この度、K旅行社主催の「春のミステリーツアー」に従姉と参加した。
ミステリーツアーは行き先は内緒の旅行なので、どこに行くのか分からないという不安の反面、まだ知らない面白い所に連れて行ってくれるかも知れないと言う期待もある。
私は2回目の参加だが、従姉は初めてだ。
予め幾つかのヒントが出ていた。①開通記念 ②お肌つるつる、あったか温泉入浴 ③世界唯一!感動の熱い戦い ④シティーホテルで中華バイキング他だ。
私は「多分、〇〇方面だな」と思っていた。
当日、札幌駅集合7;20で7;30バスで出発した。当日の参加者は大勢いて空席はほとんど無かった。6000円で1日たっぷり楽しめるのだから人気があるのは当然だ。
間もなく高速道路に入り、走る事1.5時間。まだ私たちのバス以外は車が来ていない「〇〇道の駅」でトイレ休憩だった。
女性用の個室のドア裏に中国人向けと思われる張り紙がしてあった。以前に登別で見た張り紙より簡単な説明だ。日本のウオッシュレットが付いている温水便座を使って見て、中国女性はどう思うのだろうか。
さらにバスは北海道を東西に分ける日勝峠に全線開通した新しい高速道路を1時間走り、最初の目的地である帯広郊外の「〇〇菓子工場」に着いた。
ここには広い駐車場があって大型バスが何十台も停まれるし、建物の1階は店舗だが、3階に上がると菓子の製造現場を見下ろすようにして見学できる。おまけにコーヒーも無料で飲むことができる店だ。
帯広に今や全国的に有名になった菓子店が幾つか生まれたのは、菓子の原料となる小豆、小麦粉、牛乳、バター、砂糖がみんな地元産だという事、人件費が安いからその分、菓子の価格を札幌の菓子店より低くできる事、そして現在も続いているが、主な2つの菓子屋が消費者に認められる美味しい菓子の生産と集客力を競い合った歴史があるからだと思う。
この店は札幌にも各デパートなど数か所に出店している。(以前聞いた話では、帯広の菓子店は毎朝3時頃に菓子を積んだトラックが工場を出発し、札幌の各店舗に配送しているという)
その店にここでしか販売していないという菓子があったので、私は世話になっている近所の方にそれを数個買いサービス箱に詰めて貰った。自分用にはダイエットを考えて2個だけにした。見ると従姉を始めとしたほとんどの人達が驚くほど大量の菓子を買っていた。従姉には「そんなに買って、持ち帰るのが大変じゃないの?」と言った程だ。
そこから昼食会場の〇〇ホテルに行った。会場は狭かったが、とても美味しい中華バイキングで満足した。
次に向かったのは、今や世界で唯一になってしまった「ばんえい十勝競馬場」だった。かっては北海道の他都市にもばんえい競馬はあったが採算が取れずに廃業となり、今は帯広だけになってしまったのだ。
私達は感じの良い女性ガイドから説明を受け、馬券の種類、買い方を教わった。買った人が大勢いたが、私は買わなかった。
レースはあっという間だったが、重いそりを引きながら障害物を乗り越え、体から湯気を上げながら走る馬に力強さと美しさを感じた。
その後、「十勝川温泉の某ホテルに行って入浴」し、札幌に帰って来た。
出発から11時間半、行く方向も場所もほとんど私の予想が当たったミステリーツアーだったが、往復のバスの車内では久し振りに従姉とたっぷりと話せた事も良かった。
従姉は満足したようだし、北海道観光を台湾、中国、韓国などの東南アジアの人達だけに頼っていないで、私達ももっと地元の良さを知るために気軽に参加できたら良いと思う。またそのうち花が見られる季節になったら適当なバスツアーに参加したいと思った。