花好き・旅好き80代北国女性の日記(ブログ開設18年目)

趣味はガーデニングと家庭菜園、外国旅行だが、新型コロナ禍と膝の不調、円安が重なり、今は外国行きは見合わせている。

郷土史の取材始まる

2008年03月17日 | 日記
 前回の会合で、新入りの私と先輩の二人で、ある女性を取材して来て欲しいと頼まれた。いよいよ活動開始だ。
 早速翌日お宅に伺い、88才になっているご本人に昔の事を聞いた。
 年のせいで忘れていることが多かったが、同居している息子さんと近くに住む甥の方が、アルバムを出してきて協力して話してくれた。古い写真には、彼女が書いた説明文がついていて驚いた。

 彼女は第二次大戦中に結婚し、4人の子どもに恵まれたが、事故と病気で二人の息子を亡くしてしまう。その心の傷を抱えながら仏教に救いを見出し、写経したりお経を訳したりして心の平安を取り戻して行ったのだという。
 夫と二人でやって来た商売は、経済的にはなかなか厳しかった様だが、几帳面さと体力で乗り越え、今は息子さんが継いでいた。

 今日は、私がまとめた一回目の文を見て貰いに行った。一部の勘違いを訂正して貰い、先程完成させた。

 ほとんどの人は、社会の陰で目立たずに生きているが、子育てや仕事などの様々な経験を重ね、苦労を乗り越えながら、やがて人生の終末期を迎える。そんな無数の人々の生き様が、家族の歴史を作り、社会を支えて行くのだ。
 今回の取材で、人は皆、時を重ねると共に、大きな悲しみも喜びも、記憶の中に僅かに残るだけになるのだろうかという疑問を感じた。それでなければ、きっと生きていけないのかも知れないとも思った。だとすると、人の生きる強さは、人の弱さにあるのかも知れない。
 
コメント
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