語を作ろうと話す











■日本の読者のみなさんへ
ヘレンの息子ベンは、フィリパの娘サリーと結婚し、2人の孫が生まれた








■訳者あとがき
ルーシー・M・ボストンの『グリーン・ノウ』シリーズの舞台を訪問しピアスまでは訪れなかった

フィリパ・ピアス
製粉所経営者の末っ子として生まれる

1963年果樹農家マーティン・クリスティーと結婚
翌年に夫が急死 幼い娘2人と遺された

『ハヤ号セイ川をいく』で作家デビュー(『ミノー号の冒険』
2006年 86歳で亡くなる


本書は亡くなった後に出版された
クレイグは近所に暮らしていた
ガマーさんたちは自分たち、ティルは孫がモデルと思われる







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