一昨日の3月11日は、「東日本大震災」から11年目となった日だった。
図らずも今年1月1日に起きた「能登半島地震」の甚大な被害を、これからどう復興するかが模索されている時でもある。
そんな日の一昨日、夜のTV番組「報道ステーション」を見た。
「311から能登へ」「震災後の復興は、どうあるべきか」をテーマに、宮城県雄勝を取材。知識人3人のコメンテーターが司会者に促されて意見を述べていた。
それを見て私の心に響いたのは、
①「被災して亡くなった沢山の人には、復興は無い。」
「東日本大震災後に膨大な費用を使って高い防波堤を築いても、そこに若い人達の就業場所や学校、保育所、スーパー、病院などのコミュニティ・生活の場が無ければ、若者は戻って来ないという現実がある。」
だから②倒壊した建物に支援金300万円を支給するよりは、
「震災が起きる前に、一軒一軒の建物が倒壊しないような耐震補強などの必要な事前対策にお金を出せば、壊れる家は少なく、人も多くが助かり、産業や地域コミュニティがなくならないから復興は要らない。」という今までとは真逆の考え方が必要なのだと。
四国地方で地域ぐるみで②を実践し出している町が紹介されていた。素晴らしい方向と対策だと思った。
国を挙げて、復興対策の方向性を②へと舵を切り、国の膨大な復興予算を効果的に、意味ある使い方をするべきだ、と気づかせてくれた実に良い番組だった。