霜後桃源記  

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主役の妻は生産部長、夫は営業部長兼雑用係

恩師の新聞投稿

2016-02-27 08:35:04 | 生活
「仙台年金友の会」(自称)の重鎮である荒川先生(仙台市立西多賀小学校校長を経て東北福祉大准教授として
七年間教鞭をとり昨年3月勇退)が我が高校時代の恩師田村剛一先生(現山田町町議)の新聞投稿記事を切り抜きし、
温かい励ましのお手紙と共に送ってくれた。
今なお教育問題に関心を持つ両先生の「熱き心」に敬意を表し投稿文全文を掲載したい。


(白鳥の定期便で朝は北西へ、夕は南東へ何組も往復する。今朝はバックが青空でなかったのが惜しまれる)

河北新報 2016.2.24
「いじめ防止策」子の変化対処適切に
  元教員 田村剛一 (77歳、岩手県山田町)

仙台市泉区の市立中学2年男子生徒が2月3日に自殺した問題で、仙台市教委は、生徒が昨年の校内アンケートに
「きもいと言われる」「無視された」などと書いていたことを明らかにした。
これがいじめに当たり、それが自殺の原因になったかどうかは、今後の調査を待つしかない。ただ、昨年7月に岩手県
矢巾町で起きた中2男子生徒自殺の際にも、学校では当初「いじめは確認していない」としていたものが、第三者委員会
の調査でいじめがあったことが判明したようだ。仙台の中2自殺も、これに似た経緯をたどる可能性がある。

よく「いじめの認定は難しい」といわれる。その通りだと思う。なぜかというと、いじめは仲間と思われるグループの
中で行われること。また、ふざけているのか、いじめているのか、その見分けが難しいからでもある。さらに、いじめ
られていると思われる生徒に直接聞いても「いじめではない、遊びだ」と否定することがあるからだ。

これらをうのみにして教師や親が放置すると、いじめた側は「俺たちの行為は公認済み」となり、エスカレートする。
最近のいじめが陰湿なのは、集団やグループから逃れられないようにしていじめるやり方を取っているからだ。もし誰かが
手助けしようとすると、今度は手助けしようとした者が仲間を裏切ったとしていじめの対象になる。

どんな集団であれ、グループであれ、人が集まると小さなトラブルは必ず起きる。
それがエスカレートして、いじめに発展するのである。だから、いじめを防止するためには、小さなトラブルのうちにそれを
解消させなければならない。
ところが、小さなうちに本人同士でトラブルを解消することが難しい事例が多くなっているようだ。そういう場合には、大人、
つまり親や教師の力が必要である。

子どもたちに接していると、ちょっとした変化が起きることに気付く。例えば「学校行きたくない」と言い出したり、勉強し
なくなったり、金遣いが荒くなったり、言動が粗雑になったり、外出が多くなったり、「友達」がむやみに呼びに来たり・・・。
この変化には教師も親も気付く。聞くと「何でもない」と答えるだろう。その時、親、教師が子どもの変化をそのまま放置すると、
いじめはますますエスカレートし、それが命に関わる悲劇を生む結果になる。変化は救いを求める信号なのだ。

私は、子どものいじめは子どもだけの問題ではなく、大人の問題でもあり、大人の責任であると思っている。
トラブルを経験しながら人間は成長する。それも真理だが、トラブルを解決できない子どもたちも多くいることを、親、教師は
認識し、子どもたちから目と心を離してはならない。子どもの変化に適切に対処する。それが唯一のいじめ防止策であると思うが、
どうだろう。

コメント
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