メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

少年少女学研文庫 アガトン=サックスの大冒険 ニルス‐オルフ・フランセン 学研

2024-09-03 13:48:19 | 
1975年初版 鈴木武樹/訳 和田誠/画

「ジュヴェナイルまとめ」カテゴリー内に追加します


軽い文章でスピーディーにアクション活劇が展開していく様は
スラップスティックコメディ映画みたい

アガトン=サックスは何か国語も操り、腹話術も使い
日本の柔術の心得もある(ホームズ、明智小五郎とも似てるな

口ぐせは「べらぼうな話だ!」

愛犬ダックスフントをいつも連れて歩いている
事件解決に協力するというよりは、大事な場面で吠えたりして
かえって邪魔してる感じ

日本では本書が初めての翻訳だそうだが
世界では有名な探偵の一人らしい

イラストは和田誠さん


【内容抜粋メモ】

登場人物
アガトン=サックス スウェーデンで一番小さな新聞『ビュケピングポスト』の編集長
ダックスフントのティッキー
ティルダ叔母


アガトン=サックス、にせ札づくり団の巻
アガトン=サックスの車両に男が2人乗ってきて
ものすごい高額の賭けトランプを始めて
新聞で読んだ盗賊団ではないかと疑う







彼らがニンニクを食べはじめて、臭いに耐えられず
アガトン=サックスは世界で一番強いパイプタバコを吸い始める

男たちはガマンできず、アガトン=サックスを殺してしまおうと
スコットランドで数十人しか話せないグレール語で話す

男たちはマシビチュイイ駅でふいに汽車を降りる
座席にトランプが落ちていた そこには
「プリンス公園」と日時が書かれていた

ブロスニアで70億ものにせ札がばらまかれたため、国が財政破綻に追い込まれ
にせ札の入ったカバンがマシビチュイイ駅で発見されたというニュースが流れる

ティルダ叔母に電話してプリンス公園はエジンバラにあると聞いて
にせ札づくり団を自分の手で捕まえて、新聞のネタにしようと考える

警察は勘違いからアガトン=サックスが犯人だと思って指名手配する
犯人グループはアガトン=サックスの尾行に気づいて、逃げたり追ったりを繰り返す

アガトン=サックスは付け髭や衣装を変えて変装し
音楽隊に紛れたり、甲冑に身を潜めて犯人グループを追う







グレール語の権威モスカ教授にあいさつし
エジンバラの古本屋をすすめられる
古本屋では犯人グループのグローンスクを発見する







モスカ教授がにせ札づくり団のボスだと分かる
グレール語は秘密の隠語に使われていた

アガトン=サックスはアトリ愛好家大会と称して一味を集めて
警官に手渡して事件を解決する


アガトン=サックス、無音火薬連盟の巻
アガトン=サックスは急にブロスニア秘密警察に逮捕される
鋼鉄の靴を履いたカルクとカメについて夢中で話しているところを
写真に撮られたことと関係している

独房に入れられたアガトン=サックスは看守を騙して脱獄
カルクを訪ねると、元素を変える研究をしていると話す
カルク:人間は全部、ほとんど無からなりたっている

アガトン=サックスは怪しい男を尾行して、奇妙な機械がいっぱいある部屋で
悪の手下たちが元素を間違えて大爆発を起こすのを見る

火薬学教授フランクが怪しいとつきとめるが
またアガトン=サックスとカルクが指名手配されてしまう

アガトンとカルクはフランク教授らに捕まり監禁され
フランク教授らの目的は無音火薬をつくることだと分かる

カルク鋼鉄の靴は強い磁力を持つため、クルマにあったカミソリを取って
互いに縛られたヒモを切って、万能鍵で脱出する

2人とも操縦法を知らずに飛行機を飛ばして、フランク教授らも追いかけてきたため
パラシュートで降りて、中古車を買って飛ばし、「旧式自動車競走」で優勝してしまう









インタビューを受けてテレビに映るが
スポーツマンシップを破ったと他の競争者から文句を言われ
「紳士はつねに紳士なり」をモットーとするウールワーウールトン侯爵の屋敷に潜入する

お茶をすすめられ、テレビでアガトンがインタビューを受けているのを見て
指名手配の男とバレる

フランク教授らが刑事のフリをしてアガトンを連行しようとしてバレる
フランク教授らにピストルをつきつけられて万事休すという時
ティッキーが超小型爆弾をくわえているのを見て
恐れおののいたフランク教授は窓から逃げる

アガトンは後を追って、車を木にぶつけてしまう
フランク教授は逃げきったと思うが
怒った小型自動車の一隊に追いかけられて
屋敷を周る道にハマり、警察に捕まる








あとがき
探偵という職業が初めて生まれたのは、パリとロンドンで19世紀はじめ頃
本格的な探偵小説が生まれたのは、アメリカでエドガー・アラン・ポーの『モルグ街の殺人』

ニールス・オロフ・フランセン
1916年 スウェーデン生まれ

アガトン・サックスシリーズ
『アトムコーラ相互会社』
『ダイヤモンドどろぼう』
『トンガリひげのじいさん』
『ビュケピングの祝宴』
『マックス兄弟』


コメント

映画『白い悪魔』(1958)

2024-09-03 13:27:11 | 映画
監督:齋藤武市

出演
牟田口克介:森雅之
牟田口朝子:野添ひとみ
白戸宗太郎:清水将夫 アサコの祖父
木谷:大森義雄 医師
小沢邦子:渡辺美佐子 デザイナー
ピーター:岡田眞澄
岡本:小林旭
ほか



日活プラス対象作品

「森雅之さん出演作まとめ」に追加します

渡辺美佐子さんていろんな役でちょこちょこ見るな


【内容抜粋メモ】
雪原の村にクルマから降りた牟田口克介
だだっ広い畑を歩いていると馬に乗ったアサコに会う

久しぶりだと迎え入れる白戸宗太郎
カツスケ:終戦から10年も経ってるのに傷跡から立ち直ってない

白戸宗太郎:今どきの若者はパッションがない!
本物のウォッカを持って来る
医師・木谷が止めるのも聞かない

アサコの母ユウコの肖像画が飾ってある
初恋の思い出にひたりに来るんじゃないかとからかわれる

白戸:あれの母親が君と結婚していたらアサコは1人ぼっちにならずにすんだ

馬車に乗って帰るカツスケら



函館駅
洋装店に帰り、デザイナー小沢邦子が迎える
白戸宗太郎が亡くなった通知が届く
教会式の葬儀で泣くアサコ

顧問弁護士:
故人から遺言書を預かっている
アサコの保護養育を頼むとある

カツスケ:今日から私がお父さんだ

みんなで酒を飲みながら歌う
アサコを紹介すると隠し子だろうとからかわれる

カツスケ:
こいつはボクの花嫁なんだ
これからこいつにお土産を持ってこない奴は敷居をまたがせないぞ



アサコはカツスケを海岸に引っ張ってくる
カツスケ:パパ、アサコをのびやかに美しく育てるよ

アサコをカメラで撮る



アサコは家の大掃除をしていて
母の若い頃の写真を見つける

カツスケ:
もう少しエレガントじゃないと
君のお母さんはとても優雅だったよ

アサコ:
パパ、私のママのこと好きだったのね キライ!
お母さんの代用品なら1人で暮らすわ

泣いた後に謝るアサコ パパって言い方がエロいな・・・

カツスケ:アサコはアサコだ 自由に個性を伸ばしていい



アサコのバスケの試合を見に来たカツスケ
勝ってカツスケに飛びつく

同級生と歌いながら歩いていると岡本らが追ってくる
悲鳴を上げて逃げる

夜、飲み会から陽気に帰るカツスケ

アサコ:
私を愛してるって男の子がいる
ちょっとジェームス・ディーンに似てる

カツスケ:そろそろ受験準備だぞ








受験勉強中のアサコに夜食を作るカツスケ
カツスケの冷たい手を温めてあげるアサコ

アサコ:東京なんか行きたくない パパの店で働かせて!
カツスケ:東京の新しい空気を吸ってきてほしい


卒業式
♪蛍の光 を泣きながら合唱する女学生

船が出るのを手を振って見送るカツスケ



東京
寄宿舎に入り、絵を習い手紙を送るアサコ

アサコ:
駒ヶ岳などにハイクした思い出がよみがえります
10月の上京を指折り待っています

カツスケが上京する
仕事終わりに学校に来る
アサコ:今日はシンデレラね 願い事がなんでも叶う

銀座で夕食
アサコ:いつか店の包装紙をデザインする
食べながらよく喋るなあ!

オーケストラ生演奏のクラブで飲み、恋人のようにダンス
アサコ:アサコ、今夜、パパから離れない

♪蛍の光 が流れるまで踊る

腕を組んでホテルに戻る
窓からニコライ堂の丸屋根が見える
アサコ:バスに入るの生まれて初めてよ!

父がいるのに部屋で服脱ぐって・・・17歳でもうないよ
見ないようにしてるカツスケ
窓に姿が映って、ラブホか?









ボーイに頼んで出かける用事があるとウソをつく
カツスケ:先に休んでいなさい

店のホステスに送ってと迫られる
ホステスのソファーで寝たカツスケ

ホテルに朝帰り

アサコ:
一晩中寝ないで待ってた
私だって子どもじゃない 汚い! 触らないで!

ハンカチにホステスの口紅がついるのを見て泣く
アサコ:パパ可哀想ね お嫁さんもらいなさい 私帰る

青森駅
函館連絡船にキタニと乗る

キタニ:それはまさに恋愛だ
カツスケ:それは俺自身の中にも感じているんだ

キタニ:
一番賢明なのは他の女性と結婚することだ
小沢さんなら似合いだぜ

カツスケ:アサコが結婚するまで
キタニ:アサコちゃんといる機会をできるだけ避けることだよ

カツスケは飛行機で出張に出る
学校に電話すると退学届けを出して帰郷したと言われる

アサコ:東京が気にくわない
カツスケ:技術の基礎は絶対必要だ
アサコ:東京にいたら気が変になっちゃう!



アサコは家で料理して待ってる
アサコ:パパと2人きりのクリスマス、ステキだと思わない?

クリスマスイヴ
歳末セールで買い物したアサコ

アサコが店に来る
アサコ:私、結婚なんかしない
なんとなくクニコと張り合うアサコ

キタニ:
小沢さんに異存はないが
アサコが幸福になるのが条件
その煮え切らなさがアサコちゃんの母も不幸にした

アサコはクリスマスの用意をして待ってる(重いなあ・・・/汗
小沢を呼んだと教えると怒るアサコ

カツスケ:
近いうちに小沢さんと結婚する
あの人ならアサコのいいママになる
家庭の温かさを教えてあげられる

アサコ:
知ってたわ いつか誰かとこうなること分かってた
小沢さんはキレイで優しいし真面目
パパなんか嫌い

なんか、また突然死んじゃうエンディングじゃないだろうな・・・

アサコが泣きながら1人で歩いていると
酔っぱらった岡本が声をかける
アサコ:どこでもいいから連れてって

小沢はアサコへのクリスマスプレゼントを渡して帰る

クリスマスパーティーで踊るアサコ

キタニ:
ボクが間違っていた
アサコちゃんの気持ちはもっと激しいものだった
君たち2人に宿命を感じはじめている
いっそ2人で結婚したらどうだ?
世間の非難を受けるが

岡本らはアサコを家まで送る

アサコ:
私、キスしてきちゃった
パパを怒らしたかったの
私を好きなくせに

ファッションショー
ウェディングドレスを着たアサコがステージに出てポーズをとり泣き出して逃げる
小沢が追うも、アサコは岡本のクルマに乗って行く







置き手紙:
私は岡本と結婚します
私もパパも愛のない結婚をするのは同じです

カツスケは駅でアサコを探す
連絡船も探してアサコを見つける







アサコ:
私にはもう帰る家はない
いつかパパに会いに行く

カツスケ:アサコはパパのお嫁さんになる 決心したよ
アサコ:私、行けない 靴がないんだもの!(号泣

お姫さんだっこして連れて行く
ここでもまた♪蛍の光

タクシーの中でキスして終わる

ハッピーエンディングというより、親の愛に飢えた少女が
子どもっぽいわがままを通した感じでモヤモヤするなあ



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