宝くじ

「僥倖を望むなかれ」を座右の銘にしている関係で宝くじを買ったことは一度も無い。
と一応格好つけているが、人間の運が皆平等だとするならば「限られた運をお金のために使いたくない。」
というのが本音だった。

にもかかわらず昨年たまたま定期預金をする際に銀行員の勧めで「宝くじ付き定期預金」を申し込んだ。
１１月末に取得した宝くじの番号が銀行から通知され、もし、当選しても連絡はせず1月下旬に「指定の口座に
振り込まれるだけ」とのことだった。



「どうせ当たるはずもない」と思い暮れに確定した当選番号を見ることも無かった。
ところが、一等１０億円は「九州の銀行の定期預金者」とのニュースをネットで見て俄然色気が出て来た。

もしかすると「億とはいかないまでも百万円ぐらいは当たっている」かもしれないと期待し始めた。
そして先月末にATMに通帳を入れたら「カチャカチャカチャ」と軽い記帳音が聞こえて来たので一瞬胸が
高鳴った。
しかし、結果は僅か５１００円だけでカッカリした。

そして、いきなり0が９個も付いた通帳を見た当選者は「卒倒するのではないか」と他人事ながら心配に
なった。