昨日は一日中、最高気温も-5℃程度と寒い日だった。
札幌に住む私よりも5歳年上の従姉から、数日前に今年の「年賀状」の編集を頼まれた。直ぐにデザイン作成に取り掛かり、その日の夜に「デザインは完成したよ。印刷できるので、何枚印刷するか決めて、数日以内に家に来て下さい。」と電話をして置いた。
ところが一向に来る気配が無いので、昨日朝、どうしたのか問い合わせた。すると、「デザインができたという連絡が無かったので、まだかと思っていた。」とチグハグな返事だ。
「印刷枚数は何枚か決まったの?」と聞くと、「昨年通り、印刷してくれたんじゃあないの?」と来た。「頼まれていないのに印刷するはずが無いでしょう。とに角来て、デザインや文章を確認してよ。」というと、寒い中、午後にやっと来た。
彼女とのやり取りを考えると、記憶力が凄く低下した事がわかる。1年3ヶ月振りの来宅なので、札幌駅よりも向こうの駅からJRに間違いなく乗れるのかも心配だったし、我が家へは駅から5~6分の単純な道なのだが、間違えずに来れるかも気になった。
しかし何とかやって来たので、先ずはホッとした。
彼女にパソコンで作って置いた年賀状の原稿を見てもらって、彼女が言うとおり、数箇所を手直しした。
それから二人で郵便局に行って、見本を見ながらどれを買うか決めてもらおうとしたが、なかなか決められない。
私が、「インクジェット式でないとパソコンでの印刷が上手く行かないよ。表の切手部は、大人絵がいいのでは?」とアドヴァイスしたら、それに従った。
最後に何枚にするかもまだ決めてない。「去年は数枚足りなかったらしいから、去年と同じでどう?」と言うと、「そうする。」と言って、やっと買った。
家に戻り、プリンターを動かそうとしたが、5つのインクの内4つが立て続けに「交換が必要」と出た。そんな事もあろうかと、先日、電気店に行き、新しいのを買っておいて良かった。キャノンの「純正インク」は、セットで6900円した。インクは高い。
無事にプリントが済み、お喋りした。
従姉の方から「死後の墓の事、喪主のこと、相続の事をどうしたら良いかと思っている。」と話し出した。
そこで私から、「独身者の相続人は、法律では親と兄弟姉妹だから、あなたは両親が亡くなっているので兄弟姉妹だけになるね。全部で10人近くいるし、既に亡くなった兄弟姉妹はその子が親の代わりの相続人になる。物凄く大勢だし、どこに居るかも判らない場合は困るね。」と私がいうと、「遺産は少ししかないから、全然問題ないよ。」と言う。
「例え少しでも、相続人全員の了解がなければ、貯金も下ろせなくなるよ。それに今住んでいるマンションはどうするの?」と話した。彼女は法律的な知識を持っていないようだった。
80代になり、物忘れが頻繁になって来ているので、元気な今の内にまさかの時の事を考えて置かねばならないのだが、「明日死ぬわけではないし…」と、切羽詰っていないので他人事の様に具体的な話を拒絶する。
私は彼女に、せめて先ず法的な決まりを知る事、そして自分はどうするのが良いかを考えて置く事を勧めたが、様子からして思考力も低下して来ているようで困った。どうしたら良いだろうか。
その点、伯母は実に立派だった。何十年も暮らした町を引き払い、私の所に来ることが決まった94歳の時、自分で「公証役場」に出向いて「遺言書」の公正証書を作っていたのだった。
もしも「遺言書」が無ければ、血の繋がらない「姪」の私には、伯母の財産管理をしながら最後まで介護を引き受けたとしても、遺産には一切の権利はない。そして「法定相続者」は、40年以上前に一人息子と離婚した女性が「親権者」となって育て、ほとんど連絡が取れていなかった「亡くなった息子の遺児(伯母の戸籍上の孫)」という事になる。伯母はそれを心配して、「遺言書」を作ったのだろうと思う。
(この男の孫は、どこで何をしているか40年以上ずっと分からなかったが、息子が亡くなった後で私が市役所に行って手続きをし住所を探してもらった。半月後、住所が分かったと言う連絡があり、彼と連絡を取って、一度伯母に引き合わせていた)
夕方になったので、冷蔵庫にあった肉とホタテに野菜を加えて「焼き蕎麦」を作って食べて貰った。彼女はホタテが美味しかったらしく、残しておいて最後に食べていた。
夜、別な用事があるといって、彼女はJRで帰って行った。暗くなったし道が滑りやすいので、駅迄車で送った。
毎年従姉さんの年賀状を作っていますね。面倒見の良いソナタさんに感心です。
私も長い間年賀状を出していますが、スマホのラインをしていると年賀状は辞めますという友達が増えています。私自身もだんだんと枚数を減らそうと思って、今年の年賀状でお終いにしますと感謝の文章を添えて来年からは半分近くに減らす積もりです。
それにしても95歳の伯母様の生き方は素晴らしいものですね。人生のしまい方手本になります。
今朝からまた雪が燦々と降っています。ソナタさんと今年も沢山お喋りが出来て、感謝しています。ありがとうございました!!
早速コメントを頂き、本当に有難うございました。
アンジェラさんの様にスマホのメールで幾らでも簡単に新年の挨拶ができる時代になったので、宛名や名前を書いて年賀状を買ったり、印刷してもらったり、自分で結構大変な作成作業をする人は、若い世代から順に次第に少なくなって行くでしょうね。
葬式自体も家族葬が次第に増えて来ると、社会的な付き合いの範囲がずっと狭くなって行きますね。
でも高齢社会こそ、それで良いのかも知れないし、より合理的だと思う反面で、少し寂しい気持ちもします。
伯母は本当にしっかりした凄い「大正の女性」でしたね。私は多くの事を学びました。最後までお世話ができる機会を貰えて、幸せでした。
(私の記憶間違いで、年齢は94歳でした。)
私の方こそアンジェラさんにはいつも励まされて来ましたよ。来年も前を向いて生活していきましょう。
年内にまだ記事を1つぐらい書くかもです。